カテゴリ:東京星図めぐり・旅行・街歩き
今回、皇居一周をした日は、ちょっと今日と同じみたいに、梅雨時に来た台風の影響で、低気圧度の高い一日でした。
晴れの日を良き日とする価値観からすると、なんという日に、ということになってしまうのかも知れませんが、この日は、普段感じることのできない、皇居が持つ、白から黒までのトーンのグラデーションすべてを、体感することができたように思います。 中沢新一さんが『アースダイバー』講談社 2005年の中で、皇居を「象徴の森」と表現されていますが、それを読んで感じられることは、やはり天皇という象徴的存在が存在する皇居の、「ゼロ・ポイント性」かな、と思いました。 その精神としての構造は、河合隼雄さんが述べておられる「中空構造」という、古事記にも描かれている、日本人の特質なのだろうと、思います。 「象徴の森」そして「中空構造のシンボル」としての皇居は、今日のようなお天気の日に一周すると、その低気圧に曇った向うに、まるで映画を見ているみたいに、さまざまな眠っている「土地の記憶」を再現して、見せてくれたように思います。 北の丸にある、東京国立近代美術館。 その向かい側のお堀は、平川濠。このあたりは、江戸城天守閣の背面に近いため、お堀の水と周りの土地の高低差が、どんどんと険しくなって行きます。 北の丸公園の入り口です。 北の丸公園の中にある日本武道館の建物は、東京星図では、射手座15度から19度に対応されると松村先生の『運命を導く 東京星図』には書かれています。(この度数は、最初に0度を使わない数え度数に変換してあります。) その向かい側、北桔梗門のお写真が、次のものです。 このあたりは、まさしく、江戸城天守閣の真裏になります。 それにしても当然なのだと思いますが、皇居を一周すると、警察官の方たちに、常時、監視されている感じです。 こういう場所はあまり他にはなくて、似たような感じがしたのは、日銀を一周した時。たくさんの監視カメラに、常に監視されていました。 次のお写真が、乾門です。ものすごく警備が厳重でした。どうしてかなと思っていたのですか、地図で確認すると、乾門のあたりは皇居に地続きの場所なのですね。 乾門の反対側、北の丸公園の方向を撮ったのが、次のお写真です。 そして、東京国立近代美術館工芸館の建物です。おおよそこのあたりまでが、射手座地区になります。 このあとが、代官町通です。片側は、えんえんと塀が続きます。 マラソンランナーが走る皇居一周のルートでは、この代官町通が、山羊座地区になります。 代官町通が終わるあたり、パーフェクトに堅牢なお堀の城壁が、道の両脇に姿を現します。 そこを過ぎると、再びお堀が姿を現します。 この代官町通には、独特の息苦しさが、感じられたように思います。それは、言葉に表すとしたら、性急な時代の変化がもたらした断層、のような感じのものです。 ここを通ると、そういった意味での、少し不自然さが、感じられます。 本来の姿として、北の丸も含まれた土地が、少なくとも、全体であるような、そんな感じです。 今回わたしは、塀側の道を歩いたので、それで余計にそう思えたのかも知れません。道の反対側の土手の上が歩けるかどうか、確認はできていないのですが、もし歩けるとしたら、そちら側も歩いてみたいと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.08.06 15:41:01
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