カテゴリ:アート リーディング(神話研究)
12月05日(金)神話研究会で、ハーデースを取り上げました。
ハーデースは、惑星対応は冥王星の、冥府の神です。 父はクロノス、母はレアー。 ゼウス・ポセイドン・ハーデースが三兄弟で、それぞれ、天空・海洋・冥界を受け持ちます。 ハーデースの持つ武器としては、隠れ兜があげられます。 この隠れ兜のように、着用したものの姿を隠す道具は、洋の東西を問わず、日本のおはなしの中にも出てきます。 天狗の隠れ蓑とか。 このことが何を意味しているのか、いろいろと考えてみたり、調べてみたりするのも、とても興味深いことだと思います。 調べてみると、ハーデースの別名は、いくつかあるようですが、ギリシア神話の中にプルートーという別名があるのは、とても珍しいと思いました。 いままでは、同じ神格でも、ギリシアでは○○と言う名前、ローマでは○○と言う名前、また英語圏では○○と言う名前、という3種類の名前が出てくることは良くありました。 でも、ハーデースの場合は、ギリシア神話のなかに、ローマでの名前でもあり英語圏の名前でもあるプルートーという別名が存在しているとのこと。そして、その意味は「富める者」という意味とのことでした。 その他にも、ハーデースには、目に見えないもの・名高きもの・よき忠告者という意味の、いくつかの異名があるとのことです。 ギリシア神話の中で、ハーデースのおはなしは、多くはありません。一番たくさん出てくるのが、ペルセポネ―略奪のおはなし。これは、先月のデーメーテールとも絡んだお話です。 その他には、死者までも生き返らせることができるようになったアスクレーピオスのことを、ゼウスに訴え、これが蛇使い座になったお話や、亡き妻を取り戻すために冥府に降りたオルペウスのお話に絡んで、ハーデースは神話の中に少しだけ登場します。 ギリシア神話のハーデースのことをいろいろと調べていて、ギリシア神話の中に、ほんの少しなのですが、転生が出てくるところがあることを見つけました。 それはテキストの中の31章「冥府の神々」の中のCのところ。 ここには、クロノスの支配しているエリューシオンという死後の国が描かれているのですが、ここに住むものは、もし希望すれば、いつでも地上に生まれ変わることができると、書かれています。 ギリシア神話の中に、転生の概念が出てくるのは、とても珍しいことではないでしょうか。 お絵描きのほうでは、私以外の方たちが、とてもカラフルな絵を描かれていたのが、印象的でした。絵を描かれたご本人も、今まで描いた中で一番カラフルな絵になったと、おっしゃっておられました。 今までも何度か天体のお絵描き講座を開催して来ましたが、カラフルな冥王星が出てきた記憶は、あまり無いように思います。 わたし自身としては、以前、極端な、絶後の体験からよみがえってきた時、生きていること自体がとても輝いて見えたという冥王星体験をしたことがありましたが、きのうの他の方たちの絵に見られたカラフルさは、それとはまた、違うものであったようです。 おそらく、他の参加者の方たちに共通していたのは、降格した冥王星が山羊座に入って、乙女座や牡牛座などの土のサインとかが再生している、その豊かな色どりだったのかもしれないなと思います。 富める者としてのハーデースは、ライダーウエイト版のペンタクルスのキングの絵に、似た雰囲気を感じることができるのかも知れません。 新しい冥王星の姿、それは富める者としての姿、が、新しく見られたように思えて、とても興味深い体験となりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.08.04 15:27:14
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