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2016.02.13
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2月10日(水)、神話研究会で水瓶座のテーマの日でした。

黄道十二星座の水瓶座は、男性の姿と大きな水瓶とそこから流れ出る豊富な水という図像で表されています。この星座のすぐ下には、南の魚座とよばれている、魚の姿をした星座があって、この魚が水瓶からあふれている水を飲みこんでいるような関係になっています。

この南の魚座には、ロイヤルスターのフォーマルハウトが輝いています。この二つの星座、水瓶座と南の魚座は、二つで一つの星座であるとも考えられているようです。

そのように考えると、ロイヤルスターはすべて固定宮の星座で輝いていることになります。牡牛座のアルデバラン、獅子座のレグルス、さそり座のアンタレス、そしてこの水瓶座のフォーマルハウトの四つです。

前回の山羊座の回でも書きましたが、「秋の夜空には、この魚山羊やうお座、みずがめ座、みなみのうお座、くじら座など、水に関係した星座が黄道上にずらりと並んで見えています。これは、星座が考えだされた中近東方面では、太陽がこのあたりの星座を通り過ぎるころが、この地方での雨季だったせいかもしれないといわれています。」(★2より)

また、この星座の名前「アクエリアス」は水を持つ男とか水を運ぶ男の意味で、古代エジプトでは、水瓶男が大きな瓶を投げ込んで水をくむため、ナイル川が氾濫するのだと信じられていたといわれているそうです。(★2より)





水瓶座.jpg





ギリシア神話では、水瓶座神話は、美少年ガニュメデスが大鷲に姿を変えたゼウスにさらわれて、オリンポスの山の頂にある宮殿で、ゼウスの小姓として暮らすことになるお話となっています。

この神話に出てくる大鷲とは、水瓶座の北西に接する「わし座」がもとになっているとも考えられているそうです。このわし座とは、七夕の彦星で有名なアルタイルが輝いている星座のことです。

ちなみに南の魚座の恒星フォーマルハウトの名前の意味は「魚の口」という意味だそうです。この南の魚座に対応されているギリシア神話は、うお座対応の神話と同一のものとのことです。なので、この南の魚座は、うお座の「北の魚」と「西の魚」の親魚だとされることもあるそうです。(★2より)



時代をさかのぼりメソポタミアでは、水瓶座は、「偉大なるもの」という意味をもつ「グラ」が原型となっているとのことです。それが水の神エンキと結びついていったとのこと。壷から流れ落ちる水は、冬季から初春にかけての降雨の増大と河川の氾濫を象徴していると考えられているそうです。さらにこの「偉大なるもの」は灌漑の意味も表していたとのことです。(★3より)


研究会では、★1の参考図書より、ガニュメーデス神話がギリシア・ローマに与えた影響などもご紹介させていただきました。そこにはプラトンに与えた影響なども書かれていてとても興味深いものがあります。いずれにしてもそのおおもとには、女家長制度から家父長制度への時代的変遷がみられるようです。

研究会の時には、第9惑星発見かのニュースの報告などもあって、それもとても興味深いものでした。




次回神話研究会は、3月23日(水)午後1時から、最終回うお座になります。くわしいことはどうぞ《こちら》をご覧ください。



引用図書
★1 『ギリシア神話 新版』ロバート・グレイヴス 紀伊国屋書店
★2 『藤井旭の星座と星座神話 秋』誠文堂新光社
★3 『わかってきた星座神話の起源 古代メソポタミアの星座』近藤二郎 誠文社新光堂





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Last updated  2018.08.06 15:22:51
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