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♪アトリエえんどうまめ 今季洋の日記。

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2019.01.04
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細田守監督の『バケモノの子』という映画は、何度見ても、とても興味深いです。(きのうテレビでやりましたが。)

今回私は、この映画を、フロイトやユングが言ったという心理学の立場から(私が知っている範囲でのことになりますが)、見直してみていました。


細田守監督の映画では、『サマーウォーズ』でも、クジラが出てきましたが、この『バケモノの子』の映画でも、クジラというのは『白鯨』の本の伏線と言い、終盤に対峙するクジラのヴィジョンと言い、とても大切なキーワードになっていると思いました。

象徴解釈の世界では、クジラや象などの大型動物は、人類の集合無意識を象徴していると、いいます。

終盤の、クジラのヴィジョンが立ち現れる場所が、東京星図でいうところの魚座地区が取り上げられていたのも、とても興味深かったです。

この映画が、神話性にまで十分に触れている映画であることは、きっと、観た人の多くが感じ取っていることでしょうね。


映画の中では、「人間が持つ闇」というものが、ひとつの大切なキーワードとして描かれていたと思いますが、これは、たぶん、ユングいわくの「シャドー」に近いものとして考えることもできるのではないかと、思いながら観ていました。

闇と光というものは、究極の対極の2つということができると思うますが、レムリアの考え方では、「今というときは、その二極が統合されるときになっている」とのことで、わたしは、この「今は、光と闇も統合のときを迎えている」という考え方が、とても好きです。


映画の中では、この闇に対しては、自身も闇を持つものとしての共感と、受け入れが描かれています。

だけど、それに対抗するものとしての、熊テツという父性存在を象徴している、火と剣(ソード)が描かれています。それが、最終的に、主人公のハートの闇の中に、代わりに存在することで成長して行くのだという、とても男性的な成長物語として、この映画の神話は語られています。

まだまだ男性性が中心になる神話が、社会のムーブメントの中の主流なのだということなのかも知れません。

そうでない女性性の神話のお話を見事に描いたのは、『マレフィセント』や『アナ雪』だと、私は思っています。


(『バケモノの子』の中でも、相手の闇を自身のハートの中に受け入れようとしている姿勢自体は、女性性を表していますが、映画の中では、そして、「そののちにともに死ぬ予定」としてしか解決の方法を見つけられない設定として、それは描かれていました。)

受け入れが持っている可能性を考える上では、ちょっとこの設定は、過去向き(第二次世界大戦以前の日本が持っていた傾向的)過ぎるかなと思いました。

(2018.07/29)










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それでは今週も、どうぞすてきな一週間を、おすごし下さい。





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Last updated  2019.01.16 14:30:15
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