『 ざあざ にゃんこのお通りだぃ (^^♪ 』
『 ざあざ にゃんこのお通りだぃ (^^♪ 』 『 ざあざ 』 とは この辺一帯を治めるボス猫の名前である。 ざあざは必ず2匹の猫を従えていた。 3匹以上で歩くと目立ちすぎて 人間の注意をひき易い。 2匹はざあざの指示の元 危険が迫っている情報を仲間に知らせる役目を担っているのだ。 ざあざは知っていた。 人間は興味がなくなると物を捨てるように猫や犬を家から追い払う。 しかし ざあざには飼い主がいた。 優しい飼い主である 3歳になるトトはざあざを溺愛していた ざあざもトトにはデレデレである。 なのに何故 ざあざは野良猫たちのボスなのか ざあざは他の猫とは考えることが違っていた 人間並みの脳をもっていたのである。 ざあざは野良猫に手厳しい人間を即座に判別し 保健所の車から野良猫達を守っているのである。 ざあざは何時も思う 「 人間たちよ 脳の進化は人間達だけでないぞ 」 と ざあざは雨が降りしきる夜拾われた。 ふらふらと歩道を歩いていると 「 危ないぞ !! 」 直ぐ横を自転車が通り過ぎた 見上げると 優しい目がニッコリしてる。 「 お前ふらふらしてお腹すいてるのか 」 目の前のコンビニで美味しそうなパンを買ってきた。 牛乳に浸しては口に運んでくれる。 ざあざは生まれてこの方こんなに親切にされたことがなかった。 ざあざは必至で食べた。 食べながら ニコニコ顔のその人の目をみた。 本当に優しい目である。 「 またな がんばって生きろよ ! 」 ざあざが食べ終わるのを見計らうと 歩き始めた。 ざあざは息を飲んだ そして走り始めた この人について行こう この人じゃないとダメだ ! ざあざは必死で後を追った。 建物の前についた時その人は立ち止って カバンから鍵を出した。 そしてざあざに気がつくと 「 お前ついてきたのw 困ったな・・・ 僕ね一人じゃないんだよ 」 ため息をつくと暫く深呼吸をしている。 意を決して歩き始めた ざあざも続いてエレベータに乗った。 3階に降りると ドアの前でまた深呼吸をした。 ここに居る誰かさん怖いんかなぁ・・・。 ざあざは不安になった。 ドアを開けると 「 サキ~!! 帰ったよ 」 「 おかえんなさぃ^^ 」 「 実はさぁ 」 靴の間から顔を出して にゃぁ ! と挨拶してみた。 サキと呼ばれたその人は大笑いすると 「 にゃんこwwww 」 「 そそw 」 「 あなた にゃんこ嫌いでなかった? 」 「 Um あんまりね ww 」 「 あら 私は大好きよw 」 「 飼っていいの? 」 「 ほらほら 二人ともびしょぬれじゃない お風呂入って綺麗にして www 」 「 やっほ~~!! 飼っていいってさ きみはざあざぁ降りの雨の中に居たから 今日から 『 ざあざ 』 だww 」 「 変な名前www 」とサキは笑った。 「 ざあざwwざあざwwざあざぁ~~~ 」 その人は口笛を吹きながら 私を抱き上げると お風呂に飛び込んだ。 「 にぁんこは引っ掻くから気つけてぉ~ww 」 とサキが叫んだ。 私は伸び放題の爪を引っ込めて ゴシゴシ洗われた。 いい香りだな こんなに暖かい水があるんだ。 そして 『 ざあざ 』 としての私の人生が始まった。 つづくぉ~~