続・タイブレークは後攻が有利か?
日本選手権3日目(2日目の続きというべき?)は順延分の試合が行われまして、結果は以下のとおりだそうです。◇一回戦JFE東日本 5-0 室蘭シャークス東邦ガス 7-2 セガサミーJR九州 5-4 三菱重工名古屋 (延長11回タイブレーク)ヤマハ 3-2 九州三菱自動車今日は4試合とも公式サイトで打席ごとに詳しく速報してくれるチーム絡み、経過をチェックしながら手に汗握りました。新日鉄系チームは3チームとも一回戦完封負けですか。反対に三菱系チームは長崎、岡崎、横浜と勝ち、最後に登場した三菱重工名古屋が勝てば全チーム初戦突破だったけどJR九州にタイブレークで敗れて揃い踏みならず。しかしJR九州は接戦・延長戦にやたら強いですねぇ。JR九州がというより、浜野雅慎投手が接戦に強いのかも知れないけど。タイブレークは今大会で3試合目、同じ九州地区の三菱重工長崎もタイブレークで初戦を突破。その三菱重工長崎の勝利を報じる毎日新聞の記事に、こういう一節が。→[記事]社会人野球日本選手権:三菱重工長崎が粘り勝ち(毎日新聞)(10/31)「夏に養った鋼の心が、後攻有利とされるタイブレークで生きた。」タイブレークって、後攻有利って思われてるんですかねぇ。毎日新聞にまでこうして載っちゃうってことは。舞台は変わってお隣の台湾で行われていたインターコンチネンタルカップ。決勝進出をかけて土曜日に行われた台湾とオランダの一戦が延長タイブレークになり、結果はオランダがサヨナラ勝ちでした。社会人野球と国際試合ではタイブレークのルールがちょっと違うけど、翌日の記事でオランダのJames Stoeckel監督がこんなことを言ってます。→[記事]中荷戰敗北 中華敗給突破僵局制(聯合新聞網)(big5)(10/31)イマイチ良くわからない部分が多いので箇条書きで。・タイブレークはとてもキライである・どちらかがタイブレークで負けるというのは非常に不公平、台湾チームはタイブレークの被害者だ・タイブレークは後攻が有利である・先攻チームの作戦を見て、それに応じて作戦を選べば良いからこの試合の場合は台湾チームが攻守で勝手に自滅したので先攻だからとか後攻だからとかいう問題じゃなさそうだけど、とにかくオランダの監督さんはそう思っているらしい。じゃあ実際、過去の試合の勝敗傾向としてはどうなのかというのは前に書きました。→[過去の日記]タイブレークは後攻が有利か?(2008/7/31の日記)漏れとかあるに違いないので正確ではなさそうだけども、結論は、過去の勝敗からすれば「先攻が有利とも後攻が有利とも言えない」でした。この日記を書いた当時は後攻のほうがちょっとだ良かった勝率も、その後は去年・今年と先攻が勝つ試合がやや多く、ほとんど互角になってます。今年はJABA公式サイトのscorebook_idでいうと、先攻の勝ち:4734,4921,5048,5081,5164,5199,5500,5549,5587,5604,6079,6227,6229,6263,6326,6561,6677,6728,6741=19勝後攻の勝ち:4662,5014,5331,5957,5979,6034,6135,6222,6225,6226,6315,6398,6510,6529,6574,6753=16勝ということで、先攻がちょっと優勢。まぁ、ほぼ互角です。とはいえ、毎日新聞の全国スポーツ面に「後攻有利とされるタイブレーク」って載るくらいなんだから、何らかの裏づけがあるのかも。それか、現場の監督・選手の間では後攻のほうが有利って認識が広まってるんだろうか。そういう認識を選手が持ってるってことを頭に入れながら観戦すると、また面白いのかも。