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カテゴリ:読んだ本☆
予約していたものが、やっときました。
こちらの本は事故後20年たっても変わることのない想いと、 遺族一人ひとり違う二〇年間の心の軌跡が記されています。 タイトルの「茜雲」というのは 520人の人々は、この最期の時に真っ赤に染まる夕焼けをみただろうか、そして茜雲の中に消えてった人たちは私たちに何を残していったのだろうか・・・そんな思いから名付けられました。 まだまだ読み途中ですが、涙なしでは読めません。 1つ1つ、大事に言葉をかみ締めて読んでいきたいと思います。 明日で事故から20年。 事故当時まだ幼稚園に通っていた私。 当時の記憶などほとんどない私がこのテーマにこだわる理由、 飛行機愛好家である、という事。 そしてこの事故に関して知れば知る程、他人事ではないから。 まだ歴史になってはいない。 してはいけない。 1人でも多くの方がこの事故を心に刻んでもらえたら、と思う。 「茜雲」の中から・事故後20年を経た遺族の手記を抜粋して紹介したいと思います。 谷口真知子さんの手記(夫(40歳)を事故で亡くす) パパへ あなたが逝ってからもう20年が経ちます。 振り返れば短いような長いような20年でした。 年月は容赦なく過ぎ、私も56歳になってしまいました。 あなたも定年退職の年ですね。 空の上で「真知子も老けたなあ~」なんて言って微笑んでいるあなたの顔が目に浮かぶようです。 再会した時に「このお婆さんは?」なんて思われないようジムやエステにでも通い頑張ります。 いくつになっても愛しく思ってほしい気持ちは変わりませんもの!! 子供たちも成長し頼もしくなりました。 あなたが居れば、今こそ二人だけで温泉旅行に、スキーに、キャンプにと楽しむことができたのにと口惜しくてなりません。 去年の御巣鷹山登山は大変でした。 軽井沢は浅間山噴火で灰だらけ! その中を息子たちと3人であなたに会いに行きました。 本当に会って話せるならどんなに嬉しいことでしょう。 あなたは無言のまま静かに眠っています。 一方的に話しかけるのは悲しく辛いことです。 大きくなった息子たちの近況報告や私の愚痴があなたの耳に届いたことを信じています。 航空機を見るたびに「どうぞご無事に!」と願わずにはいられません。 あまりにも優しかったあなた、家族思いのあなたをどうして神は召されたのかと腹立たしく思ってしまいます。 パパのお墓ができた時、おにいちゃんが「パパに会えるわけでもないのに」と、頑としてお墓参りを拒んだ事。 今から思えばパパが本当に亡くなってしまったと感じるのが嫌だったのでしょうね。 誠が大学生になった頃「もうパパと会えなくなってからの方が長くなってしまった」と突然身体を震わせて泣き出した事。 「何十年かしたらまた会えるから」とフォローにもならない事を言って必死で慰めました。 本当にいろいろなことがありました。 二人ともパパに似て優しい子です。 おにいちゃんは仕事も家の事も私を助けてくれます。 私も60歳になったら仕事を全部まかせて定年退職させてもらおうと楽しみにしています。 その頃には二人ともよきパートナーをみつけて母親業も退職かもしれませんね。 誠は横浜で子供たち相手に頑張っています。 講師の仕事もなかなかハードですが、どんなに忙しくてもお盆やお正月の帰省は欠かしません。 たまに私が遊びにいくと「何が食べたい?」「何でも買ってやるよ」と、親子関係が逆転です。 誕生日や母の日にも花束やプレゼントを贈ってくれます。 良い子供たちを授けてくれて有難う。 そろそろ20年前に背負った重い荷物も降ろせる時が来たのかもしれません。 長い間私たちを見守ってくれてたんですね。 私たちもいつもパパのことを思っています。 ずーっといつまでも。 **茜雲(総集編)23・24ページから抜粋。** お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年08月11日 22時51分33秒
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