辻仁成の「サヨナライツカ」
嫉妬の香り 愛をください◎女性に、辻仁成のファンは多いと思うが、私もそのひとりだ。◎先日、楽天ブックスで物を買うと、ポイントが倍増するのを知った私は、一番新しい文庫の「嫉妬の香り」を楽天ブックスで買うか楽天フリマで買うか天秤にかけた。取りあえず欲しい本は一冊だ。そうすると、送料がかかる。フリマではハードカバー本しかなくて、それは立派なものだったが、基本的に私は省スペース化のためにハード本は買わない事と決めている。文庫は、フリマには出ていなかった。結局、楽天ブックスで買った方が得なことが計算でき、楽天ブックスで買った。◎3ヶ月くらい前に「愛をください」という文庫を本屋さんで買って読んで、これは涙が止まらなかった。特に私が体調不良だったからだろう。病気や死にからむこういう物語は今流行っている。避けられない現実に、人は感動し、涙する。だけど、元気一杯だったころの私とは感動の仕方は変わってきていると思う。◎「サヨナライツカ」は元気な頃に読んだ作品だが、元気だったせいか、感動して2回も読んだが、確か、泣きはしなかったように思う。そして、それは親友に贈った。親友が捨ててしまったかも知れない。ブックオフに売り飛ばしてしまったかも知れない。しかし、それでもその本をその親友に読んで欲しかったのだ。◎なぜか私は、今頃になって再度「サヨナライツカ」を読んでみたくなった。フリマで検索をかけた。たくさん出てきたが、やはりハードカバーバージョンばっかりだった。文庫はすくないのか?それとも面倒だから売らないのか?もちろん【楽天ブックス】サヨナライツカ文庫本は健在だった。◎しかし、「サヨナライツカ」を今の私が読んだらきっと号泣するに違いない。好青年と沓子の物語は美しいまま、私の心に刻み込んである。それでいい。