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カテゴリ:日本とモンゴル(文化・交流)
今週に入って2つのモンゴル関連のニュースがアメリカから届いた。共に中国を意識した防衛関係である点が興味深い。
1つ目はニューヨークからである。恐らく国連総会の機会を使って8月にドタキャンした首脳会談を行おうと、日本側からの呼びかけ実現した岸田首相とフレルスフ大統領との会談である。 会談内容は「防衛装備品の輸出入を可能にする協定に関して実質合意したことを確認し、早期署名を目指す方針で一致した。」とある。「実質合意」を「確認」し「早期署名」を「目指す方針」で一致した、とは結局のところ何も約束してないということなのだろう。 共同通信の記事であるから政府関係者による発表通りに報道しているのだろうが、退任間近の岸田首相相手に超曖昧な単なる口約束するなどモンゴル人には挨拶しているようなものだ。 以前の本ブログにも書いたように、仮想敵国である中国経由でしか防衛装備品を送れない矛盾をどう解決するのか。航空機で送ると言っても、日系航空会社はない。Miatがそんな危険物を引き受けるはずはなく、せいぜいヘルメット程度か。 岸田首相は良く「法と秩序」というが、今月プーチンがモンゴルに来た時に逮捕せずICC違反となったことについて、フレルスフ大統領に抗議したのか。恐らくICC違反国となってモンゴル大統領が最初に会った先進国首脳が岸田首相であり、ICC違反をしても何の問題もないことを世界に示したことは重い。 2つ目のニュースはハワイからである。そこで自衛隊制服組のトップがモンゴルとインドの両軍上層部と会談したとあり、この3か国の軍上層部による会談は初めてとのこと。「日本としては南北から中国を挟む両国軍との交流を深め、中国に対する包囲網を狭める狙いがある。」とある。 モンゴルの置かれた状況がわかっているのか、モンゴル軍は中露両国軍と軍事演習をしていることを理解しているのか。日本側が勝手に思い込んで妄想するのは構わないが、こうたびたび日本側に一方的な報道をされては中国を刺激するこになり、モンゴルをいじめる材料にならないか心配である。 そもそもこれらは全て日本側からの押し付けでしかない。インド太平洋戦略?モンゴルには海はなく、物資は全て陸路である。台湾有事?そんなことで中国に文句を言ったら、次はモンゴルが狙われてしまう。 逆に、日本は何ができるというのか。ロシアや中国に攻められたら、日本はどうする?「我が国の憲法により出兵できない」と何もできない。要するにこれらの会談はほとんどが実効性のないプロパガンダなのである。 モンゴル側はこれらをどう報じているのか。いくつかのニュースサイトを見たが、出ていないのだ。私の検索能力の問題はもちろんある。が、ニューヨークでのフレルスフ大統領の動向として、ブータンの国王に会ったとかハイレベル会合でフレルスフ大統領が演説したなどはある。 しかしながら、岸田首相との会談については何もないのである。やはり防衛装備品のことなんか、危なすぎて報道できないというこなのかもしれない。何も決まってないことを大げさに発表したのは、岸田首相のプロパガンダであることは間違いないだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.09.26 17:56:21
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