リュンポリス

先日、TSUTAYAで借りてきた「アウトレイジ ビヨンド」。前作は目を背けたくなるほどの残虐シーンと罵倒の応酬で、現代のヤクザを生々しく描いてくれましたが、今作はどのようになるのでしょうか。「まぁ暇つぶしにはなるだろう」程度の期待値だったんですが、良い意味で裏切られましたね。アウトレイジ ビヨンド、めっちゃ面白かったです！！！
※ネタバレ注意



テンポが良く、裏切り・裏切られの恐ろしいヤクザ社会を見事に描き出しています。
ほんっとに「全員悪人」なんですよね、この映画。皆、必ず何かしらの企てをしてるんです。その企てが上手いこと絡み合って、極上のストーリーを展開しています。義理人情なんか欠片も無い世界で、悪人たちが私利私欲の為に動き回り、己の欲望の為に容赦無く人を殺す。醜いもんですが、それが逆に面白い！実際にヤクザ社会がこうなのかは分かりませんが、もしそうだとしたら絶対にヤクザになりたくないですね。兄弟分にすらいつ裏切られるか分かりませんから笑


残虐シーン自体は前作よりも少なめで、むしろ前作の方がグロかった気がします。（歯医者のシーンとかね・・・）
まぁ今作も電動ドリルや野球など独特な殺し方が登場するんですが、目を覆いたくなるほどではありません。


今作の最大の目玉は関東VS関西の罵り合い――言葉のバトルですね！非常に緊張感溢れるシーンでした。
とある事情から盃を貰いたい関東組に対して罵声を浴びせる関西組。その罵詈雑言に耐えられなくなった関東組の大友（ビートたけし）がブチ切れ、標準語VS関西弁の言葉のバトルが開幕！銃を取り出す関西組にも怯まず、「だから撃ってみろっつってんだろ！おもちゃかそれ！」と更に怒号を飛ばす関東組。――東西のヤクザのプライドが激突した熱い戦いです！


愛憎ならぬ憎憎渦巻くストーリーもさることながら、上記の関東VS関西の言葉のバトルも素晴らしい今作。ほんとに楽しめました！ラストの展開も予測できず、鑑賞後も余韻に浸れる最高のヤクザ映画です。