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カテゴリ:映画
本日11月3日、待ちに待った映画『マイティ・ソー:バトルロイヤル』が遂に公開されました!朝っぱらから最寄りの映画館でIMAX 3Dの本作を視聴することができたのは、今日という日が運良く祝日に位置していたからです。アベンジャーズで「最強」の名を冠するソーとハルクがタッグを組んだこの映画は、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)ファンにとっては見逃せません!
・・・それにしても、三連休の初日からマイティ・ソー最新作を観れるなんて夢みたいです。笑 ※ネタバレ注意! ■究極のヒロイック・エンタテインメント 今作は今までのマイティ・ソーシリーズとは一線を画す、言わば異端の作品です。コメディが得意なタイカ・ワイティティ監督がメガホンを取ると聞いた時から、「前作よりも異なった作品になるだろうなぁ」と予想していましたが、ここまでとは。 「アクション映画じゃなくてコメディ映画になるのではないか」「ブロックバスター映画に慣れていない監督だから、失敗したらどうしよう」なんて不安もありましたが・・・全て杞憂でした。 先程言った「異端の作品」「ここまでとは」というのは、全て良い意味でです!今作はマイティ・ソーシリーズ最高傑作であり、まさに「究極のヒロイック・エンタテインメント」と形容するに相応しい作品です。 『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』のような重苦しさはなく、軽快なステップでストーリーが展開され、コメディで笑いを誘っては、ド派手なアクションで場を盛り上げる・・・これ以上の娯楽大作があるでしょうか。私はどちらかというとシビル・ウォーのような重苦しいテーマの方が好みですが、それでも今作は「複数回劇場で観たい!」と思わせるほどの輝きを放っていました。純粋に見ていて楽しいんですよね。笑 この「楽しさ」は、単純にギャグが面白いからというわけではなく、コメディ・アクション・ストーリー・テンポが高次元で融合しているからこそ生じたものです。MCUファンなら鑑賞しないという選択肢は無いでしょう! ■帰ってきた「雷神」 今までのソーは、あまりパッしない存在でした。それは、ソーそのものが駄目というのではなく、シリーズ一作目で見せたインパクトが強烈すぎたために、それ以降の尻すぼみ感が拭えなかったからです。 第一作目では、ソーは無敵の雷神でした。ハンマー片手に巨人を薙ぎ倒し、大嵐を軽々と呼び起こし、稲妻の一撃で大地をも崩落させました。それ以降、MCU内で他ヒーローとの交流が活発化する中、ソーの力は徐々に制限されていったような印象があります。『アベンジャーズ』でエイリアンの艦隊をねじ伏せたり、『エイジ・オブ・ウルトロン』でアイアンマンと協力して隕石と化した地盤を砕いたりもしましたが、一作目で見せたインパクトには及びません。二作目の『ダークワールド』でも、アクションそのものはそこまででもなく、「雷神」は鳴りを潜めていました。 おそらく他ヒーローとの兼ね合いもあったんでしょうが、アイアンマンの進化や、キャプテン・アメリカの大飛躍を考慮すると、「ソーだけ微妙だなぁ・・・」となってしまうわけですよ。『アイアンマン3』や『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』は評価面でも大成功だったのに、一方の『マイティ・ソー:ダークワールド』は・・・。 ソーは好きなキャラクターであるだけに、「最強」でありながらパッしないという矛盾にヤキモキしたものでした。 それが遂に、三作目にして堂々の「雷神」復活です!!ムジョルニアの束縛から解き放たれ、身も心も自由になったのか、これ以上無いほど大暴れしてくれています!一作目の地盤崩落ほどの大技は、残念ながら今作にもありませんが、稲妻を纏って敵を薙ぎ倒していく様はそれに匹敵するほどのインパクトがあります。今までのソーに失礼ですが、まさかここまでスタイリッシュにアクションができるとは・・・。笑 今までのソーが「優等生」だとすると、今作は「型破り」。どちらがよりクールなのかは明白ですね。 ■頼れるビッグガイ 型を破ったのは、ソーだけではありません。ハルクも今作で新たな可能性を提示しています。 ハルクはソーとは違い、アベンジャーズ最強を不動の地位としていますが(ソーに失礼ですが笑)、「強すぎる」ということが逆に足かせになってしまい、暴走すると手の付けられない「諸刃の剣」として描かれていました。アベンジャーズシリーズでは、二作ともハルクの暴走によってチームは大打撃を受けていますしね。 ところが今度のハルクは知性があります。『アベンジャーズ』でもハルクは喋ったことがありますが、それはロキを散々に殴り倒した時の「チョロい神だな」の一言だけ。それが今作で会話し、喜怒哀楽を示し、ソーに「友達なら帰るな!」と懇願する。知能自体は3歳児程度のものですが、ブルース・バナーに戻らなくても、ナターシャに頼らなくても、コミュニケーションが取れるようになりました。それに伴い、今までの諸刃の剣のイメージから、頼れるビッグガイのイメージへと変化。大量破壊兵器から、ヒーローとして、ハルクを見れるようになったのです。 だからこそ、終盤でアスガルド民を護るためにハルクがフェンリルへ挑んだ時は、頼もしさが今までとは段違いでした。インフィニティ・ウォーに向けて、ハルクもソーと同様に、重要な変革の一歩を踏み出したのです。 このように、『マイティ・ソー:バトルロイヤル』はソー、ハルクというMCU二大ヒーローを変革させた、極めて良い意味での型破り作品でした! 今作ではアクションシーンで度々流れるレッド・ツェッペリンの「移民の歌」が重要なテーマであり、それが宇宙のヴァイキングとしてアスガルド民が新たなる故郷を求め放浪することを示唆したものであることは明白ですが、この歌はソーとハルクのヒーロー像そのものにも当てはまるのではないでしょうか。今までの「ソー」「ハルク」から、新天地「雷神」「頼れるビッグガイ」へと、移住したのですから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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