【セカンド冒険紀――第2部――第7章】
【乱舞――DISORDER】『あらすじ』未確認物体「青怪鳥の耳」が発見され、ギルド部隊が青怪鳥の探索を開始した。そしてROADも緊急依頼のギルドとの同行クエストに参加することに。そしてギルド部隊の一人ソルドと出会い、青怪鳥探索へと出発する。そしてそこでROADを待ち受けるものは。ジャングル地帯へと足を踏み入れたROADとソルド。ギルド部隊の副隊長であるソルドとともに同行しているROADは今までにない期待を胸にしていた。ソルドの背に掛けられた「ギルドナイトセーバー」と呼ばれる美しい武器は、水属性を帯びた鋭い双剣である。今までに見たこともない武器を目の前にROADはたまらなく興奮していた。「あの・・ソルドさん、青怪鳥って・・ホントにいるのでしょうか・・。」ROADが問うと、「・・それを今から確かめにいくんだよ。」とソルドはROADの質問にボソっと答えた。イャンクックと呼ばれる小型飛竜の部類に入るモンスターはその姿から怪鳥と呼ばれ、ハンターにとっては最初の試練となる。しかし熟練のハンターにとっては軽い腕ならしにもならず、ある地域では乱獲の禁止も出ているほどである。今回、青い姿をした怪鳥がいるかどうかは定かではない。しかし青怪鳥の耳が現に存在したことで、ギルドも黙っておくわけにはいかないのだ。――歩きだしてまもなく、ROADがエリア3に足を踏み入れたと同時に激しい爆音が鳴り響いた。「ROAD君!伏せて!」それはソルドの声だった。さっと身を低くする二人。目の前には黒こげに焼けたブルファンゴ達の死体があちらこちらに散らばっている。「・・これは・・?!」ROADが驚くのもつかの間、大空から巨大な影が降り立った。そして今にも倒れそうなひん死状態の残り一頭のブルファンゴに巨大なお先の針が突き刺さり、そのままブルファンゴの体を軽く弾き飛ばし、川の中へとほりだした。「あ・・あれは」ROADが息を呑む。「リオレイアだ・・。」目の前に突如緑色の巨大な飛竜が降り立った。あの空の王・リオレウスと対になる雌火竜リオレイアだ。尾の先に広がった棘には猛毒があり、これによってブルファンゴ達も息の根を止められたことだろう。また口からは高熱のブレスほ放つ。鉱石でできた丈夫な防具も安易に溶かしてしまうほどだ。まさかこんな時にリオレイアが出現するなどとは考えもしなかったことだろう。「・・ROAD君。リオレイアとの戦闘経験のほどは?」ソルドの質問にROADは静かに「大丈夫です。」と答えた。ROADは今までにリオレイアと何回かの戦闘を繰り広げている。リオレウスに比べ、地上での行動の多いこの火竜は攻撃本能が強く、荒い性格であり連続攻撃等ばど脅威の攻撃を仕掛けてくる。ROADも強者のハンター達と何度か討伐を成功させたが、それはどれも大変だったものだ。「ROAD君、怪鳥探索は後回しだ・・。今からリオレイアを狩るよ。このクエストをこなすには、あいつのような火竜は邪魔になってくる。応援を呼ぶから先手を頼むよ。・・どうやらこれ以上の発言の余地はないようだ・・。気付かれた!」ソルドがさっとバックから閃光玉を取り出しリオレイアの目の前に投げ出した。《ピシャー》リオレイアの咆哮寸前にその玉は爆発し、エリア内を眩しい光で包んだ。「ROAD君!」ソルドの合図が聞こえ、ROADはさっと掛けだした。斬破刀を鞘から抜くと、そのバチバチとほとばしる雷をリオレイアの頭部に叩き放った。《グオォォ》怯むリオレイアに激しく連続攻撃を食らわす。混乱しながらも長い尾を振り回し、ROADを襲う。間一髪それを避け、尾を切り裂いた。進歩したROADの剣裁きはリオレイアを軽く斬り裁く。一方、ソルドも無線で隊長部隊に連絡をとった後、ROADに加戦した。双剣ギルドナイトセーバーが解き放たれる。激しい高圧水流が緑色の鱗を切り刻み、リオレイアの体を斬り散らした。ROAD初見の乱舞である。その美しい舞は巨大な火竜を無抵抗にさせた。《グオォォォ》痛みがほとばしり、暴れるリオレイア。危険を感じ大空へと舞い上がる。そして空高くから獲物を捕らえる脅威の眼がROADをゾクリと怯ませた。急な戦いがROAD達に迫り来る。『続く』◎予定外の戦い。ROADとギルド部隊の共同討伐がスタート!!ちょっと急な用事等で高速乱舞打ちをしたもので、誤字等多発かもしれませんがご了承を(>_