カテゴリ:日常
元事務次官まで務めた方が自宅で息子さんを刺殺。
逮捕されてしまった。 聞けばこの息子さん、40も過ぎているのに引きこもりのニートで しかも中学のころから母親に暴力をふるい、 その後は父親にも暴力を振るっていたらしい。 東大を卒業し、官僚になり、事務次官まで登りつめた人なので 非常に優秀な人だったに違いないのに さしちゃったらどうなるかわかっていたはずなのに それでも我が子を手にかけてしまったというのは非劇以外の何物でもないけれど それよりもなによりも そこに至るまでの経緯もきっと並々ならぬ事情があったのだろう。 どうやら映画化もされるようだけど、 押川剛さんという方が書かれた【「子供を殺してください」という親たち】という本があり、 それがコミカライズされている。 私は漫画の方だけしか見ていないが 悲しい家庭の現実が多数のっている。 事務次官のお宅だけの問題ではなかったのだ。 今回刺されてしまった息子さんの方だけど ゲーム中の事件だったらしく 一緒にゲームに参加している人たちは彼がいたところに集まり 見学しているらしい。 すでにログアウトしていて、そしてそこには棺が置いてあるんだそうだ。 現実の世界では生きにくかった彼も ゲームの世界ではのびのびと友達を作り ゲームの中の世界を楽しんでいたのだろうか 人はなぜか、自分と自分以外の人の優劣を比べたがる。 比べるだけならいいのだけど、それが抜き差しならぬ歪を産んでしまうことがある。 この息子さん、自分の父のことを「国家的に重要な人」などと評していたらしいから、 つまりは「自分はなんの価値もない」ということを常々感じていたのだろう。 中学時代から暴力を母親にふるっていたというから、 すでにそのころにはしっかりと劣等感で煮詰まっていたということがわかる。 この息子さんも親がもう少し凡庸な平均的な地方公務員とかだったなら あるいは違う人生を歩んでいたかもしれない。 圧倒的な劣等感に中学に上がるころには押しつぶされていたのだろうから。 親はそのつもりはなかったかもしれないが、 学歴とか世間一般が同意してくれる成功とかに縛られすぎていたのかもしれない。 そこまで行く前に分かり合えなかったのが残念だけど おそらく「こうなったのは親のせい」と主張する子供と 暴力に耐え、 暴力におびえるあまり、 突き詰めて会話もせず 責任感から生かしておくことしかできなかった親の姿が見えるようだ。 子育てというのは本当に大変だ。 必ずしも自分の思った通りになど行かない。 誰も悪くはないんだけど、 分かり合えない悲劇はこれからも続いていくのだろうかと思ったのだった。 ※押川さん原作の「子供を殺してくださいという親たち」のコミック版はこちらのURLで無料で読むことができます。衝撃的ですが、できるだけたくさんの方に読んでいただければと思いました。 漫画はこちら ←クリックすると開きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年06月03日 23時19分29秒
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