Hale Mahina

　日本では考えられない事だけど、履歴書をなくしたという。
それでも一次面接の結果を聞くのに電話をしたところ、他の主任から会ってみたいので明日きてくださいと言う返事をもらったのはどういうこと？ちょっと混乱。
もしも私が必要な人間であれば　履歴書をなくす事など考えられないのだけど。
ただ　初回も今回も　ノースショアからタウンに向かう時に車の中で考えていた事は
ノースから離れられないと言う事だった。それはこの土地が好きとか言う以前に私の身体が
まるで大木のようにこの地に根を下ろしてしまっている。それもとても深く。
数年前まで鳥のように暮らしていた私は　今や生まれ故郷から遠く離れた土地で木のように生きている。それは飛ぶものたちが羽を休める場所。
帰り道　H－２をノースへと向かいながらホテルに電話を入れる。
ノースを離れられないのでせっかくなのですが　お仕事断りますと。
バカと言えばそうかも？ただ私がこの手をヒーリングの世界で使う時　この手はギフトであって
問題はいくら稼げるのかという所にはない。そういう問題ではない所でマッサージを受けにくる
人と接している。確かに食べて行かなくてはいけないから　お金も必要だったりする。
ノースの海や山が心から離れずに、その景色を心に抱いたままに　家へと戻って来た。