『ムツゴロウ』こと畑正憲さんが死去、福岡で生まれ大分で青春時代を過ごす。
『ムツゴロウさん』の愛称で親しまれた動物研究家で作家の畑正憲さんが昨日5日、心筋梗塞のためお亡くなりになりました。享年87歳でした。畑さんは1935年に福岡市で生まれ、医師であった父に連れられ満州に移り住み、太平洋戦争中に帰国した後は父親の郷里である大分県日田市で過ごしました。その後日田高校から東大へ進学した畑さんは理学部動物学科を選択し、動物学を専攻しました。東大卒業後は学習研究社に入りますが退職し、作家としてデビューしました。中学時代に女性と結婚し娘をもうけた後に北海道へ移住し、かの有名なムツゴロウ動物王国を作りました。動物王国での生活は『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』というテレビ番組で放送され、多くの子供達に動物への興味を持たせることに貢献しました。ヒグマとの生活をつづったエッセイを書いたり、映画『子猫物語』を手掛けるなどの活躍をしました。『子猫物語』で音楽を担当したのはこちらも先日お亡くなりになった、世界的に有名な音楽家である坂本龍一さんでした。私は中学校時代の国語の教科書に載っていた『ひと声』という馬の母子を描いたエッセイが印象に残っています。動物関連以外では麻雀がめちゃくちゃ強いことでも知られており、麻雀に関する著書も出しています。『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』が終了した後も執筆活動や講演活動を行ったり、各地の動物園にアドバイスを送るなどの活動を行っていました。その中には北九州市のひびき動物ワールドなど、九州の動物園も含まれていました。全国各地の動物園や水族館で飼育員をされている方の中には子供のころにテレビでムツゴロウさんを見て育った人が多いのではないかと思います。動物とのふれあいの大切さを多くの人に教えてくれた、ムツゴロウさんのご冥福を心よりお祈りいたします。