熊本地震、少しずつだが交通網復旧へ
平成28年熊本地震の一連の余震は、18日21時までに550回を超えました。18日夜の時点で犠牲者は44人になり、熊本県と大分県を合わせて20万人弱が避難生活を余儀なくされています。しかし交通網が激しく損傷していることから、救援物資を送ることも難しくなっています。政府は米軍の支援を受け、米海兵隊の垂直離着陸輸送機であるMV22オスプレイを使って熊本空港付近にある陸上自衛隊の高遊原分屯地から、阿蘇大橋が崩落し孤立状態にあった南阿蘇地区へ救援物資を送りました。高速道路は18日23時30現在で、、・九州道植木IC~八代IC・大分道湯布院IC~別府IC・東九州道日出JCT~速見IC・九州中央道嘉島JCT~小池高山ICの各区間で通行止めとなっています。これではトラックでの救援物資の輸送に時間がかかる状態です。一方で九州新幹線では18日からようやく脱線した回送車両の撤去作業が始まりましたが、駅施設や橋脚で1400か所以上の損傷があるため、復旧の見通しが立っていません。しかし在来線は荒尾~熊本間がようやく復旧しました。これで貨物列車を熊本駅まで運転できますので、物資の輸送手段が確保できます。JR九州発表の19日の運転予定によると、・鹿児島本線:熊本~八代間・豊肥本線:肥後大津~豊後竹田間・肥薩線:八代~吉松間・三角線:宇土~三角間の各区間は終日運転見合わせとなります。それ以外は一部で徐行運転を行うなどの措置が取られます。新幹線が使えないことから、航空各社が福岡から鹿児島を結ぶ臨時便を運航します。またターミナルの天井が崩落した阿蘇くまもと空港ですが、19日から羽田・伊丹・中部・小牧から熊本へ向かう便が一部再開されることになりました。ただし空港の保安検査場が使えないため、熊本空港発の便は欠航となります。少しずつではありますが、ライフラインが復旧し始めていますが、損傷が激しい所もあり、完全復旧には長い時間がかかることだと思います。交通網が1日でも早く復旧し、多くの方々が熊本を訪れることができるようになってもらいたいと思います。それでは、これにて失礼。