母にくる高級な頂き物の数々。
自分たちじゃ買ったことのない
高級品ばかりなので
なかには見たこともないようなものも
いただくことがある。
そして、たくさんのお歳暮が届くので
開封しては並べられ
お菓子だったりすると
分配されたりしていく。
16個入りの最中の箱。
母が「一人一列ずつね。」と
分配して所定の棚に置いた。
わたしは、食べる間がなくてそのまま。
母は、ひとりのときのおやつとして
こっそりとその最中を口に運んだらしい。
なぜかパッケージに「味噌」と書かれ
なぜか、かじったところから
「ねぎ」が見えた。
その瞬間「!!」
ハッと気がついて
説明書きを読み
これが最中のなかに
1回分ずつの味噌汁が作れるようにセットされた
インスタント味噌汁だったと知る。
母は、
「もう悔しくってお椀に入れて飲んだわ。」
と苦笑い。
食後に、味噌汁をすすることになった
母の気持ちを想像すると
つい笑ってしまう。
最中2011.12.26自宅 posted by (C)あっこ森
そして母は自分だけがひっかかるのが
悔しかったみたいで
常日頃からよくケンカをしている父を
“ハメヨウ”と悪巧みをたてた。
「言わないでよ。」
わたしもグルにされた
クリスマスケーキをつつきながら
私は、我慢ならず
「そう言えばお父さん、最中食べた?」と
父に聞くと母は、
顔色を変えて即効で「言っちゃだめよ」と
わたしの腕を押さえる。
母は、計略の前に必死だ。
“ワルだね、母さん。”
父が、しゃべりだした。
「アレ食べたよ。最中。
でも、もうイラナイ。
ちょっと食べられない」
私と母で目を合わせる。
「どうしたの?お父さんアレ食べたの?」
笑いを必死で堪えながら詳細を訊ねた。
「食べたけど、もういらない。
ネギや味噌は入っているし
しょっぱいし、お父さんはもういらない。」
「もしかしてお父さんそのまま、全部食べたの?」
もう笑うのをこらえて何とか訊ねた。
「食べたよ。
手ぇつけたしぃワルイと思ってぇ…。」
この時点でまだ父は
この最中の正体が
まだわかっていなかったのだ。
「お父さん、あれね。
インスタント味噌汁なんだって。
最中の形をした。」
笑いを必死で堪えながら
これを言うのが、やっとだった。
もうみんな笑って笑って
涙をこらえながら話す。
父は、普段からすさまじく
面倒くさがりなんだけど
まさか、味噌汁にするための味噌を
そのままかじり続けても
説明書を読むことのほうが面倒だなんて。
母が計った策略はあまりに罪深い。
…けれど
父があまりに面倒くさがりで
己が、はまったことも気がついていないなんて。
うちの家族はだから…
平和だったりして。
平成御家騒動。
本当ににぎやかな我が家です。
ミソのついた頂き物の話をネタにする娘
本物のワルは…わたし?
日暮れの頃2011.12.26代々木 posted by (C)あっこ森
写真は12月26日に代々木&自宅にて撮影しました。
東京在住、
撮影は自宅から自転車で行った場所が中心です。
ごく身近な自然に目を向けています。
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