四角いからお父さん、それとも赤いから私2012.05.03宿大類町 posted by (C)あっこ森
あれは、忘れもしない…
まだ私が、18~19歳の頃。
40度を超える発熱。
頭が割れそうに痛み、
電話帳を弟に取ってきてと
やっと頭を持ち上げて
力の入らぬ声で頼む。
元気な1歳半下の弟。
「持ってきたらイクラくれる?」
病人相手に、ナンツウ肉親じゃ。
頭にきたけど
反論もできないぐらいツライ。
「いいから。持ってきて…。」
「メンドクサイナ。」
あぁ。元気になったら、
仕返しシテヤル。
仕方なく、なんとか布団から這い出て
電話帳をめくり急患で診てくれる病院を探し
電話をかけて、行ける病院が見つかった。
やっとの思いで支度をし、
父に
「病院行ってくるね。」
弱弱しく声をかけて
出かけようとした。
内心は、付き添ってもらいたかったのだ。
プロ野球観戦中の父は、
わたしに優しくこう言った。
「気をつけてね。」
我が耳を疑った。
弟が弟なら、父も父。
あまりに冷たい仕打ちの家族に
怒りたいけれど
頭が痛すぎて反論していられない。
「うん。」
弱弱しく答えて
一人暮らしだと思って
なんとか自分でするしかない。
この家では、
自分のことは自分でしない限り
生きていけない。
ネギ道2012.05.03宿大類町 posted by (C)あっこ森
先日の火曜日の夜
どの天気予報でも夜10時以降に雨は降り出し
突風、竜巻、雷、大雨の危険があるから
外出は控えてくださいと
何度も夕方の放送から繰り返されていた晩のこと。
夕食後のティータイム、
なにも聞かずに、父の飲めない
ミルクティーを淹れた。
コーヒーフィルターを切らしていて
父の好きなコーヒーの選択肢はなく
どうしても、仕方なかったのだ。
そして、天気も最悪だし
コーヒーか紅茶かという
嗜好品程度の問題だから
生死には、まったく影響ないので
コーヒーフィルターを
悪天候の中、危険を冒してまで
無理して買いに行く必要はなし。
だから、今夜はミルクティ。
これ以上の英断はない、と思って
ミルクティーを黙って
母と楽しもうとした。
ところが、父の口から
信じられない言葉がこぼれる。
「お父さんのコーヒーがない。」
「フィルターがないの。ちょうど。」
わたしが、答える。
母も「飲めばいいじゃない。」と
応援がてら
インスタントコーヒーを指差す。
「お父さんのコーヒーがない。」
子どもみたいに駄々をこねだした父。
「お父さんレギュラーが飲みたいの?」
小さくうなづく父。
「淹れてあげてもいいけど
フィルターがないんだよね。
(だから買ってきての意味を含めて)」
父が、堂々と言い放った。
「買いに行けばいいじゃん!!!」
はぁ~~~???
珈琲淹れるために、どーして
あえて今日みたいな悪天候のときに
珈琲フィルター(嗜好品)を
お父さんのために買いに
行かなきゃ行けないのぉ???
バカカァ~?
この家で父のわがままを聞いていたら
命がいくつあっても足りない。
「キッチンペーパーの代用でよければ
淹れてあげてもいいよ。」
渋々そう答えた。
父は、パジャマを着たまま
ドデンと座って、淹れたての
珈琲に口をつけてうれしそうだ。
ただ、娘の心には
父の非情な姿が
また、強く焼きついたんだけど…。
臨時営業「“雷コーヒー”はじめました。」
日本の伝統的な怖いもの
「地震、雷、火事、親父…」
を少しだけ訂正したい。
「地震、雷、火事、わがまま親父の狂気…。」
命にかかわるわがままは
お控えくださいませ。
非情な父よ。
父と私の関係2012.05.03宿大類町 posted by (C)あっこ森
写真は5月3日に宿大類町にて撮影しました。
東京在住、
撮影は自宅から自転車で行った場所が中心です。
ごく身近な自然に目を向けています。
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