Robert Kenner ロバート・ケナー監督の
映画『フードインク』(2008年)を
ご近所の大桃さんたちと観てきました。
この映画は、アメリカの食品産業の問題点を取り上げた
フード・ドキュメンタリー作品です。
取り上げられていた内容(一部)
・大規模農場での単一食物を作るため、散布される農薬
・農薬に耐性のある種子(遺伝子組み換え食品)の使用
・大量生産低コストを支えるため、
労働者への負担や食品としてのリスク高
などなど。
アメリカの食品産業の問題点の切り口が
広くあげられている。
以下は、映画の一場面から。
赤茶色の土の上に、牛が育てられていた。
広大だけど囲われた農場に
すごい数の牛が、地面を埋め尽くす。
餌は、餌箱からもらうみたいで、
一定数の牛がぐるりと
餌を囲んで食べている。
動物園の飼育状況だけしかみたことのない人で
牛の本来の生育環境を知らなければ、
ここを観ても何も感じない人もいるかも。
アメリカは、コーンを大量生産していて
生産、過剰気味。
このコーンには、助成金もいっぱい出ているから
市場では、食品が一見、安く見える。
(実際には先に税金として納めているから、
見えない金額が計上されている。)
大量にできたコーンは、
なんとかして、はかなければいけなくなる。
それでコーンの加工が、いっぱい工夫されて
家畜の飼料、食品添加物、
ダイエット甘味料、スナック菓子
ありとあらゆる食材の原料として使われている。
輸出先の農業に壊滅的打撃を与え、
半永久的にコーンを売りつける計画が実行されたり…。
牛さんたちもコーンご飯をもらっていた。
餌ならいいじゃん?って思う人もいるでしょ。
それが、牛さんのお腹は、
草を食べるように出来ているから
コーンを食べると腸内細菌の
バランスが酸性に傾き過ぎて
大腸菌が増えすぎてしまうのだそう。
増えた大腸菌から有名なO-157なども。
そういう危ない菌の混入の危険も
大きな作業ライン上では、いっぱい。
(食品だけでなく、作業者にとっての危険も)
ここまで観て思い出したの。
夏に行ったモンゴルを。
遊牧されていた牛たちを。
そうだ、地面は、赤茶色じゃない。
草も、いい草が生えている場所を選んで
遊牧しているんだった。
いい草とわるい草の例が
モンゴルのHPなんかチェックすると
出てくるんだけれど、
いい、わるいの基準は、
草丈が基準みたいだった。
なるべく長い草のある場所で遊牧をしていたの。
草は、牛たちの命の源であり
人の命の源だから
絶やしてしまわないように
大事に大地と相談しながら
遊牧をしていた。
コーンの餌は、草に比べて
高カロリーだから
安く大量生産をするのに、
牛を早く大きくするために効率がいいという。
他の家畜も同じようにコーン餌で早く大きく育てられ
身体はあっというまに大きくなるけれど
骨がついていかず、歩けなくなる個体もあるのだとか。
低コストのために人も低賃金で働かせるようにと
単純作業になるようにいろいろ工夫を。
そして、大量に食肉の処理をするから、
汚染拡大のリスクも大きい。
観ていると、肉を、食べたくなくなる。
そして、加工食品もかなり怖い。
うんでも、そうじゃないな。それだけじゃないな。
この社会を望んでいるのは、たぶん私たち。
ただ目先の値段の安いモノを求めて買い選ぶから
市場として成り立たせているんだろうな。
マーケットには、
私たちが欲しがる、買いたがるものが
並べられる。
たくさん売れるように
バイヤーさんは、ニーズにあったモノで
商品棚を埋める。
塩素を使ったり、アンモニアを使ったりした食品であっても
『安い』ことへ最も価値を買い手が求めていることを
バイヤーさんは、鋭く感じ取っている。
(こんなことばかりだと、
観ていても読んでいてもため息でるね。)
循環型の農業を営んでいる人も少なくないし
少しずつ、有機農法などで作られたものを置く
市場の広がりを見せている。
わたしたちが欲すれば、
オーガニックや有機の棚やコーナーも広くなる。
私たちにも、
“こういうことができるよ”という提案もあった。
オーガニックを買いたいけれど高い…それで終わらず
・出来るかぎりファーマーズマーケットなど
生産者の見えるものを買う、地産地消。
・野菜の自家栽培を少しでも楽しみながらする。
・原材料のラベルをよく読んで商品を選ぶ。
この3点があげられていました。
『より安く。』
1ドルより高いブロッコリーを買うのを諦めて
将来への健康不安を抱きつつ、悩みながらも
1ドルでハンバーガーを2個買うことを
選ぶシーンが挟まれていた。
塩、糖、油分の過剰摂取からくる
糖尿病など健康被害への
リスクがあることは気が付いているのに。
家庭の台所事情、社会のあり方
1ドルのお金の使い方が、
自分たちの社会にも関与している?
個人の力では、どうにもならないのだろうか…。
私のお金の使い方、暮らし方のあり方が、
世界の食料と健康を奪うことにも繋がっている…よね。
顔がしわくちゃの牛、牛にも人格というかどこか牛格を感じる。2013.08.18モンゴル posted by (C)あっこ森
写真は8月18日にモンゴルにて撮影しました。
東京在住、
撮影は自宅から自転車で行った場所が中心です。
ごく身近な自然に目を向けています。
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