テーマ:お勧めの本(7367)
カテゴリ:本
出版社: 新人物往来社 讃岐国に流された幕府の罪人加賀殿。 以来毒死や怪異が頻発し「悪霊」と呼ばれるが その幽閉屋敷に下女として住み込むことになった 無垢の少女「ほう」と彼との魂のふれあいを描く感動長編。 『それは海うさぎとともにやって来た!』 宮部さんの時代物って知識ぐらいで 殆ど、あらすじも知らずに読み始めました。 そして、一気読み(笑) これまでの江戸を中心とした時代物と違って 今作は、四国の架空の丸海藩が舞台となっています。 どうやら実在の讃岐丸亀藩がモデルのようらしいですね。 とにかく、何処が舞台になろうと、宮部さんの作品には その場所が、目の前に映し出されるような錯覚を覚えます。 それに、彼女の作品には、本当の悪人がいません。 誰もが心の奥に潜ませている闇を、出すか、出さないか。 それを、彼女は優しく文字に紡ぎます。 主人公の「ほう」と、女ながら引手の「宇佐」と一緒に 悲しんだり、悔しがったり、喜んだり。 ラストは「ほう」の気持ちが痛いぐらいに伝わって はっきり言って、号泣でした( ̄∇ ̄*)ゞ 悲しい結末ですが、いつもながらどこか温かく 明るい未来が見える、そんな作品でした。お薦め。 余談ですが、この本は最近の私には戒めの1冊となりましたわ。 どうもこのところ、両親や近しい人に穿った態度をとっていて いけないなぁ~と、思いつつ、なかなかうまくいかない。 「ほう」のように、優しく、素直に、いれたらいいですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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