もりっぺ★のほほ～ん　　　

■監督　アンドリュー・アダムソン
■原作　Ｃ・Ｓ・ルイス
■音楽　ハリー・グレッグソン＝ウィリアムズ
■出演　ウィリアム・モーズリー／アナ・ポップルウェル
　　　　／リーアム・ニーソン（声）
■ストーリー
第二次世界大戦下のロンドン。ペベンシー家の４人の兄弟姉妹は、空襲を逃れ、田舎のカーク教授のもとに預けられる。古くて広い教授の屋敷を探索していた末っ子のルーシーは、空き部屋で大きな衣装だんすを見つけ、何かに導かれるようにその奥へと進んでいく。そして、ふと気づくとルーシーは雪に覆われた森の中に立っていた。そこは、言葉を話す不思議な生きものたちが暮らす魔法の国“ナルニア”だった…。


　Ｃ・Ｓ・ルイスの、全７巻におよぶ壮大な名作ファンタジー小説を
　ディズニーが映像化した、ファンタジー超大作。

　始まりは戦時中のロンドン、どっぷりと現実的な場面から
　ひょんなことから、扉の向こうの夢の世界へ。
　素直に、吸い込まれるように、物語の展開に入り込んでいけるの。
　善悪がハッキリしていて、暗くなりがちな戦闘シーンも
　日差しタップリの、春の草原。残虐なトコが全然ないのが、この作品の芯ね。
　まさに、これぞファンタジー！って感じなのよ。

　同時期に書かれた『ロード・オブ・ザ・リング』と比べられ
　ちょっと批判的な言葉を聞きますが、勝手に言わせておきましょう。
　なんでもかんでも、大人向けにする必要は、ないと思うのよ。
　だって子供の頃に、もし箪笥の中に、サウロンやオークみたいなのが
　うじゃうじゃいるんじゃないかって、思えちゃったら
　怖くて夜、一人で眠れなくなっちゃうでしょ？

　映像も美しく、何より私たちの目となる子役たちがいいわぁ。
　特に末っ子のルーシー、彼女の一喜一憂する可愛らしいお顔が
　スクリーンに映し出されるだけで、なぜか涙腺緩みっぱなしでしたの。
　初めてナルニアに足を踏み入れたときの、ワクワクした顔。
　初めて出会うフォーンとのおしゃべりに、ウキウキした顔。
　彼女が、嬉しくても、楽しくても、悲しくても、どんな時でも、涙、涙、涙。
　ん？これって変かしら（笑）

　白い魔女役のティルダ・スウィントも素敵よね。
　お気に入りの『コンスタンティン』での天使ガブリエルでも
　中性的な雰囲気で、乙女心くすぐりまくった女優さんなのですが
　今回の役も、氷の心を持った魔女にしっかりはまってて、いい！

　そうそう、きつねの声が、あのルバート・エヴェレット！（笑）
　『シュレック２』のチャーミング王子で、監督に気に入られたのかしら…。
　そろそろハリポタにも現れるんじゃないかと、ちょっと楽しみ（おほほ）


　この映画、誰もが安心して見ていられる、美しく優しい作品なの。
　ふと、昔見た『ネバーエンディング・ストーリー』を思い出したわ。
　あの映画でも、バスチアンとともに、物語の世界に入り込んでいったっけ。

　是非、子供の頃に戻り、夢の国へ一歩、踏み出しましょう。
　そして、ファルコンを呼んだように、「アスラ～ン！」と叫びましょう！！


　因みに私、映画が作られるまで、この物語を全く知らなかったの。
　子供の頃に読んでいたら、どんなに良かったことかと、悔やまれてなりません。
　既に２章の撮影も始まり、来年の冬には公開予定とのこと。
　ディズニーさん、最後までがんばって作ってくださいね（ちょっと不安）



　　　　『ナルニア国物語／第１章：ライオンと魔女』公式ＨＰ