テーマ:映画館で観た映画(8530)
カテゴリ:映画
■監督 フェルナンド・メイレレス ■原作 ジョン・ル・カレ ■音楽 アルベルト・イグレシアス ■出演 レイフ・ファインズ/レイチェル・ワイズ ■ストーリー アフリカのナイロビに駐在する、ガーデニングが趣味の外交官ジャスティン(レイフ・ファインズ)のもとに、愛する妻テッサ(レイチェル・ワイズ)が、湖で無残な死体で見つかったとの知らせが入る。彼女は救援活動のためロキに旅立ち、2日後には帰ってくるはずだった。ジャスティンは彼女の死の真相を突き止めようと、自ら調査に乗り出すのだが。 『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレス監督、久々の作品。 期待しつつも、このところのお気楽映画に浸りきっていた私。油断しすぎでした。 ざらざらとした映像と音楽、その匂いまでも伝わってくる。 観終えた時、悲しみと切なさとで胸を締め付けられ、その苦しさに息が止まりそうだった。 情熱的で一本気な妻テッサと、物静かで秩序正しき夫ジャスティン。 秘密にすることで守りたかった愛。 問いただすことなく見守ることが愛。 対照的な二人だけど、お互いを思いやり、愛の深さは誰よりも。 全てを知って理解した時のジャスティンの行動、それが良かったとは思わないけど 自分にとっての一番と思える場所に、帰っていけた幸せ。 哀しくも優しいラストに、ただただ涙するだけ。愛は不滅なのだ。 そして作品の背景となる『ホテル・ルワンダ』と同様の、アフリカの現状。 官僚たちが集う美しいクラブハウスの横には、トタン屋根の続く住民の貧しい生活。 飛行機から何も言わずに降りていく少女。 運転士の言う通り、これが現実。命に軽いも重いもないはずなのに。 この作品でアカデミー助演女優賞を獲得したレイチェル・ワイズ。納得です。 回想シーンでの彼女の笑顔が、聖母のように柔らかで美しい。 凛とした真っ直ぐに見つめる瞳が、心を捉えて離さない。 夫役のレイフ・ファインズは、どこか頼りなげだけど、自由な妻を優しく包む。 もともと好きな俳優ではなかったけど、これまで観てきた作品の中で 今回の役が一番だったわ。初めて彼が素敵に思えた。 主要な俳優以外は、全て現地の人々を撮影したとのこと。 子供たちがカメラに向ける目は、キラキラと輝いて、どこの世界でも一緒なのよね。 『ナイロビの蜂』公式HP お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画] カテゴリの最新記事
|
|