カテゴリ:本
出版社:文藝春秋 目覚めたらそこは精神科病棟だった……。 恋人との別れ話から薬物をオーバードーズしてしまい 閉鎖病棟に強制収容されてしまったライターの明日香。 正常と異常が交錯する病棟の生活から 外の世界に戻ることはできるのか? 第134回芥川賞候補にノミネートされた作品。 出だしから「なぬぅっ!?」と、一発カマサレ状態。 それをうっかり現実に想像しちゃったら。。。いや、アリエナイ。 でもって、目覚めたら見知らぬ場所で、しかも拘束されてるって 尋常じゃないでしょ。(怖いよ~) でも、このままグログロでいくのかと思いきや 悲惨な状況も、サクサクと描かれ、立ち止まることなく一気に読めちゃう♪ 精神病院Kの、住人達(患者)やら看護師達やら、キャラがたってて面白いって。 外の世界からの救世主のはずが、微妙なズレのある旦那の鉄ちゃん。 なんと言っても、明日香の語り口、絶妙なツッコミ具合がハマリましたわ。 松尾さんの著書は、実は初めて。 花魁や精神科医、漫画バー店長などの彼は知ってるけど。(笑) もっとドス黒~い毒を描く人かと、思っていたわ。 でも、妙に明るい毒を振り撒き、キャラに暖かな眼差しを持ってるのね。 他の作品も、読んでみたくなるわ。 何が正常で、何が異常か、その境界線は人それぞれで、狂気の世界とは紙一重。 笑の中にリアルさを感じ、ちょっと恐怖しますわ。 出だしの衝撃に怯まず、松尾ワールドにハマっていただきたい! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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