カテゴリ:本
出版社:講談社 少年リンツの住む国で、富豪の家から金貨や宝石を盗む怪盗ゴディバが現れた。その怪盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは、子どもたちのヒーローだ。果たしてロイズはゴディバをつかまえることが出来るのか!? かつて子供だったあなたと 少年少女のためのミステリーランド 久々の乙一作品ですね。 題名にもそそられて、図書館でオーダー。 実は全く内容を知らなかったので、少し厚めの本、開いたとたんに 大きめの字に、全ての漢字にルビがふれらてて 「あれ?子供向けだったの??」と。 でも、読み出したら、いつもどおりの乙一ワールド。 怪盗、探偵、宝の地図等々、子供の冒険心をそそるキーワードを振り撒きつつ 政治、裏切り、差別等々、大人のズルさが描かれているのよね。 謎解きしつつ、二転三転していく展開に惹きこまれ、一気読み。面白いじゃん! 主人公のリンツ君、嫌な大人のドロドロを経験し、よろけながらも 真っ直ぐに成長していこうとする姿が、清々しい。 だけど、美しき悪魔のドゥバイヨルに、何故か心が惹かれたわ。 ホント、酷いヤツなんだけどね。。。 ゴディバ、ロイズ、ブラウニーなど、名前や地名などが全てチョコ関係。 だからと言って、甘い話ではないのだぞってとこに、ニヤリです。 子供向けの仮面をかぶせた、大人の読み物でございましたわ。 平田秀一さんの装画・挿絵が、不気味な雰囲気で素敵です。 作品に、さらにオドロオドロしさを加えてて、良い感じ。 そして乙一さんのあとがきは、シンプルながら、またもやニヤリです。 最後まで楽しめる1冊でございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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