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2006/11/08
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カテゴリ:映画
トンマッコル


■監督 パク・クァンヒョン
■原作 チャン・ジン
■音楽 久石静
■出演 シン・ハギュン/チョン・ジェヨン/カン・ヘジョン

■ストーリー
 朝鮮戦争が続く1950年代。山の奥深くに、他の土地から隔絶し自給自足の生活を送る不思議な村“トンマッコル”があった。笑顔が絶えず、争いごともない平和なその村に、ある日アメリカ人パイロットのスミス(スティーヴ・テシュラー)が操縦する飛行機が不時着する。その後、道に迷った韓国軍兵士2人と北朝鮮人民軍の兵士3人もそれぞれ村に姿を現す。村で顔を合わせた両軍兵士たちはすぐさま武器を手に一触即発の状態に。。。




 予告で流れた、ちょっとファンタジックな感じに惹かれ
 殆ど情報を仕入れずに、癒しを求めて観たのだけど。。。。

 「子供のように純粋」という意味を持つ村、トンマッコル。
 村の外の世界を知らない村人達。銃も手榴弾も、戦争という言葉も知らない。
 彼等にしてみたら、ただの棒と、鉄の塊に飾りが着いているだけのモノ。
 威嚇し合う兵士達の間で、何を怒ってるんだろうと不思議がり、呑気に畑の心配。
 この落差が、凄く可笑しくて、ここに辿り着けて良かったねって思えたわ。

 久石さんが音楽を担当されてて、監督もジブリファンなだけに
 ナウシカやら、もののけ姫やら、紅のブタやらやら。
 ジブリワールドなシーンが、ところどころに散りばめられてますわ。
 村の入口の置物たちなんて、そのものじゃん。

 ポップコーン、イノシシ、蝶々、等々のコミカルでファンタジックなシーンが素敵です。
 前半は、そんなホンワリとした長閑な雰囲気で、兵士達と一緒に心の洗濯。
 南北の敵味方関係なく、大地の恵と、人との温かな繋がりを感じて
 このままこの村で、これまでのこと全てを忘れて、暮らしていけばいい。
 彼らも静かな幸せを、望んでもいいんじゃない?と、勝手にラストを想像したら。。。

 そこはやはり、朝鮮戦争の真っ只中のお話なのよね。
 現実の中の非現実が、あまりにもかけ離れていて、残酷です。哀しくて、切ない。

 後半はずっと泣きっぱなしで、ラストの兵士達の表情に、ついに号泣。
 これで良かったのよね?と思う反面、こうするしかなかったの?と悔しい。
 スミスの「そうだよ。これが人生だ。」の言葉が、胸に突き刺さるわ。

 普通にドンパチしてる戦争映画よりも、ズッシリと重く、心に痛い映画でした。
 世界が全て、トンマッコルのようであればいいのにと、願わずにはいられない。

  
 ところで、ヨイル役の女優さん、見覚えがあるわぁって思ったら
 「オールドボーイ」のミド役、カン・へジョンだったのね。
 あの時とは全然違った役どころなだけに、全然気づかなかった。
 とてもピュアで真っ直ぐな女性の役にピッタリ。今後も注目の女優さんね。

 そして今回のもりっぺ一押しが、人民軍のリーダー役のチョン・ジェヨン!!
 時折見せる静かな微笑が、素敵すぎます。
 韓国軍のリーダー役のシン・ハギュンとは『ガン&トークス』で、兄弟役で共演済みとか。
 チェックしなくっちゃ☆


    『トンマッコルへようこそ』公式HP









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Last updated  2006/11/09 10:17:53 PM
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