カテゴリ:本
出版社:暮しの手帖社 どんなときでも同じようにおいしかった。 だから、何よりレシピに忠実につくることが大切なんです…。 ある町に越してきた映画好きのオーリィ君と 彼にかかわる人たちとの日々の暮らしを描く短編集。 「トロワ」のサンドイッチ。 「幸来軒」の夜鳴きそば。 「月舟シネマ」のポップコーン。 そして、オーリィ君の作るスープ。 吉田さんの作品は、以前読んだ『つむじ風食堂の夜』でも感じた 設定は日本のどこかなのに、フランスの片田舎のように錯覚する。 読んでいると、本からとてもいい匂いが立ち込めてくる感覚に。 お腹空いてるときに読むと、ちょっと危険(笑) 映画好きで失業中の大里(オーリィ)君や、彼の住むアパートの大家のマダム。 「トロワ」のオーナーの安藤(アンドゥ)さんや、彼の息子のリツ君。 そして、妙齢で女性なのに「ダンディ」と思わせるあおいさん。 彼らが過ごす、静かで平凡だけど、愛しくて温かい日常。 ゆっくりと流れる時間に、とてもなつかしさを感じるの。 心に沁みこんで、思わず微笑でしまいます♪ そして、あおいさんの一言が素敵なの 「わたしはね、食べることと、お昼寝と、本を読むことだけ。 その他は何もいらないの。」 私も、こんなセリフをサラリと言えるような、年の重ね方をしたいものですわ。 装丁も、フランス語がさりげなく書かれているのもオサレで素敵。 ページの端、ところどころに書かれている挿絵も、味わい深し! これから寒くなる季節にピッタリな“美味しい”作品です。お薦め☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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