テーマ:映画館で観た映画(8530)
カテゴリ:映画
■原題 Marie Antoinette ■監督・製作・脚本 ソフィア・コッポラ ■音楽 ブライアン・レイツェル ■出演 キルスティン・ダンスト/ジェイソン・シュワルツマン /スティーヴ・クーガン ■ストーリー 14歳のオーストリア皇女マリー・アントワネット(キルスティン・ダンスト)は、母マリア・テレジア(キルスティン・ダンスト)の意向によりフランス王太子のもとへと嫁ぐことに。フランスへ渡り、王太子妃となったマリーだが、ヴェルサイユ宮殿での結婚生活は朝から晩まで大勢のとりまきに監視され、悪意に満ちた陰口に傷つく日々だった。さらに、15歳の夫ルイ(ジェイソン・シュワルツマン)はまるで彼女に興味を示さず、世継ぎを求める声がプレッシャーとなってマリーにのしかかる。そんな孤独や不安を紛らわそうと、おしゃれや遊びに夢中になり贅沢三昧を繰り返すマリーだったが…。 最初は、アントワネット役がキルスティンと知って「えぇ~~!?( ̄◇ ̄;)」と。 だって、ベルばらで育った私としては、アントワネットはお目目ぱっちりの まさにお人形さんのような、美しい容姿をしているってイメージだから あの、藪睨みのノッペリしたお顔のキルスティンでは、役不足だわぁと。 でもね、この作品の中での彼女は、とっても可愛かったわ。嬉しい誤算。 ソフィアの解釈によって、無理に歴史上の人物を、ガチガチと描いていないトコが 別モノの、少女の青春ドラマって感じで良かったのかも。 そもそもキャスティングに、ルイ16世はジェイソン・シュワルツマン メルシー伯爵にスティーヴ・クーガンだなんて、およそ歴史モノらしからぬでしょ。 たった14歳で異国の地に嫁いだアントワネット、ごくごく普通の女の子なのよ。 引渡しの儀式で、ペットのモップスちゃんと引き離された時の顔、グスン。 宮廷の格式ばったしきたりはシンドく、世継ぎをなかなか産めない重圧に苦しむ。 最近、某政治家が「女は子供を産むマシーン」って発言して問題になったけど それ以上に、ツライ言葉を常に浴びせられてて、味方も少ない。 この切ないパートに、共感してしまう女子は少なくないですわよね。 こんな窮屈で寂しい日々なら、パァーっと派手に遊びたくなるのも納得。(笑) 夜通し遊んで、遊び疲れて外に出たら、朝日が目に眩しく、青春だわぁ。 朝日を見るシーンは、もう一度出てくるのだけど、その時のマリーの表情は とても穏やかで美しく、キュンとなってしまう。 そして、ようやく子供が産まれてから、ルイ16世からプレゼントされた プチ・トリアノンでの生活も、牧歌的でウットリしちゃう。 これまでの煌びやかな衣装はやめて、肌に優しい素材のモノに変わり 天使のような子供たちとの生活が、少女から女性に、母親としての柔らかな表情に どんどん変わっていくのが、なんともイイッ! ようやく彼女が本当に求めていたモノに、めぐり合えた歓びが、ひしひしと伝わるの。 でも、静かな幸せは長くは続かない。彼女がむかえる悲しい結末。 でも、でも、ソフィアのラストは優しいの。 本物のヴェルサイユ宮殿を使っての撮影で、ゴージャスな世界が満載。 普段、観光客が入れない場所も、撮影許可がおりたとのことだから 宮殿のPVとしても、とっても楽しめてお得なの☆ 何より、衣装から、髪型から、お菓子から、お花から スクリーンいっぱいにマカロン・カラーの洪水で、ポップでキュートでラブりィ~♪ クラシカルな曲で荘厳に、、、ではなく、ザ・キュアーやニューオーダーのような UKロックが、若い彼女たちをキラキラとさせててステキ☆ ソフィア・コッポラのこのセレクト、流石でございまする。 そうそう、ペットのモップスちゃん、カンヌ映画祭で「パルムドッグ賞」に選ばれたの。 こういう遊び心も、微笑ましくって楽しいのね♪ とにかく、ソフィア・コッポラの描く宮廷青春ムービーを、スクリーンいっぱいにご堪能下さい。 DVD出たら、間違いなくお買い上げ~♪ 『マリー・アントワネット』公式HP お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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