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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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めげぞう@ Re[2]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) 森の声さんへ そうですよね。 私が仲間作…

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森の声

森の声

2024.11.14
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カテゴリ:カテゴリ未分類
最初にちょっと告知を入れさせてもらいます。
茅ヶ崎で気質と子育ての話をさせていただきます。場所は里山公園で、駅からはちょっと遠くて不便ですが、ご興味のある方は是非どうぞ。詳細は以下のリンク先で見ることが出来ます。
https://www.facebook.com/events/508234968746548
****************

幼い子ども達は「今」「ここ」「自分中心」の世界に生きています。それは「0次元の世界」と言えるかもしれません。

やがて、成長と共に「昨日」「今日」「明日」という時間感覚が目覚めます。
でも、最初は「明日」と「明後日」や「何日後」の区別がつきません。明日も、一週間後も、一年後も同じです。過去に関しても同じです。違いが分かるのは「今」を基準にして前か後かということだけです。

やがて、「一週間前」とか「一週間後」ということも分かるようになりますが、「自分の時間」しか分からないのであれば、それは「点」(0次元)が「線」(一次元)になっただけで、大人が生きている次元には遠く及びません。

そんな「自分だけの時間」に生きている子どもには、大人の時間、幼稚園の時間、バスの時間が分からないので、お母さんに「幼稚園バスが来てしまうから速くしなさい」と言われても、お母さんが言っている言葉の意味を理解することが出来ません。

大人でもパニックになったり、苦しみに閉じ込められたりしてしまうと、この状態に戻ってしまうことがあります。幼い子どもと同じように「今」「ここ」しか分からなくなってしまうのです。そのため、「そっちへ行ったら危険だよ」という方向にも平気で進んで行ってしまいます。
自殺を選んでしまうのも、前後のことが分からなくなってしまうからです。

でもさらに成長すると、「自分が生きている時間は自分だけの時間だが、他の人もみんなそれぞれ自分の時間を生きているんだ」ということが分かるようになります。

そして「自分の時間」と「他の人の時間」をすり合わせて考えることが出来るようになると、とりあえずは社会生活が営めるようになります。でもこれだけでは二次元です。
自分とは直接関わりがない、「今、ここにいない人の時間」も理解出来るようになるとさらに思考の次元が上がります。
そのような時間を知るためには「物語との出会い」が必要になります。

「ここ」に関しても同じです。
幼い子どもには「ここ」しかありません。子どもの姿が見えなくなった時、お母さんが「○○ちゃん、どこにいるの?」と叫ぶと、子どもは「ここだよ」と答えます。それでお母さんは「ここってどこ?」と聞き返すのですが、幼い子どもにはその問いの意味が分かりません。「ここ」はここ以外のどこでもないからです。

迷子になった時も、大人は「子どもがどこかに行った」と思いますが、子どもは「自分はズーッとここにいたのに、お母さんがどこかに行った」と思います。

また、迷子になったときも自分基準でしか方向を理解していないので、お母さんを探すことが出来ません。

子どもが理解出来る方角は「自分の前」「自分の後ろ」「自分の横」という、「自分を基準にした方角」だけです。

東西南北や、公園の地図や、太陽の位置などを基準にして方角を理解することが出来ないのです。そして子どもは、常に自分の前方にお母さんを探そうとします。子どもの意識の中には、「自分の目で見えない世界」は存在していないのですから。そのため、後ろに戻ったりはしないのです。だから、とんでもないところに行ってしまうのです。

自分の位置を正しく知るためには、「今」「ここ」が分かるだけではダメなんです。その「今」「ここ」と全体の関係を知る必要があるのです。逆に、全体が分かっても「今」「ここ」が分からなければ、自分の位置は分かりません。

子どもの成長を考えるときには、「肉体の成長」だけでなくこのような「認識能力の成長」も考える必要があるのです。そしてこれは、リアルな体験を通して身につく感覚なので、その体験をすっ飛ばしていくらお勉強をしても「今」「ここ」の世界からは抜け出せないのです。

そのような体験がないまま育った子は、大きくなっても幼い子どものように自分勝手に考え、行動するようになるでしょう。でも、自分勝手にやっているということを自覚することが出来ません。
そのため、周囲の大人が叱っても、他の子に文句を言われても「僕は何にもしていないのにみんなが僕のことをいじめる」などとお母さんに訴えたりするのです。

教室にもそういう子がいました。みんなから嫌がられ、文句を言われても当然の行動をしているのに、周囲の子がそれに対して文句を言ったり、自分を守るためにその子を排除しようとすると、「僕は何も悪いことをしていないのに」と言い立てるのです。

自分の無自覚や不注意でトラブルに遭っても、「自分のせい」とは考えないのです。それは迷子になってしまった子が、「迷子になったのは自分が勝手に歩いたせいではなく、お母さんが自分を置いてどっかに行ってしまったからだ」と考えるのと同じです。

また、「今自分がどこにいるのか」が分からないので、叱られても、「叱られた理由」が分かりません。また、「どうしたらいいのか」も分かりません。そのため、自分が悪いのに、叱られたことで逆恨みしてしまうこともあります。





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Last updated  2024.11.14 08:53:44
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