障害を超えるOrihime
最近、個人的に注目しているのが、分身ロボット「Orihime」。吉藤オリィ(吉藤健太朗)さんたちが開発したロボットである。詳しくは、オリィ研究所のサイトで。コンセプトは、「孤独をなくす」であり、それはオリィ研究所代表の上記吉藤さんの引きこもり経験に基づくものである。詳しくは、吉藤さんの著書「孤独」は消せる。 [ 吉藤健太朗 ]価格:1540円(税込、送料無料) (2020/6/14時点)サイボーグ時代 リアルとネットが融合する世界で、やりたいことを実現する人生の戦略...価格:1628円(税込、送料無料) (2020/6/14時点)で。読みやすく、楽しい。分身ロボットOrihimeは、AIで動くわけでなく、遠隔操作で動く。テレビ電話にロボットがついたと言えば近いのだが、実感は違うようだ。かわいい動くロボットがあることで、そこにその人がいるように感じることができるようだ。コロナ禍の中で、テレワークにも使われている。個人的に注目したのは、テレワークでない。障害者の社会参加にも取り組んでいることである。障害者の世界では有名になっていると思うし、そうでなければ有名になってほしい。「分身ロボットカフェ」は、ニュースにもなった。NHKでも、結構、放送されている。特に感心したのは、Orihime eye である。まとめてしまえば、視線移動による入力システムである。特に、体の動かせなくなる難病の患者や重度の障害者にとっては希望だと思う。例えば、ALSの患者だと身体中の筋力が落ちて、最後は視線の移動やまばたきで文字盤を示して自分の意思を伝えることはよく聞く。今までは、その視線の読み取りにも慣れや習熟が必要で、誰でもすぐにヘルパーとして意思の読み取りができるものではなかった。また、ALSの患者は、色々と感じているのだが意思を伝えることのできない意識の閉じ込め状態(TLS)などの辛さや、周囲への気遣い、生きることの困難等で、人工呼吸器を使わずに亡くなっていく人も多かった。しかし、Orihime eye を使えば従来よりもずっと早く簡単に自分の意思を伝えられるし、Orihimeと連携させれば先ほどの「分身ロボットカフェ」のように就労することすら可能になる。自分で働き、社会の役に立つことが可能になるのである。また、Orihime eye で、文字入力だけでなく絵を描いた人もいる。吉藤さんのtwitterを見ていると紹介されていたが、ものすごく上手い。自分なりの趣味や生き甲斐にもなると思う。凄い。皆様も、オリィ研究所や吉藤さんに注目を。