食品添加物 合成添加物とは?
合成添加物は、主に石油製品などを原料として化学合成されたものです。それらは、自然界には存在しない合成化学物質と、自然界に存在する物質をまねて合成した化学物質に分類されます。自然界には存在しない合成化学物質例えば、タール色素は自然界に存在しない。最初はコールタールから合成したのでタール色素と名前がつけられていますが、今は石油製品から作っています。それから防かび剤のOPP、TBZも自然界には存在しません。これらの化学物質は、人間の体に取り込まれた場合、分解・消化されにくく、また蓄積されるものもあります。そのため、細胞や遺伝子に影響し、発ガン性や催奇形性(胎児に害をもたらす毒性)、慢性毒性、繁殖への影響などの害をもたらすものが多い。また、環境ホルモン(内分泌攪乱化学物質)の疑いのあるものもあります。合成添加物の中で、危険性が高いのは、防かび剤、保存料、殺菌料、漂白剤、着色料、酸化防止剤、甘味料などですが、それらの多くは自然界に存在しない合成化学物質です。自然界に存在する物質をまねて合成した化学物質「食品にもともと含まれるもの」と「食品に含まれないもの」とに分けることができます。「食品にもともと含まれるもの」は、ビタミンA,ビタミンC、クエン酸、リンゴ酸などです。ビタミンA・B・Cは食品の中に含まれていますが、その成分をまねて、化学的に合成できるのです。果物に良く含まれているクエン酸、リンゴに含まれているリンゴ酸、これらも化学合成して食品添加物として使うことができます。これらは普段から食品とともに摂取しているものであり、その意味では安全性は高いといえます。従って、一度に大量摂取しない限り、まず、問題はないと考えられます。酸味料、調味料、栄養強化剤、PH調整剤として使われているものの多くは、これに当たります。「食品には含まれない」ものは、アンモニウム・ミョウバンなどです。天然成分なので、自然界に存在しない合成化学物質より安全性は高いといえますが、「食品にもともと含まれるもの」よりは、危険性が高いと言えます。ここでやはり問題なのが、自然界に存在しない化学合成物質です。環境ホルモンとして問題の物質もありますが、要するに、体の中に入ってきても体がそれをうまく処理する仕組みを持っていないからです。自然界に存在する物質については、体が大体のものは処理することができます。次回は、天然添加物とは?