We want 駆け出し作家・森 真暁！

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• 楽しくなくちゃ人生じゃない

  【楽しくなくちゃ人生じゃない】苦しみが全然無いなら人生と呼べない楽しみばかりの人生などないそれでも楽しくなくちゃ人生じゃない

  2006.07.15

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• 暁から見ると世界は……　<3/3>

  暁から見ると世界は……　　イッシューカンしてお家にかえってきて、お家っていっても今のじゃなくって前の小さいお家にかえってきて、ベビー・ベッドにねかされたの。頭の上で何かがず～っとクルクル回ってて、耳ざわりな音を立ててた。赤ちゃんがあんな下品な音でよろこぶと思ってるなんて、大人ってシリョが足りなさすぎるよ。ベビー・ベッドもオリみたいでとってもいやだった。赤ちゃんも人間あつかいしてほしーよね、ホ～ント。あの動物園からぬけだしたいイッシンから早く首をしっかりさせよーとか、早く歩けるようになりたいってつよ～くおもって、ジッサイそのドリョクだってしたんだよ、これでも。そしたら、セケンの子よりずっとセーチョーが早いって、ママとパパとってもよろこんでくれた。わたしも鼻が高かった。えっへん。　ようちえんににゅーえんしたころからのことは、みんなもよく知ってるよね。このシンドーのセーチョーぶりは。　ほら、これでわかったでしょ。やっぱ暁ってカミさまのお子さまみたいでしょ。さぁ、明日からは、｢もっとべんきょーしてね｣とか、｢早くはをみがきなさい｣とかって口うるさくチューイしたりしないでね。　わかった？　ママとパパ！

  2006.07.11

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• 暁から見ると世界は…… <2/3>

  暁から見ると世界は……　2/3　少しも泣きたくなんかなかったけど、その時って泣くしかなかったから、しかたないから泣いてたわよ、わたし。オシッコやウンチが出てキモチわるいイヤ～なカンジもはっきりわかるし、お腹が空くのだってよくわかるのよ。赤ちゃんだって人間だからね。ほんとはオシリがキモチわるいな～とか、お腹が空いたよ～とかってだれかに伝えたいんだけど、それができなくって、はがゆくって、それでケッキョクは泣くことでだれかに知らせるしかホーホーがなかったのね。　頭はとってもはっきりしてるし、いろんなことだって考えてるんだよ、赤ちゃんでもね。目だって、見えなくっても、光やかげや、まわりの動きをかんじることはできたんだから。　ママのおっきなオッパイ、今でもよくおぼえてる。わたしの口びるがチクビのあのブツブツしたカンショクをよぉ～くおぼえてるんだ。じつをゆーと、なつかしすぎて、ママにおねがいしてオッパイすわせてもらいたいって、すっごくカンジる時がいまでもたまにあるよ。でもやっぱムリとか思って、ジッサイにおねがいしたことなんてないけどね。ホントーだよ。ママに聞いたっていーよ。　ママやビョーインのカンゴフさんが、キモチよくねむってたのに～とか、オムツかえるのメンドクサイな～、イヤだな～なんて思ってるとわかっちゃうのね。そりゃもう赤ちゃんてビンカンなんだからね。　ああ、このふたりはわたしのおじいちゃんとおばあちゃんか～とか、この人がおばさんか～なんてこともわかるんだよ。ねむることと泣くことしかできないから、｢初めまして｣とか｢ヨロシクね｣なんてのも、そっちに顔を向けるくらいっきゃできないのね、そんなキモチをこめてさ。あのビョーシツでみんなにもアイサツしたんだよ、わたしってレーギ正しーんですからね、みなども。　パパはどこ？　この人かしら？　あら、これはパパのおねーちゃんのダンナさんか～。こんなふうに、わたしいっしょーけんめーパパって人をさがしてたわ。パパの声しか、それもママのお腹の外から聞こえてくる声しか知らなかったんだもん。　ねえ、しんじられる！　パパったら、そんなイチダイジの時にカイガイシュッチョーだってさ。なによ、わたしよりシゴトのがダイジだっての？　シツレーしちゃうったらありゃしない！　けっきょく、パパとゴタイメンしたのはな～んと生まれてからひと月もあとよ。その時のことがわたしの中でまだワダカマってて、いまだにパパとしっくり行かないのよ。そろそろゆるしてあげよーかな～、もーすぐわたしも大人なんだから。

  2006.07.10

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• 暁から見ると世界は……　<1/3>

  暁から見ると世界は……　実はわたし、み～んなおぼえてるの。何をかって？　モチ、ママのお腹の中にいた時のことや、生まれた時のこと、それからのことぜんぶ、小4の今までにあったことぜ～んぶよ。　ママの卵とパパの種が出会った時のことはトーゼン知らないわ。わたしにキオクがあるのはタイジのころから。　ママのシキューの中で、だいたいはねむってた。おふろに入ってるみたいで、あったかくって、とってもキモチがいーの。時には手足を動かしてあくびをしたり、体の向きを変えたりもしたよ。ウチューユーエーみたいだった。といっても、ウチューへ行ったことなんかトーゼンないんだけどさ。　お腹が空くなんてことだってちっともなかったよ。あんなにラクチンなことって、わたしのこれからのジンセーにはもーないでしょーね。　ママのお腹の中をぬけて生まれる時のカンジって、何てヒョーゲンすればいいかな～……ウォーター・スライドやすべり台でシューってカンジじゃないわね。くらくってせまいトンネルかホースの中をヨースイにはこばれるってゆーか、なにか大きくってふしぎな力にオシリをおされて、少しずつ行くよーなカンジ。かすかな光に向かってすすんで行くの。わたしもキュークツでつらかったけど、ママはもっとず～っとたいへんだってことは、その時のわたしにもよ～くわかったわ。そのふしぎな力がだんだんと大きくなって、ヨースイのながれももっと早くなって、とーとーわたしの頭がママの体から出てこのセカイに入ったの。　ママのお腹の中にいる時だってモチこのセカイにいたんだけど、頭がママの体からぬけ出した時って、ホントーにこのセカイにやって来たぞってカンジだったわね。とってもまぶしいやらさむいやら、その日に生まれるなんて聞かされてなくってとつぜんすぎてビックリしたやらで、わたしは頭がこのセカイに入ったそのシュンカン、思いっきり空気をすいこんで、これってわたしのジンセー初めてのコキューね（すうのが先だからキューコっていえばいーのにね）、そのすいこんだ空気をぜ～んぶはき出す時にうぶ声を上げたの。プールの水から頭を出してプァーッとするみたいなカンジ。こーやって赤ちゃんのキカンってきれいになるんだよ、知ってた？　黒っぽくて全身シワだらけの体は、あなたたちがわたしが生まれた次の日に見た時より、もっとず～っとすごかったんだから。なんたって10ヵ月イジョーもママのお腹の中でくらやみとヨースイの中にいたんだからさ。

  2006.07.09

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• あなただけのサザン・クロス

  あなただけのサザン・クロスあなただけのサザン・クロスを見つけてくださいそうすればどんなに辛い時や苦しい時にも生きる方向を見失うことがないから

  2006.07.08

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• おはかツアー 3/3

  おはかツアー【暁ちゃん、あと3分したら君は、人間の世界へ帰らなくちゃいけないんだ。そうしないと二度と人間の世界へは帰れなくなってしまう。そうなったら、これからずっと僕たちとここで生活しなくちゃならないし、パパやママや真くんとも永遠に会えなくなってしまうんだよ。さあ早く。君に会えてとても嬉しかったよ】【そんな……。おじさん、おばあさん、最後にひとつだけ教えて。今パパはとってもなやんでいるの。カイシャのしゅーちょーってひどい人がパパのことすごくいじめるの。どうしたらいいか教えて。おねがい！】【酋長じゃなくて社長だよ、お嬢ちゃん】【そう、そのしゃーちょーって人オニかオバケみたいな人なんだって】【暁ちゃん、パパにこう伝えてあげてね。どんな事でもいいから、パパの思い通りに、パパが信じる通りにやってみなさいって。そうしたら必ずうまく行くからって。人間の一生なんて、長い長い魂の旅の中のほんの一瞬でしかないんだから。それで成功したから偉いとか、失敗したからダメなんてことはこれっぽっちもないんだ。どれだけ真剣に一日一日を大切に生きたかが大事なんだってことを、君がパパに教えて欲しいんだ】【暁、そんなにむずかしいことおぼえてられない……】【｢暁｣じゃなくて、｢私｣って言わなくっちゃ】【わかってるわ、おばあさん。でも、いまそんなこといわないでよ。でも、暁そんなことおぼえてられないよ。ほんとだよ】【大丈夫。君は頭のいい子だから。ちょっと集中力が足りない時やノロノロする時もたまにはあるけどね】（この人ってほんとにパパみたいな話しかたする）【わかったわ。かならずパパに伝えるわ】【ありがとう暁ちゃん。君は僕や僕の母さんに会ったことを覚えていないはずだけど、君の心の奥深くに僕たち先祖が生きていて、君達のことをずっと見守っていることは覚えておいて欲しい。さあ、今度は本当に目を覚まして！　早くパパとママと真くんの所へお帰り】【そうだよ。取り返しがつかなくならないうちにとっととお帰り】【おじさん、おばあさん、さよう―】　さよならも聞かずにふたりは消えてしまいました。｢暁｣　｢暁ぃ！｣　｢あきぃ！　めをさまして、おねがいだから。ぼくのマリルあげるから！｣｢……ママ？　パパなの？　……真はどこ？｣｢ボクここにいるよ、あき｣｢マリルほんとにくれるの？｣｢……｣｢暁、よかったわね。あまりにも大きな地震だったから、暁びっくりして気絶しちゃったのよ｣ママがお墓に来てから初めて口を開いた。｢そう。パパ、今日はめずらしくお休みが取れて、おばあちゃんとおじいちゃんのお家に来れてよかったね。おばあちゃんたちもいっしょにおはかにくればよかったのに｣｢ああそうだね。明日ふたりにバイバイする前にもう一度おばあちゃん達とお墓参りに来よう｣｢パパ……｣｢何だい、暁？｣｢しゅうちょうになんてぜえったいに負けないでね。カイシャやめてもいいから、パパのしんじるとおりに思いっきりやってみて｣【その調子だよ、暁ちゃん。もっと、もっと】｢しゅーちょーがなんだっていうのよ。パパもしゅーちょーになればいいじゃない｣｢社長なんてちっとも偉くはないんだよ｣｢知ってるよ、そんなこと。とにかくそのシャチョーってのになって、パパの思いどおりにやってみてよ｣｢どうしたんだい？　気絶したあとの暁は、大人みたいな口をきくじゃないか。さあ、服に付いたホコリを落としておじいちゃんのお家に帰っておやつを食べよう。今頃ふたりとも心配しているよ｣｢まこと、もういちどオセンコやりたい｣｢真って誰のことなの？｣ママが戒めた。｢ボクもういちどオセンコやりたいな｣｢持ってきたのは終わっちゃったから、明日おじいちゃんやおばあちゃんと来たときにまた供えようね｣｢うん。ボクあしたは10ぽんやる｣　4人は手を合わせてもう一度お祈りすると、お墓を後にしました。【暁ちゃん、真くん、5月の連休にまた来てね。楽しみに待っているよ】【あんまり期待しないで待ってるよ。気が向いたらおいで】【お母さんたら！】

  2006.07.05

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• おはかツアー　2/3

  おはかツアー（承前）「暁、時間だよ、起きて。さあ起きて、遅刻しちゃうよ。トイレに行って朝ご飯を食べよう」「……」「暁、早く。早くしないと暁もパパも遅刻しちゃうよ」「……うぅーん」「暁・・・暁ぃ！」「わかったよ、もう。起きます、起きます」（もう、パパったら。もう少しくらい寝かせてくれてもいいのに）「さあ早く」「……あれ？　パパじゃない！？」　目を覚ました暁ちゃんの横にひざまずいていたのは、会ったこともない坊主頭で眼のまん丸なおじさんでした。（知らない人に声をかけられたりさわられたりしたら、どうするんだっけ？　……そうだ！　大声で『だれか助けて！』ってさけんで力いっぱいにげなくっちゃ）「助―」口を大きな左手で塞がれて声にならない。（どうしよう。だれか助けてよ）【しっ、大きな声を出さないで。君のパパが起こしたら君がすぐに目を覚ますだろうと思って、パパの声を借りたんだよ。まあ、僕は君のおじいちゃんの弟だから、君のパパとも声は似てると思ったけどね。大丈夫、君を痛くしたりしないから怖がらないで】【おじいちゃんの弟ですって？　いったい何いってるの、あなたは。それにあなたはわたしのパパより若いくせに】【人間は死んだ時のまま、次に生まれ変わるまで年を取らないんだよ】【パパもおんなじようなこといってたよ。ところであなた、口をうごかさないでよく声が出せるわね。前にテレビで見たふく話じゅつしみたい】【君も今はそうしてるよ。死んだ人間には体がないから、心と心で直接話をするんだ。君に見えている私の体は、私の思いが作る幻なのさ】【何だかオバケみたいね。死んだら何もかもおしまい、ゼロだって思ってたわ】【全然違うよ。人間は死んだ後も何も変わらない。体が無くなることを除いてはね。体がないと不便じゃないかって？　体なんてただの容れ物に過ぎないんだよ。食べなくてもお腹が空かないし、病気にかかる心配だってないんだ。第一、もう死ぬことを怖がる必要がない。静かな心と魂だけが残される……】【また生まれ変わるまでってさっきあなたはいったけど、それはいつなの？　今度はだれに生まれ変わるの？　そのことはだれが決めるの？】【誰も決めやしないよ。それが摂理。宇宙の法則。つまり、決まり事なんだ】【幹男さん、この可愛いお嬢ちゃんは誰なの？】　70歳くらいの、白髪を後ろでひとつに束ねたおばあさんが、いつの間にかおじさんの後ろに立っていたのです。【お母さん、この子は僕の兄貴の孫娘でもうすぐ小学3年生になる暁ちゃんていうんだ】【そんな事母さんだって知ってるさ。私のひ孫なんだからさ。暇つぶしに聞いてみただけだよ。幹男、鼻の下をこするのはやめなさい。赤くなっちゃうよ】【お母さん、この子の前でそんなこと……】おじさんは顔を赤くして下を向いてしまいました。（ククッ。私と同じちゅういされてる。でも、この人たちほんとに私のこと知ってるのかなあ？）【2人とも。私に兄弟が何人いるか知ってる？】【こんど小学校に入る真って名前の、小生意気でピアノがじょうずなガキひとりきりだろ】【お母さん、ガキはやめて下さいガキは。男の子と言って下さい、お願いですから】【そう、そのガキと父ちゃんと母ちゃんが、いま必死でお前さんのことを探しているよ】【えっ！　ママやパパや真が私のことを心配しているですって？】　空の雲がものすごい速さで流れて、もう少しでお日さまがまた顔を出しそうだ。

  2006.07.03

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• おはかツアー　1/3

  おはかツアー｢私もしんだらこの石の下に入るの？｣｢ねえ、しんだらどうなるの？｣｢うるさいわね、真はだまってて。私がパパとママにしつもんしてるんだから｣｢ハーイ。ボクしつもんがあります。おねえちゃんも、しつもんするときはボクみたいにげんきよくハーイって手をあげなきゃダメだよ｣｢うるさいって言ってるでしょ。ここはようちえんじゃないんだから。ねえママとパパ、私がしんだらやっぱりこの石の下に入るの？｣　まだ肌寒い春分の日の昼下がりの、お墓参りのラッシュの人込みの中で、この4月から小学3年生になる暁ちゃんと1年生になる真くんが、いつもの日と同じように今日何度目かのケンカを始めました。｢暁や真はどうかな？　パパやママもこのお墓に入るのか、他のお墓なのかはまだ分らないよ。おじいちゃんやおばあちゃんは死んだらこのお墓に入ると思うけどね｣短く刈った髪の半分が白髪になってしまったパパが、暁ちゃんと真くんの顔を交互に見ながら答えました。｢このおはかには、だれが入っているの？｣｢おじいちゃんのおじいちゃんとおばあちゃん。おじいちゃんのパパとママ。戦争で亡くなったおじいちゃんの弟……｣「おばあちゃんのママやパパは？」「おばあちゃんが生まれたお家の人たちは、おばあちゃんが生まれたお家の近くのお墓に眠っているんだよ」「ハーイ。こんどはボクしつもんしていい？　しんだ人たちってこの石の下でなにしてるの？」「ずうっと眠っているだけっていう意見の人や、夜中にだけ起き出してこの近くを空中に浮いて散歩するんだっていう考えの人。150年か200年後に、真の子供や、子供の子供として生まれ変わるって信じている人もいたりして、色んな意見や考えがあるんだけど、そうだなあ……、やっぱりパパにはよく分からないよ。ママはどう思う？」　暁と真とパパが、ママの答を待ちわびてジッと見つめても、ママは何も言わずにただニコニコしているだけです。　五秒くらい、穴が開くほどママの顔を見つめてその答を待っていた暁ちゃんでしたが、ママがやっぱり何んにも言わないものだから、墓石に目を戻しました。難しい漢字のせいで頭の中がしびれたようになってしまい、目を落として足下のまだ少し湿っている土や小枝や、名前も知らない雑草を観察することにしました。　肌寒いとはいっても、3日前に降った雪は日陰でもその名残が消えて、日一日と春を感じさせる彼岸の中日。（春になったんだなあ・・・）　その時！　地面が縦に揺れ始めたではありませんか。「お墓から離れてその大きな木の根元にしゃがんで」パパが怒鳴りました。　サッと3人が小走りで大木に向かっても、お墓の地面をジッと見つめて物思いに深く沈んでいた暁ちゃんは、地震にもパパの大声にもまったく気がつきません。（ああ目が回る。ママやパパや真はどこへ行っちゃったの？　『ママ！　パパ！　真！』何だか急に暗くなってきちゃったみたい。ついさっきまで、あんなにお日さまがまぶしかったのに）「あきぃ！」　「暁！」　「暁ぃ！！」　暁ちゃんは、足から崩れるようにその場に倒れてしまいました。

  2006.07.02

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• 絶望の闇の中でこそ

  絶望の闇の中でこそ絶望の闇の中でこそ一筋の希望の光が眩しいほど明るいそこでは　外の闇ではなく自分の心を見つめざるを得ない

  2006.07.01

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• 公正・正直であるべきは

  公正・正直であるべきは他人に対して公正・正直であるより自分に対して公正・正直であるほうが難しいでも　あなたの人生には不可欠なこと

  2006.07.01

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• 節約の勧め？

  節約の勧め？20円、30円と節約して2,000円、3,000円と浪費している！？　！？　！？

  2006.06.30

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• 死に急ぐ必要など無い

  死に急ぐ必要など無い死に急がないで寿命が尽きれば死にたくなくても死ななければならないのだから

  2006.06.30

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• 銀行たちの極秘・サラ金化計画

  銀行たちの極秘・サラ金化計画気をつけろ！加オちゃんや桃丼と竹申の作り笑いに銀行たちの極秘・サラ金化計画が進行中だ融資額／1万円～300万円年利（実質年率）／15%～18%遅延損害金年率／21.90%～26.28%担保・保証人／不要（サラリーマン金融が保証いたします）お急ぎのお客様／預金口座へ振り込みいたしますご利用／全国の提携ATM・CD借入500,000円＋年利15%＝返済575,000円借入1,000,000円＋年利15%＝返済1,150,000円借入2,000,000円＋年利15%＝返済2,300,000円借入3,000,000円＋年利15%＝返済3,450,000円借入金＋年利15%＝銀行まるもうけ借入500,000円＋年利18%＝返済590,000円借入1,000,000円＋年利18%＝返済1,180,000円借入2,000,000円＋年利18%＝返済2,360,000円借入3,000,000円＋年利18%＝返済3,540,000円借入金＋年利18%＝銀行ニンマリ私は銀行たちの極秘・サラ金化計画に反対します私は年利15%・銀行まるもうけの公式に異議を唱えます私は年利18%・銀行ニンマリの公式は非道だとここで証明したい時間外手数料を100円もぶんどっている預金したら利息を何％くれるというのか？俺たちを利用するだけ利用した終いにゃ　公的資金という名の税金まで投入してもらったQ.E.D.

  2006.06.27

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• とにかく行動　とにかく前進

  とにかく行動　とにかく前進とにかく　行動しましょう。自分の目標や希望がはっきりしたら　あとは行動あるのみ1度や2度や3度　失敗しても大丈夫とにかく　やってみましょう。1cmずつでもOKとにかく　前に進みましょう。

  2006.06.25

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• 残りの5%は行動

  残りの5%は行動あなたは既に95%完璧なんです残りの5%は行動です

  2006.06.25

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• いけませんったら　い・け・ま・せ・ん

  いけませんったら　い・け・ま・せ・ん給料ぜんぶ使い切る　い・け・ま・せ・ん親や友達に寸借り　い・け・ま・せ・んローンで買い物　い・け・ま・せ・んキャッシングでお金　い・け・ま・せ・ん車でお金　バイクでお金　い・け・ま・せ・んサラ金のポケット･ティシュ 使って使うサラ金からお金 絶対に　い・け・ま・せ・ん酒の呑み過ぎ　い・け・ま・せ・ん酒に呑まれる　い・け・ま・せ・ん立ちション座りション　い・け・ま・せ・ん酔って買う　い・け・ま・せ・ん宿酔の悪魔とアルコール屋の高笑い聞こえるだろう？レース系ギャンブル　い・け・ま・せ・ん勝ち馬情報会社の実態　これだ全馬連購入(馬単買い切れないよ～)当り馬券　広告掲載カモからの情報料－投入金額＝丸儲けコンドーム着けずに　着けさせずに不特定多数とセックス　い・け・ま・せ・んエイズ・ウィルス　消えたわけじゃない純愛　終ったわけじゃないセックスはセックス　愛は愛割切る場合も時にはあろうそれでもそれでも[愛＋セックス＝至上]の公式死んでも忘れては　い・け・ま・せ・ん甘い言葉と儲け話　い・け・ま・せ・んそんなものが本当ならこの世は幸福な金持ちだらけ｢同情商法｣｢資格商法｣｢癒し商法｣｢末世商法｣｢協会／研究所商法｣色々な商売　洪水氾濫ご用心ご用心｢サイフを空けさせる商法｣30歳以上の人間の言葉絶対に信じちゃ　い・け・ま・せ・ん30歳未満の人間の話真に受けちゃ　い・け・ま・せ・ん一体全体　地球一周誰を信じたら　いいのだろうか？何を信じたら　いいのでしょうか？

  2006.06.25

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• 行動だけが人生だ

  行動だけが人生だやって失敗した後悔よりやらなかった人生の後悔のほうが100倍も大きい

  2006.06.24

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• No.1を目指せ

  No.1を目指せ出来ないことは　出来るようになればいい分からないことは　分かるようになればいい努力しても上手(うま)く出来ないことは　上手く出来る他人(ひと)にやってもらえばいい自分は　誰よりも上手く出来ることをやればいいじゃないか

  2006.06.24

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• 便利なお金の世の中

  便利なお金の世の中世の中　どんどん便利になって世の中　どんどんお金がかかる安いよ安いよ！さあさあ買って下さい！楽しいよ楽しいよ！ぜひぜひ来て下さい！お金？そんなもの後でよろしいんですよ！ローンでもよろしいんですよ！そんな誘いの大合唱　巧みな罠の大同団結世の中　どんどん便利になって世の中　どんどんお金がかかるお金？お金ならいっぱいありますよ！お金なら貸すほどありますよ！今すぐすぐすぐ貸しますよ！簡単かんたん借りて下さい！（返す時にはたっぷりと利子を払って下さいね！）甘い言葉で大合唱　そんな手口の大同団結世の中　どんどん便利になって世の中　どんどんお金がかかる『金持ち』気分の人だらけ『金持ち』になること人生の目標『金持ち』と結婚　『金持ち』と援交『金持ち』 『金持ち』 『金持ち』 『金持ち』この言葉に踊らされこの言葉に乗せられるこの言葉が洗脳しこの言葉が伝染蔓延この言葉が背中押しこの言葉が首絞める世の中　どんどん便利になって世の中　どんどんお金がかかる金は天下の回り物回らぬ所も少なくないが宵越しの金は持たねえいや　宵まで保たねえ世の中　どんどん便利になって世の中　どんどんお金がかかるお金は貸すもの？　お金は借りるもの？いいえ　お金は稼ぐものいいえ　お金は貯めるものそれでもやっぱり　お金は使うもの世の中　どんどん便利になって世の中　どんどんお金がかかる収入の十分の一の貯蓄が財産を築くというそれが真理だ　正論すぎるがそれが真っ当な人生だその通りにすればその通りに出来るのならば……世の中　どんどん便利になって世の中　どんどんお金がかかるだって世の中　どんどん便利になってそして世の中　どんどんお金がかかるさらには世の中　便利で溢れついには世の中　金欠病だらけいつしか世の中　便利になりすぎ今では世の中　不便になった今の世の中　便利が不便お金だけが人生だ

  2006.06.24

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• 鬼人間

  鬼人間　或る夜に私は酒場で、自分は鬼だという人に会った。その時の私は鯨飲してかなり酔っぱらっていたので、本当にそんな人間に会ったのか、それともアルコールの霧が漂う脳の幻覚だったのか、今となっては定かではない。記憶の糸を手繰り寄せてみると、彼はこんなふうに語ったのだった――　よう、相棒。俺様は鬼だ。外見は人間だけど、本当は鬼なんだ。俺のような鬼人間はこの地球上にごまんといる。俺だって元々は普通の人間だったんだ。物心ついてからずっと、いっつも自分の事ばっかり考えて我儘に生きていた或る日、ひと晩の内に立派な2本の角が生えてきちまったんだ。幸いにもこの角は、頭におっきめのコブが2個あるくらいにしか人様には見えないらしい。だけど俺と同類の鬼人間にははっきり見えるのさ、この角が。お前にも見えるんじゃねえのか、これが？　俺と同じように我が儘が高じて鬼になってしまった人間は一杯いる。我が儘？　我が儘なんてかわいいもんよ。不義や不倫どころか窃盗や強姦、更には殺人を犯して鬼になってしまった者までいるんだ。こればっかりは法律で裁きを受けたかどうかなんてのは全然関係がねえ。　人間と同じように鬼も年を取る。年と共に角が脆くなって抜けちまって、付け角をしてる年寄り鬼も少なくないね。何かの拍子に付け角が落っこっちまって、顔を真っ赤にして急いで物陰に隠れた爺いを見たこともあるぜ。本当に困っちまって真っ赤になったあの顔をお前にも見せてやりたかったぜ。あれこそ正に｢赤鬼｣だったな。　元々が人間なんだから、牙も渦巻く髪の毛もギョロ眼もありはしないんだ。目印は2本のこの角だけさ。鬼になった後も心が曲がり続けたために角まで曲がってしまった鬼。てめえが人間の心を喪して鬼になってしまった現実に耐え切れずに眼が線のように細くなって、更には失明してしまった鬼。鬼として生きていく自信が無くて自殺してしまった鬼までいるのさ。信じられるかい？　馬鹿な奴らだよ。角が生えて鬼になったからって、本当は人間と何ひとつ変りはしないって事が分らないんだからな。　お前にも鬼になる素質が十分にありそうだから、特別に俺様が発見した真理を教えてやろう。1) 人間と鬼の人生には次の4つしかない。人間として生まれて人間として死んで行く。人間として生まれて鬼として死んで行く。鬼として生まれて人間として死んで行く。鬼として生まれて鬼として死んで行く。2) 人間として死んだら、人間として生まれ変わる。鬼として死んだら、鬼として生まれ変わる。3) 人間と鬼の違いはただひとつ、「こころ」だけである。4) 心の遣い方にはふたつある。「人間の心遣い」と「鬼の心遣い」とである。心の遣い使い方で　人間度／鬼度が決まる。人間と鬼は、100%の人間と100%の鬼との間を常に行ったり来たりしているのだ。5) 人間から鬼になってしまうのはとても簡単である。「これくらいは…」は鬼への一番の近道だ。これとは反対に、鬼になってしまった者が人間に戻るには非常な努力と困難が伴う。6) 鬼は節分の豆など少しも恐くはない（人間も馬鹿なことを考えるものさ）。鬼は何も恐れはしないのだ。人間こそ鬼を恐れる。それは「自分も鬼になりはしないか」という恐れなのだ。7) 鬼は清らかな心（＝人間の心）に永遠に憧れる。それは、喪った清らかな心を取り戻して、ふたたび人間になるまで続く。8) 100%完全な人間などほとんどいないように、100%完全な鬼もごくわずかだ。9) あらゆる人間のみならず、あらゆる鬼さえも、その究極の目標として、100%完全な人間を目指す人生の旅を続ける。100%の人間とは「神」のことらしい。10) 神になれるまで何度でも、人間も鬼も生まれ変わるらしい。「おっと、もうこんな時間か。俺はもう帰るぜ。せいぜい、鬼じゃなくって神に近づくことだな。飲み過ぎるなよ。じゃあな、あばよ」　会った時と同じように、ロウソクの炎が消えるごとく、フッと鬼はいなくなってしまった。　それとも酔っぱらいすぎて、私の意識が無くなったのだろうか？

  2006.06.23

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• 今

  今『今』から眼を逸らせば『いま』に執(とら)われなければ真実が見えてくる50年後には『私』はこの世にいない100年後にはこれを読んでいる人は誰もこの世にはいないのだから

  2006.06.22

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• ケータイのバカヤロー

  ケータイのバカヤロートイレで取り込み中ケータイ鳴った以前くさい水たまりにケータイ落としたことあったからとっても出たかったけど我慢したつい便意も一緒にこらえてしまった何てことだ～ケータイのバカヤロ～ソワソワ　オロオロ　ザワザワ　ガラガラパポピポプポペポ　ファンファンフアンセックスの最中ケータイ鳴ったあと一息で行きそーだったのにもうすぐ行きそーだったのに行くかわりに来ちまった何てことだ～ケータイのバカヤロ～ソワソワ　オロオロ　ザワザワ　ガラガラパポピポプポペポ　ファンファンフアンめし食ってる時ケータイ鳴った口いっぱいのパスタ引っ張り出した急いで出たけど女からの電話切れたトマト・ソースだらけのケータイそこに何てことだ～ケータイのバカヤロ～ソワソワ　オロオロ　ザワザワ　ガラガラパポピポプポペポ　ファンファンフアン眠ってる真夜中ケータイ鳴った目覚ましの音と間違えて手探りで時計止めた妻の寝言と勘違いして彼女の口塞いだ翌朝は時計も妻も寝坊　俺は会社に遅刻何てことだ～ケータイのバカヤロ～ソワソワ　オロオロ　ザワザワ　ガラガラパポピポプポペポ　ファンファンフアン30分以上ケータイの液晶見ないと不安二日以上メール来ないとケータイ故障かと気も狂わんばかり右のケータイあっち向いてホイ左のケータイにらめっこしましょアップップ何てことだ～ケータイのバカヤロ～ソワソワ　オロオロ　ザワザワ　ガラガラパポピポプポペポ　ファンファンフアン3ヵ月以上も人と会って話してない1時間に1回はケータイでダベったりメールしてるけどヴァーチャル・コミュニケーション　ヴァーチャル人生こんなふうに俺もケータイ中毒　それとももうケータイ病？何てことだ～ケータイのバカヤロ～ソワソワ　オロオロ　ザワザワ　ガラガラパポピポプポペポ　ファンファンフアンケータイある生活は天国　メールある生活は天国ケータイある人生は地獄　メールある人生は地獄天国か地獄か　地獄か天国かもうどっちがどっちかわかんねー何てことだ～ケータイのバカヤロ～ソワソワ　オロオロ　ザワザワ　ガラガラパポピポプポペポ　ファンファンフアン

  2006.06.21

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• 決死の減量　PART 2

  決死の減量　PART 2　どうだ。どうだっ！　どうだ～。　15キロ減量に成功したぞ。やった。65キロだぞ。75キロじゃないぞ。ついにやったぞ。ろっく・じゅ～・ごぅ・キィ・ロォ、だぞ。それもひと月しかかからなかったんだ。ワーイ。　これで妻のやつを見返してやれる。私は養豚家じゃないわよなんて言いやがって。会社のやつらにだって、もうデブだなんて絶対に言わせはしないぞ。馬鹿たれどもが。この人間のクズたちが。くやしかったらてめえらも痩せてみろってんだ。ざまあみやがれ。ハハハッ。　田舎の親父とお袋は、今度会ったらこの俺だと気づかないんじゃないか？　相撲部屋に入門しろなんて失礼な言葉を撤回させてやる。ハハハのハだ。　アルマーニでもフェラガモでも、なんでも来やがれってんだ。カンサイ？　クラインのブリーフ？　それがどうしたってなもんだ。ワッハッハッハッ。　ＪＲや地下鉄なんかも、子供やシニア割引があるんだから、軽量割引なんてのも始めるべきだよな。絶対やらなくっちゃ。な～んちゃって。ハはハはハはっ。　そうだ、そうだ。銀座の真理と賭けをしたんだ。ざまあみろ。今夜あいつから5万もらわなきゃな。どうせ勘定で4万はもってかれちゃうんだろうがな。それとも、新しいボトルを入れたらトントンか？　それでもいいや。ざまみろ、真理め。ざまあみろ。ハヒフヘホ～だ．　あれ？　待てよ。明後日から海外出張だったんだ。今夜は飲んでられないな。　私のパスポートと私を何度も見比べていた出国審査官が言った。｢青木さん、ちょっとお話がありますので左手の事務所へ行って頂けますか｣｢何かパスポートに問題でも？｣｢いえ、そういう訳ではないのですが…。お手間は取らせませんので、どうか事務所の方へ……｣｢フライトまでに30分程しか時間が無いのですが、すぐ済みますか？｣｢そう思います。とにかく中へどうぞ｣｢フライトに遅れると大事なクライアントとの打合せに間に合わないのですが｣｢搭乗手続きを済まされていらっしゃるので大丈夫だと思いますよ｣　その言葉を信用して部屋へ入ってみて驚いた。5、6人の制服を着た係官がいっせいに立ち上がって私を迎え入れた。制服の警官までいるではないか！　結局、パスポートの人物と私が同一人物と信じてくれる者はひとりもおらず、私はフライトに遅れた。　大事なクライアントを失った。　そして私は、15キロの体重を失うだけでなく、職も失ってしまったのだ。

  2006.06.19

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• 決死の減量

  決死の減量　どうだ。どうだっ！　どうだ～。　15キロ減量に成功したぞ。やった。65キロだぞ。75キロじゃないぞ。ついにやったぞ。ろっく・じゅ～・ごぅ・キィ・ロォ、だぞ。それもひと月しかかからなかったんだ。ワーイ。　これで妻のやつを見返してやれる。私は養豚家じゃないわよなんて言いやがって。会社のやつらにだって、もうデブだなんて絶対に言わせはしないぞ。馬鹿たれどもが。この人間のクズたちが。くやしかったらてめえらも痩せてみろってんだ。ざまあみやがれ。ハハハッ。　田舎の親父とお袋は、今度会ったらこの俺だと気づかないんじゃないか？　相撲部屋に入門しろなんて失礼な言葉を撤回させてやる。ハハハのハだ。　アルマーニでもフェラガモでも、なんでも来やがれってんだ。カンサイ？　クラインのブリーフ？　それがどうしたってなもんだ。ワッハッハッハッ。　ＪＲや地下鉄なんかも、子供やシニア割引があるんだから、軽量割引なんてのも始めるべきだよな。絶対やらなくっちゃ。な～んちゃって。ハはハはハはっ。　そうだ、そうだ。銀座の真理と賭けをしたんだ。ざまあみろ。今夜あいつから5万もらわなきゃな。どうせ勘定で4万はもってかれちゃうんだろうがな。それとも、新しいボトルを入れたらトントンか？　それでもいいや。ざまみろ、真理め。ざまあみろ。ハヒフヘホ～だ．　あれ？　待てよ。待てよ待てよ。スーツはどうすんだよ、明日からのスーツは。今までのは全部合わなくなっちゃったよ～。暮れのボーナスは正月休みで全部使っちまったしな～。奥さん、臨時小遣いくれるかな～？　なんだなんだ。痩せたはいいけど、いいことなんて何にもねえじゃねえかよ。こうなったらもうヤケ食いだ。我慢して食べなかったお節の残りもみんな平らげてやる。太ったってかまやしねえ。そしたらスーツの心配もしなくていいってもんだ。すごいアイディアだろ。ノーベル賞ものだろ？　ざまあみやがれってんだ。　どうだ。どうだっ！　どうだ～。

  2006.06.18

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• 復讐

  復讐社長は殺さない勤続14年にして14回しか見かけたことがないから銀行は潰せない勝手なことばっかりして頭に来るけど奴らには政府のバックがあるから副社長も殺さない社長のボンボン息子で代替りしたら必ず自滅するから大企業も潰せないいくら潰したくても潰す前に勝手に潰れてしまうからＪＲも潰せないいちど潰れてしまったし　あの時にはたっぷりと血税を遣われてしまったから専務も殺さない何も『せん無』影響力は一切無いんだから呑み屋も潰せない何度もぶったくられたけど夜行く所が無くなるよりいいから常務も殺さないあの蝦蟇蛙は既に踏み潰されて会社で抹殺されているから茶店も潰せない500円玉ひとつで何時間でも坐っていられる唯一の聖地だからクライアントも殺さない胸くそ悪いけれどなんたってメシの種だからコンビニも潰せないそれほど安くはないけれどコンビニエントだから下請けも殺さないこの不景気な時代　持ちつ持たれつでないと共倒れになってしまうから新聞と雑誌も潰せない広告とスキャンダルとヌードで儲けてこの世の春を謳歌しているからライバルも殺さない力が互角でいつの間にか馴合ってしまったから図書館と出版社と本屋も潰せないこの混沌とした世の最後の砦だから後輩も殺さない殺す気も起きないぜいくら言っても何にも聞きゃあしねえから美人の新人も殺さないもう興味はねえあの妻子持ちとデキちまったから自分の会社を創って結果を出すそれが去っていく会社への模範それが社会への貢献今　俺を生き返らすそれが会社への復讐それが社会への復帰

  2006.06.18

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• 天国／地獄

  天国／地獄　内壁に無数の突起があるその洞穴は、地獄への入口らしいと天国の住人たちにひどく恐れられていた。このご時世、天国に来られたんだなどと安穏とはしていられない。このくらいはと軽い気持ちから為した悪事が元で、天国永久追放の憂き目を見た良き人々の何と多きことよ。ああ、何ということだ。つい先週、デートの時に頭に血が上ってしまって思わず相手の手を握りしめて妊娠させてしまったこの私は、あの洞穴から地獄送りになったのだ。「許してください。こんなことになるなんて、思いもしなかったんです。ほんの出来心から……」私の声は洞穴の無数の突起に幾重にも木霊して、まばゆいばかりの天国もついに見えなくなってしまった――　内壁に無数の突起があるその洞穴は、天国への入口らしいと地獄の住人たちはとても憧れていた。このご時世、地獄は超満員。ただでさえ待遇の悪い場所なのに、オチオチ坐ってもいられない。おお、それがどうだ。つい先週、閻魔大王が50人の嘘つきたちの舌を切落すのを手伝ってゴマをすった俺は、あの洞穴から天国への旅に出されたのだ。「♪晴れたる青空　漂う雲よ♪……」俺の歌は無数の突起に幾重にも木霊して、亡者たちが蠢く暗黒の地獄もついに見えなくなってしまった――　洞穴の奥室に眠っていたのは、永遠のようにも十月十日のようにも私／俺には感じられた。ぬるま湯に浸かって24時間まどろんでいても空腹感など決して覚えたりはしなかった。何の心配も無い平和な眠り。それがどうしたことか、今日の夕方から誰かの息遣いが聞こえてきたと思っていたら、その息遣いが次第に激しくなって何か大きな力に尻を押された。洞穴の無数の突起に体中をくすぐられながら外へ押し出された。「おぎゃー、おぎゃー」私は肺一杯の空気を吸った。「ホギャ、ホギャー」俺は喉を振り絞って叫んだ。「あら？　双子の男の子よ！」

  2006.06.18

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