先生のラグビー日記

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• 新型インフルエンザ

  　仕事柄、新型インフルエンザの話題には敏感になる。　昨年度、僕の勤務する学校ではインフルエンザが猛威をふるった。僕のクラスでも、３３人中最大で７人の生徒がインフルエンザと診断され、学校を休んだ。そのほかにもインフルエンザではないが、高熱などのため早退が相次ぎ、給食時には２３人しか残っていない、なんてこともあった。学校では感染拡大を防ぐため、のべ３週間にわたって放課後の部活動は中止、登校時間を遅らせた期間は２週間など、学級閉鎖等、登校差し止め以外の手段はすべて行っただろう。　流行期に入ったら、考えられる予防策をとるのは言うまでもないのだが、それでも目に見えないウイルスが相手なのだから、完全な予防はまず不可能である。まず、個人レベルでの予防、次いで身近に患者が出たときの対応策を立てておく、これしかないだろう。　ちょっとだけ自慢（？）。既に僕の教室には学級の生徒数×３倍のマスクを備蓄してある。誤解されると困るので説明しておくが、これは４月の時点、メキシコで怪しげなインフルエンザ発生のニュースを聞いたときに個人で購入しておいたもので、最近になって買い占めたものではない。　それから、イソジンは職員室に常備してあるし、手指を消毒するためのエチルアルコールは各学級数分用意済みである。イソジンは、今までも授業が終わるたびに使っていたし、エチルアルコールは給食時全生徒が使用している。　ここまでやって流行したら、素人の予防策では防げなかったとあきらめるしかないと思っている。　かかった人は分かると思うが、インフルエンザは本当につらい。僕が最近感染したのは２００３年の冬だった。友人Ｙ田氏（トップレフリーです）が静岡に住んでいるときに、「遊びに来ない？何試合かあるから一緒にレフリーしよう」と誘ってもらった。気の合う仲間何人かと一緒にお邪魔したが、本当に楽しかった。　変だな？と思ったのはレフリーを終えて、近くの銭湯で体を洗っている最中だった。「疲れているのだろうか？」と思ったが、家に帰ってから立っていられなくなった。当然、翌日は職場には行けなかった。午前中いっぱい寝ていても回復しないので、病院に行ったところ「インフルエンザですね」と言われた。タミフルをもらい、自室から一歩も出なかった。頭とのどが痛く、１時間が普段の３時間くらい長く感じた。タミフルの効果だと思うが、辛かったのは二日目までで、その後は自分でも分かるくらい、一眠りごとに回復していった。でも、もう二度とかかりたくないと思った。　解せないのは僕以外の家族全員は予防接種をしていたという事実をそのとき聞かされたことだ　なぜ教えてくれなかったのだろう？？？？以来、家族から仲間はずれにされないよう、普段の生活から好かれる行動を心がけている。　今回の新型インフルエンザ、リレンザやタミフルが効くそうなのでやや安心しているが、かからないのに越したことはない。まずはうがい手洗いだね。思い出した。インフルエンザになった翌週、熊谷ラグビー場でレフリーしてました。正直言ってきつかったです。　　

  2009.05.17

• 本日のメインイベント

  研究発表も大変といえば大変だが、終わってしまえば一段落。一方、今からの内容はこれからが大変。何をしたかといえば、「親不知の抜歯」左下の親不知、斜めに生えていたが痛みはなかった。昨年の秋、歯の定期検診に言ったときに、先生と抜歯について相談した。先生の所見は「抜いてしまった方がいいように思います。」とのこと。そのときはシーズン中だったので（いまもシーズン中だけど、抜歯は冬に行うことになった。確かに、歯の仕事はしていないし、食べ物は詰まるし、歯磨きも難しい。だが、いざ抜くとなるとなんだか名残惜しい。事前調査は徹底的に行うのが性分なので、同僚を始め、抜歯経験のある人に聞いて回った。英語の先生は「辛かった」、数学の先生は「楽ちんでした」。結局、人それぞれという結論に達した。所要時間１時間。ごりごりがりがりやってるのはわかるし、振動も伝わってくるのだが麻酔が効いていて痛さはなかった（骨も削ったそうな）。ただ、最後の最後に麻酔が切れかかってきたらしく、数回激痛を感じた。そこで麻酔追加。終わってからの感想。あごが痛い。後は思いの外痛みもない。ただ、経験者によると腫れがでるのはこれからだそうで、どんな具合になるかは後になってみないとわからない。というわけで、一大イベントが終わったので抜歯後レフリー稼業再開予定。次に笛を持ってグランドに立つのは…後でね。

  2009.01.30

• 一段落？いやいやこれから

  　今年に入って初日記。忙しかった。　忙しさの原因の一つが、今日行われたこちらでの発表会。学校全部で行った研究の「発表者」になっていた。先輩と二人の発表だったが、発表前「ずいぶんゆとりがあるねぇ」と呆れられた。別に普通にしていただけなのだが。　もし、落ち着いているように見えたのならそれはやはりラグビー、レフリーのおかげだろう。走りながら瞬時に判断を求められるレフリーに比べれば、既にやったことを話す発表は心理的な圧迫感が違う。楽だ、とはいわないが、少なくとも考える時間がある分「何とかなる（できる）」というゆとりはある。今回は、事前の練習の時間もあったし、先輩が準備してくれた資料も完璧であったから、気分的には楽だった。もっとも、予期せぬ質問があった場合、頭の中がこんがらがっちゃうのはレフリーとは違う。試合中パニックになるわけにはいかないからね　発表の後、呼び出しがあったある程度は予期してたんだが…。というのも、発表会場の所長は高校時代の恩師。担任ではなかったのだが、授業や諸々の活動の時、かわいがってもらった。１５年くらい前、彼が、僕の勤務する町内の高校に勤めている時に会って以来の再会である。ラグビー関係者以外に覚えていてもらえたのは嬉しかった。　先生は昔の通り、ちょっと早口で、ウィットに富んだ語り口であったので、ついつい僕もできの悪い高校生に戻ったような気分だった。別れ際、「がんばれよ！！」と手に持っていた資料で僕の頭を、ぽん、って叩かれたのも懐かしかった。ちなみに、先生に叩かれたのは２３年ぶりである。　午後は国語部会に参加。こちらもおもしろかった。詳細は割愛。　実は、今日一番のイベントはこの発表ではない。帰宅してからがある意味で「本番」。それは次の日記に。　

  2009.01.30

• あけましておめでとうございます

  昨年の元日の日記を見返しました。ずいぶんのんきなことが書いてありましたそうか、１月２日は大学選手権のタッチジャッジだったんだなぁ。今年の正月はラグビーに関しては「冬休み」ですね。たまにはいいでしょう。今年は、論文書きで年が明けました体力と同じで、文章も書かないと鈍くなります。老化…とは思いたくないので、リハビリのつもりでがんばって仕上げます。今年一年、よろしくお願いします。

  2008.12.31

• 今日と明日は秋休み

  　今日と明日は学校は秋休みである。三連休と合わせて5日間の休みになる。2学期制でも、今日から始業式という学校も少なくないから、何となく得をしたような気がする。実際には夏休みを短縮して秋休みを捻り出しているわけで、損も得もないのだが、まとまった休みがあると気分的に楽である。先週末の九州での研修も、「秋休み」がなかったら断っていたかもしれない。もっとも、思い切った行動が取れたのも3連休の間にレフリー等が一つも入っていなかったからなんだけどね　さて、先週の金曜日にちょっとした事件があり、学校がバタバタした。既にニュースなどでも報道されているようだが、町長宛に「日曜日に行われる町民体育祭を中止にしないと子どもを殺す」という脅迫状が届いた。町ではこれを受け、警察に報告すると共に、早々に町民体育祭の中止を決定。会場が僕の勤務校の学区内にあるため、この連休の部活動は中止、土曜日に予定されていた保護者、生徒、教職員合同の校庭整備作業も中止となった。　この手の話を聞くと、どうもやりきれなくなる体育祭をやりたかったとか、校庭がきれいにならないとか、そんな話ではない。「人が殺されてからでは遅い」云々という声がちらほら聞こえ、それはそれで分からない話ではないが、「体育祭の実施」と「何らかの事件の発生」にはどのような関係があるのだろうか。仮に、体育祭を実施し、不幸にして何らかの事件が起きたとしよう。「脅迫状が届いているのに、体育祭をやったからこんなことになるのだ」と主催者が責められるのはかなり奇妙な現象である。攻められるのは事件を起こした愚か者でなければならない。　似たような話で、かつて「『学校行事』『テスト』等を中止しなければ自殺する」と学校に脅迫状が届き、これに屈した学校が諸行事を中止した、という事件（？）が続いた。これも奇妙な話で、「行事の実施」と「生徒の自殺」とはもともと無関係である。私の尊敬する先生は、この手の話を聞くと「勝手に死ねばいい。命のかけ方を知らない奴は今後生きていてもろくなものにはならないし、死ぬ気にない奴がいたずらをしているのなら、世の中はお前の思うとおりにはならないと思い知らせてやるいい機会になる」と吐き捨てていた。この方、鬼籍には入られて久しいが、このことばは今でもはっきり耳に残っている。　今回のケース、会場の防犯施設や警備の関係を理由に、主催者は早々に中止を決めた。その判断の是非は問うまい。それぞれの立場があるので、軽々にものは申せない。　だが、願わくば、主催者は関係者にこの手の脅迫がいかに卑劣なものであるかをアピールし、少なくとも「戦う」という姿勢を示してほしかった、と思う。例えば、「このような脅迫に我々は決して屈したくはない。そのために、警察の協力を仰ぎ、自警団を組織し、可能な限りの防犯体制を整えるべく努力をした。しかしながら、云々」等の声明があれば、この事件の印象は全く異なったものになっただろう。　念のために言っておくが、人が殺されてもいいとか、自殺したい人は死ねばいい、とか、そういうことを言っているわけではない。脅迫やテロがいかに卑劣か、という感覚が世間では鈍くなっているのではないかという点を危惧しているのである。　「～をしたら殺す」「～をやったら自殺する」―この手の文書が続くとしたら、それは誰の責任なのだろうか。文書が届く度に様々なものが中止になっていく「言った者勝ち」「やった者勝ち」が当たり前だとすると、ずいぶんと情けない世の中になったものだと思う。

  2008.10.14

• 新年度の一週間&脱力の週末

  　あっという間に１週間が過ぎた。予想通り、とんでもなく忙しかった。去年も忙しかったが、それは何が何だか分からないまま過ぎたからである。今年の忙しさは仕事をいっぱいした忙しさで質が違う。従って、充実度は今年の方がある今週末は完全休養。来週火曜日からの新学期に備える。　今日は久しぶりに自転車に乗った。去年の自転車通勤は１１月末で終わってしまった。寒くて風邪を引きそうだったからね気候も良くなったので復活である。桜も満開、近所の公園は花見客でにぎわっていた。　３０分ほど自転車をこいで母校のラグビー部の練習に参加。２時間ほど高校生と一緒に練習をしたが少々きつかった。やはり、定期的に体を動かさないとまずい年齢になってきたのを痛感。自転車通勤をしようと改めて決意した。　明日は、頭の方を動かす予定。まとめて本を読み、充電します。では。　

  2008.04.05

• 来年度の予定

  火曜日からは新年度。学年初めの仕事があるのでなかなか日記を書くのも難しいだろうから、書ける今、来年度の予定、というか願望を書いておく。１，仕事　（１）酔った勢いで（普段は飲まないが、忘年会&送別会は飲みます）校長に「来年度はやりますぜ」なんて言っちゃったもんだから、何かをやらなくちゃダメだろうねまずは学習指導の主務者になるのが決定しているので、「学力向上」が主な仕事になるだろう。一人で気合いを入れても仕方ない問題なので、いろいろな先生と相談しながら仕事をする。　（２）まずは自分の学級の安定を第一に考える。もちろん、他の生徒を放っておく、という意味ではなく、担任した生徒が「学級が一番安心できる」という環境を作るという意味である。「勉強の落ちこぼれは誰にも迷惑をかけないが、道徳の落ちこぼれは世間の皆様を苦しめる」という言葉を聞いて「はっ」とした思い出がある。無法者(そんな奴はそうそういないが）が我が物顔で振る舞っていて、正直で真面目な子がみじめな気持ちでいる学級であってはならない。ただ、怒ってばかりというのは生徒も僕も辛いので１日３回は腹を抱えて笑えるようにしよう。　（３）おそらく、自学年以外に３年生の授業を担当するであろう。楽しみである。自学年の生徒も３分の２は去年は他の先生に教わっていたから初めてのようなものである。生徒の興味を喚起するような授業ができるよう、工夫していきたいものだ。２，ラグビー&レフリー　（１）もう若くないことを自覚しつつ、一方で「まだまだやれる」という気持ちを忘れずに１試合１試合にベストを尽くす。これしかない。　（２）レフリー育成も課題だが、幸い、県内のレフリー活動の総務的役割は別の人が差配してくれるようになったので、アドバイス、コーチングに時間が取れるだろう。　（３）タグを中心とした普及活動、これは主として夏とシーズン終わりになるが、こちらも本格的に首を突っ込まないといけない。いろいろな考えを持った人がいるのはいいことだが、育成期のラグビーで「勝つためには何をやってもいい」という風潮が広がっているこには危機感を覚える。　（４）Ｕ高校創部６０周年、記念行事を是非盛り上げたい。３，その他　（１）東京マラソンに出たい。（２）新しい自転車がほしい。（３）レトリック道場の新しい課題は「日常に役に立つ『論理的思考』の育成」、しっかり勉強せねば。ふぅ、体がいくつあっても足らんな。　

  2008.03.30

• 春休み

  　生徒にとってみると、春休みは一番気楽な長期休業かもしれない。気候はいいし、宿題もそれほど多くない。新学期＝新学年で、「また今日から学校かぁ」という憂鬱な感じもない。気分がうきうきするのも分かる。　一方、我々は休めない３月３１日までは、その年度の事務処理のまとめ、４月１日からは新年度の準備に追われるからだ。今年も例年通り…と思っていたら、我ながら信じられない早さで事務処理が終わった同じ学年を組んでいる先生たち、一人は３月にはいると暇さえあれば書類の作成等をこつこつ進めていた。もう一人の先生は、受け持ちの授業の３分の２が３年生のものだったため、卒業式以降急激に空き時間が増え、その間に仕事を進めていた。その様子を見ていた学年主任は「２４日の午後、書類提出」と宣言、春休み中に頑張ろうと思っていた僕ものんびりしていられなくなった。お陰様で２７日以降は本当に「春休み」、自分の時間ができた。「うきうき」である。　とはいえ、明後日からは新学期である。来年のクラスも既に決定しているし、結局はまた忙しい日が始まるのだが、今年は昨年よりもかなり余裕を持ってスタートできそうである。これも「亀の甲より年の功」といっていいのだろうか。そうならば歳をとるのも悪くはない。

  2008.03.30

• 

  ようやく

  本が出ました。反論の技術・実践資料編『反論の技術実践資料編』単著ではありませんが、やはり嬉しいものです。題名だけ読むと討論の本のようですが、作文教育の本です。小学校中学年～中学・高校生の教材としても使えます。

  2008.02.26

• 食文化

  先日、雑煮の餅の話を書いたら、ひとこさんから次の書き込みを頂きました。〈以下引用〉お餅の形は一般的に西は丸、東は四角ですね。実家のある京都は丸ですが、岐阜は四角です。商人文化の関西では角が立つのは嫌われ、筋を通す武士文化の東では形のはっきりした四角が好まれたとか・・・ほんとかどうかは解りませんが。あと、ウナギをさばくときに腹開きにするか背開きにするかでも東西の文化が反映されています。どっちがどっちでその理由はなんでしょう？？？〈引用終わり〉私の調査によると、東海道沿いでは静岡南部から岐阜までは丸餅と角餅が混在してます。面白いのは、江戸時代に大阪からの船が着いた港では東日本でも丸餅を用いているところがあることです。きっと、上方の風習が高貴に思えたのかもしれませんね。で、うなぎの話。江戸は背開き、上方は腹開きです。腹開きは切腹に通じるので江戸では行わない、という説がありますが、俗説でしょう。江戸ではうなぎを焼くときに脂を抜くために蒸しますが、腹開きでは串から身が外れてしまうので背開きにしているというのが真相のようです。調理法の違い、と言えばいいでしょうか。ここまで書いて、ふと「うなぎパイ」のことを思い出しました。そうです、「夜のお菓子」です。こちらにその理由が書いてありますが〈携帯からは見られません）、僕が以前電話して聞いたときは、本文中の「別の解釈」について聞かせていただいた記憶があります〈その節はお世話になりました(^^)）。生まれたのが浜松市なので、うなぎパイ、応援してます。今回はとりとめのない話になってしまいました。各地の食べ物で面白いものがあったら教えてください。僕は、郷土の料理として「しもつかれ」を推奨します。県外の人が見たら、大抵は顔色が変わりますが、美味この上なしです。

  2008.01.05

• 今年も終わり

  　今年１年を漢字一字で表すと「偽」だそうです。　平成１９年が後数時間で終わろうとしている今、私の１年を漢字一文字で表すと…　うーん、「動」が一番ふさわしいでしょうか。普段から落ち着きがないので何を今更とは思うのですが、今年ほどいろいろなことが動いた年はここ最近なかったと思います。○中学校勤務を命じられる。　娘が中学校に入学するのと同時に、こちらも中学校勤務に。今でこそ、多少先が見えるようになりましたが、つい最近までは目隠しして自転車に乗っているような感じでした。漕がなきゃ転ぶからしゃかりきに足を動かしてるけど、今、自分が何をやってるかは全然分からないという状態、疲れますよね。　教科書の漢字が多いのは、今でも悩みの種です。○そこで、サッカー部の顧問になる。　いまだに、精神的な指導しかできません。いまだに、手を使えないことにイライラします生徒が一生懸命なので、こちらが引っぱってもらってます。　そして、まさか自分がサッカーのレフリーをすることになるなんて夢にも思っていなかったのに資格を取るはめに…花園では、Ｋ川さん&Ｈ本さんというレフリー界の大先輩に「元日は天皇杯だろ？」「ラグビーもサッカーも、両方とも中途半端で終わるなぁ」と愛情のこもった？イジメに近い？お言葉を頂きました。ちなみに、天皇杯より天皇賞の方が好きです。○ラグビーのレフリーの方もいろいろ　詳しくは書きませんが、激動の年でした。そんな中、いろいろな人とはげまし合いながら(刺激を受けながら）続けられるのは有難いことです。○車の破損　ボディがへこみ、修理におよそ一月を要しました。事故ではなく怪我人等が出なかったのが幸いですが、安全運転に気をつけねばと自戒いたしました。お金もかかるし。　ここには書ききれないくらいたくさんのことが「動」いた年でした（書けない方が多い）。　それでも大過なく新年を迎えられそうなのは皆様のおかげだと感謝しております。このブログを通して新たに知り合いになった方もいらっしゃいますし、思わぬ場所で「ブログ読んでます」と声をかけていただくこともあります。「袖振れ合うも多生の縁」と申しますから、今後とも見捨てずにお付き合いいただければと思います。では、みなさん、良いお年を。

  2007.12.31

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  本の紹介

  数多あるスポーツの中でなぜラグビーなのか？ラグビーをすることで人間は何が変わるのか？世のラグビー関係者、特にコーチに是非読んでもらいたい。こちらは、知り合いのライター、李さんの作品です。ここに登場する東京朝鮮高級学校ラグビー部の試合、夏の菅平で吹いたので感慨深いものがありました。自分が「在日」について如何に無知だったか痛感させられました。また、朝鮮人社会独特の文化とそこから生まれる規律、団結力について興味深く感じました。内容は全く異なる２冊ですから、得られる知識や感想は異なります。でも、敢えて共通項を探すとすれば「ラグビーはモラルが支えている」ということです。

  2007.12.23

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  すっかりご無沙汰

  このブログに記事を書いたのは、先週の月曜が最後。丸々１週間更新しなかったのは初めてだと思う。まぁ、いろいろあったのだが…一番の理由は…風邪を引きました「気を抜くと風邪を引きますよ」とお医者さんに言われたことを書いた直後だったので恥ずかしくて実は、所属している１学年の先生たちは先週、ギックリ腰、咳が止まらない、肉離れとバタバタと病や怪我に倒れていた。これはきっとコックリさんの呪い…水曜日に悪寒を感じたので、退勤のその足で薬局に行った。葛根湯と「若甦内服液G（30ml×5本）更に1本おまけ！：1119_10周年10」なる栄養剤を飲んで安静に過ごした。　かかりつけのお医者さんお勧めの「風邪の引きはじめは絶食して早く寝る」＋薬剤師さんお勧めの「若甦を６０ccのお湯で割る」という飲み方、これは効果てきめんであった。全身がポカポカしてきて、気持ちよく寝られた。翌日には完治、風邪は引きはじめが肝心というがまさにその通りである。　実は、毎回インフルエンザの予防接種を受けた週には風邪の症状が出ていたので注意はしていた。シーズン中の体調管理はレフリーの義務である。危うく穴を空けてしまうところだったと深く反省している。　それにしても若甦、よく効きました。風邪の引きはじめだけでなく体調の悪いときにも効果的とのこと、手放せなくなるかも

  2007.11.26

• インフルエンザ予防接種

  　今日は部活動が休みなので、定時に退勤。インフルエンザ予防接種を受けに近所の病院に行った。土曜日に接種しに行った家内から「ものすごく込んでいる」と聞かされていたので覚悟して病院に行ったが駐車場には一台の車も停まっていなかった。「休診日か、それとも診察時間終了か？」と思ったが、待合室の明かりはついていた。受付に行くと普通の対応だったので、「今日は空いてますね」と聞いたら、「これから混むと思います。学校帰りのお子さんがたくさん来るんです」とのことだった。絶妙のタイミングだったわけだ。　診察室にはいると、先生が開口一番「節制しているようですね」どうしたのだろうと思ったら「今年初めての来院ですよ」と言われた。確かに以前は年に数回診察してもらっていたが、ここ数年は予防接種くらいしか病院に行かなくなった。　この先生の持論は「疲れているときはものを食べてはいけない」というもの。消化吸収はエネルギーを使うので、疲れているときお腹いっぱい食べると風邪を引きやすくなるそうだ。数年前には「私は疲れたら寝ちゃって、朝仕事をするんです」と健康法まで披露してくださった。これを聞いてから、僕も満腹になるまで食べることを慎むようになった。自転車通勤と合わせたダイエット効果はてきめんであった。　先生は「気を抜くと風邪を引きますから、油断をしないで下さい」と言いながら注射をしてくれた免疫ができるまで数週間、体調管理に気を配らなければ。　帰りには薬局でイソジンを購入。風邪の季節、まずは予防からである。

  2007.11.19

• 雨の土曜日に大麻問題を思う

  　朝から雨だったが、サッカー部の対外試合の予定があったので学校へ。準備を始めたが雨脚が強くなり、気温も上がらないとのことだったので相手校の先生と相談の上、中止を決定。校舎内でトレーニングをして解散した。　思わぬ形で時間ができたので、たまっていた雑務を処理した。そこへサッカー部の保護者から電話。内容は大したことはなかったのだが、びっくりしたのはそのお母さんの第一声。「今、弟のサッカーの試合で○○小学校に来ているのですが…」この氷雨の中、サッカーやってるんですか！！風邪引かなきゃいいけど。　さて、大麻問題。連帯責任がどうこうとは言いたくないが、なぜこんな事態が起きたのかの検証を怠ると、同様の事態は今後も起こり得るということだけは忘れてはならないと思う。　ちょっと前の出来事。タグラグビーの地区予選にレフリーとして参加した。５つの県予選を突破した１０チーム(小学生）が地区の出場枠１を目指して熱戦を繰り広げた。　代表チームが決定し、全チームが閉会式に参加…と思ったら、並んでいるのは８チームしかない。関係者の話によると隣県の２チームから「自分たちの試合が終わったので帰りたい。遠方でもあるので。」との申し出があったそうだ。ちなみに、参加したチームのうち最も近いは地元のチームだが、その次に近いのが帰っちゃった２チームだった。　帰ったチームの理屈は分かる。閉会式に参加しても現実的に得るものはない。ただ、「試合がないから帰る」のは決勝進出チーム以外は皆同じだし、「遠い」チームはもっとたくさんある。特に配慮を求める事項だとは思えない。　もう一つ言わせてもらえるなら（そして、こちらの方がより重要な問題なのだが)、指導者は、この大会には「各県代表チーム」しか出られないことについてどういう認識を持っていたのかを聞いてみたい。この大会に出場しているのは各県２チームしかないわけで、出場チームは他チームの選手の期待を背負ってきているのである。帰っちゃった２チームの指導者には「自分たちの行動は、県のラグビー界の行動である」という意識があったのだろうか。大会に参加したのは「何とかラグビースクール」「何とか小学校」ではあるが、「○○県」「△△県」ラグビー協会は彼等を代表として送り込んだのである。「自分のチームだが、自分だけのチームではない」―閉会式不参加のチーム指導者、小学生にどう教えたのだろう。そして自分自身はどう考えていたのだろう。聞いてみたいものだ。　「地位が人をつくる」という言葉がある。また、「人様に後ろ指を指されるな」という教えもある。こういったことが日常生活で死語になってはいないだろうか。「自分らしく」も結構だが、「代表」とか「選ばれること」の重さを感じさせ、それにふさわしい行いを教えなければ、人の格は高まらないのではないか、と思う。　付け加え。「法に触れるからやらない」のではなく「恥ずかしいからやらない」という教えは、もはや時代錯誤なのだろうか。「大麻は国によっては合法だ」という理屈、それならば「大麻を所持しただけで死刑の国もある」という言葉を突き返したい。法の問題ではない。モラルの問題である。　元ワラビーズの選手の話。「初めてワラビーズに選ばれたとき、先輩から『ファンから頼まれたサインは絶対に断るな』と言われた。『お前がサインを断ることにより、その子がラグビーを嫌いになったとしたらお前はラグビーを裏切ったことになる』。これを聞いて身が引き締まった。」王貞治も同じ様なことを言っていたと思う。　代表とかチャンピオンとか優勝とか、誰もが一度は体験してみたいものだろう。だが、現実にそこまでたどり着ける人は少ないし、その後も「らしく」振る舞える人はもっと少ない。だからこそ、「らしさ」を教える責任が大人にはある。　

  2007.11.10

• ヘルメットの話

  　たしか、はなわが「佐賀県」で小学生が通学の時にヘルメットをかぶっている、と歌っていたような気がする。実は、僕の勤めている学校の学区にある二つの小学校も、通学時のヘルメットを義務づけている。交通事故にあっても重傷を負わないように、という配慮からだろうか。奇妙なことに、このヘルメット、夏の間は被らなくてもよいらしい。理由は「頭があつくなるから」ということだが、夏の間は交通事故に遭う確率が減るわけでもないだろうに、と思う。　誤解のないようにあらかじめ言っておくが、僕は、登校下校時の事故などあってはならないし、関係者は学校の行き帰りが安全であるよう最善を尽くすべきだと思っている。それに、自転車通学時のヘルメット着用は当然だとも思っている。　でも、徒歩通学にヘルメット、という考えには違和感がある。本当にヘルメットなしでの登下校が危険だというならば、どうしてそのような状況が放置されているのだろう。　実は、数年前まで勤めていた小学校も、登下校時のヘルメット着用が義務であった。やはりこのときも「ん？」と思い、時間をかけて改善を図った。調べてみると、通学路に歩行者用の通路がなかったり、ガードレールが不備だったりと、危険とおもわれる箇所がいくつかあった。そこで、当時の管理職に地区の交通安全のための設備が整っていない点を説明し、改善を働きかけてくれるよう、依頼した。また、地区の警察に依頼し、交通安全教室を開催した。　こうして、条件を整えた上で、「登下校の時にはヘルメットを着用する」という校則を、保護者の判断でヘルメットを着用するよう文言を改めた。保護者にも我が子の安全について関心を持ってもらうためである。今、その学校ではヘルメットを被って学校に来る子はいない。　絶対に被らせないと危険である、というのなら夏の間被らなくてもいい理由の説明ができないし、夏被らなくていいのにほかの季節に被らなくてはならない理由も不明確である。こんなことを書くのは気が引けるが、学校が「児童の安全のためにこんなことをしてます」というというパフォーマンスに子どもを使っているようにさえ思えてしまう。こういう偽善は大嫌いだ。　　　

  2007.11.02

• 

  代休でした

  　土曜日に文化祭のために出勤したので今日は代休。午前中はサッカーの練習&書類の整理。　午後はのんびり読書。　　新渡戸稲造『武士道』の解説書である。実は新渡戸稲造は『武士道』という書物を著してはいない。彼が英語で書いた『Bushidou-The Soul of Japan』を櫻井鴎村が日本語に訳したものが『武士道』である。もっとも、その後もいろいろな人が翻訳をしているのでその数だけ『武士道』があることになる。　この『「武士道」解題』、著者は李登輝、元台湾総統である。キリスト教徒であった新渡戸稲造が英語で著した『Bushido』を、同じくキリスト教徒である、外国人(日本の教育を受けてはいるが）である李登輝の手による解説を読む、というのも妙な感じがする。もっとも、書物の内容は至極妥当なものである。　最近、意識してこの手の本を読むようにしている。というのも、世界観、国家観、あるいは人生観等なしで今の仕事をしていくのは、地図のない探検をするようなものだと気付いたからである。ここ数年は日本の文化、思想の類の本を読む時間が多い。　教師はどのような種類の本を読むのがよいか―かつてある先生にうかがったことがある。その先生曰く「すぐに役に立つ教育技術や実践に関する本が１割くらい。教育に関係する書物が３割くらい。残りの６割が小説や哲学書、宗教に関する本など。」毎日の授業に必要な書物も必要だが、教育者としての見識、さらには一人の人間としての知見を高めなさい、ということなのだろう。確かに目の前の授業のためだけに本を読んでも自分が賢くなったようには感じないものだ。「いつか役に立つ本」あるいは「仕事には直接役立たないが、視野が広がる書物」を読むゆとりだけは忘れたくないものである。　世間の方々には申し訳ないが、平日に堂々と休めるというのは何か得した気分である。今年は…もうないな　　　　

  2007.10.29

• 五常

  　新井白石は知らない事物に出会うと「恥イボ」が体にできたそうだ。もし、僕にも恥イボができるなら、今年に入ってからは全身恥イボだらけになっていたに違いない。　今勤めている学校の校歌は、野沢一郎という人が作詞したものである。今の東京工大を出た後、建設会社巴組を設立した人である。体育館の天井を見ると鉄骨が菱形に組んであることが多いが、実はこの方法を発明したのが野沢氏である。　なぜこのような人が中学校の校歌を作詞したかといえば、彼がこの地区出身だからである。彼自身は今の僕の勤務校を卒業したわけではない(学校制度が違うからである）が、字本の出身地に新しくできた学校に期待するものが大きく、体育館等、多額の寄付をしてくださった。校歌の作詞も郷土の後輩への思いが込められている。　野沢氏作詞の校歌には度々「五常」という言葉が出てくる。五常とは論語に出てくる、人が必ず身に付けるべき心構え、態度とされている。「仁」・・・仁義・真実・まこと・誠意「義」・・・正しいすじみち・義理・すじ「礼」・・・礼儀 「智」・・・知恵・ちえ・認識「信」・・・信義・誠・確信・信ずる 　以上が「五常」である。恥ずかしながら、この歳まで「五常」の存在など全く知らなかった。「恥イボ」間違いなしである。　ところで僕が感銘を受けたのは、建設会社の社長兼エンジニアであった野沢氏が、論語の中に述べられた「五常」の大切さを後輩に伝えようとした点である。ともすれば、財界で大成した人が資産運用方法を小学生のうちから学ばせようとしたり、数学者が数学の大切さを主張したりするなど、自分の専門分野の重要性を語ろうとする中で、野沢氏は世論に逆行(新制中学校が誕生したのはGHQが日本を占領している最中であった）するように「五常」の尊さを説いたのだった。これを僕なりに解釈すれば、五常を身につけた者でなければ社会に出てから「人物」にはなれない、ということを示しているのだろうと思う。温故知新、また本物は不易である、ということになろうか。　道徳教育が見直されている中、もう一度論語を読み直してみるのも悪くない。

  2007.10.25

• 集団のルール

  　自分で言うのも変だが、教室で感情的にならなくなったな、と思う。以前はよく怒っていた。少なくとも、今年度に入ってからは叱りはするが、「頭に血が上る」ということはまだない。残り半年、このままで行きたいものだ。　最近は自分では「脱力系の学級経営（爆）」を心がけている「脱力系」といっても手抜きではない、念のため。　学級が始まる４月に「先生がみんなを叱るとき！！」と板書をする。１，「あいさつ」「返事」「靴をそろえる、出歩くときは椅子を机にしまう」以上ができないとき２，他人を不幸の上に自分の喜びを築きあげているとき３，注意を二回受けても改められないとき　「これを守れない場合は厳しく叱責する。しかし、それ以外は注意はするが叱りはしない。もし先生が約束を破ったら申し出てください。」と宣言する。今年から中学校に勤めているが、基本的な方針は同じである。１，は森信三先生が「学校での躾はこの三つができれば十分である」おっしゃっていたと野口先生が書かれているのを見て「なるほど！！」と思って取り入れた。最近、国見高校サッカー部の小峰元監督が同じようなことを書いているのを発見し、これは正しい、との思いを新たにした。もっとも、小峰監督も誰かから教わったのかもしれないが、だとしても小峰氏の実践の価値が下がるものではない。２，は弱い者いじめ、嘲笑、他人の不幸を見てみて見ぬふりをする、他人に迷惑をかけても償おうとしない、等の行為を戒めるためのものである。まとめて「恥ずかしいことをするな」と表現すればいいのかもしれないが、この夏まで良い言葉が思いつかなかった。恥ずかしい話である３，について。人は知らないことはできない。だから一度目の注意は「～してはいけない」という注意である。だが、ついうっかりやってしまう、というときもある。だから二度目の注意は「気をつけなさい」である。しかし、それにもかかわらず同じことをするというのは不注意というには度が過ぎるし、わざとだとしたらとんでもない話である。三度目は注意しない。厳しく叱る　児童生徒からみれば、何をすれば自分が叱られるのか分かるし、こちらも小さなことにまで目くじらを立てなくて良いのでおたがいやりやすい。特に、１については、上手くいっているときは授業をしていても楽しいし、２，３という問題も極めて少ないが、そうでないときは学級内でトラブルが生じていたり、いじめまがいの事件が起きたりと子どもたちの状態を把握するバロメーターになることも発見した。　同じにスタートしても、学級の雰囲気は毎年違う。同じ先生に受け持たれたからと言って、学級の特色まで同じにはならないようだ。少なくとも、僕のクラスに関しては他の先生からそういわれている。　僕から言わせてもらえば、構成メンバーが違うのだから色が違うのは当たり前で、毎年金太郎飴のような学級になる方がおかしいと思う。今年のクラスは、英語の先生曰く、「あのクラスは癒される」とのこと。昨年の小学３年生は「担任の先生が不在の時の方が静か(笑)」と評判だった。何でも、一言も発せず自習していたそうだ。僕には絶対見せない姿だった。　上手くいく年もあれば、最後までぎくしゃくした学級もあった。それでも、ここ１０年、放課後の教室で椅子が出っぱなしという状況はない。　藤原正彦氏は『国家の品格』のなかで「日本語の中から自由という言葉はなくした方がいい」と述べている。主旨は分かるし、共感できる箇所も実に多い。と同時に、だからこそ僕は「自由」の価値と意味を教えていきたいと思う。　　　　　

  2007.10.20

• エジソンの話

  　少年時代のエジソンは誰もが知っているように極めて個性的であった。あまりにも個性的すぎて小学校を追放されてしまう。彼にとっての幸運は、母親が自分の子どもの能力を信じていたことと、実際の彼の能力が非凡であったこと(彼曰く「９９％は汗」だそうですが）、更には時代が彼の能力を必要としていたこと、この三つにある。　高杉晋作という人、司馬遼太郎によれば「平穏な時代ならその半生を座敷牢で送ったであろう」という変人であった。彼もまた能力を見出してくれた師や友、そして何より彼を必要とした時流のお陰で日本史に名を残せたと言える。　社会のはみ出し者が長じて偉人となる、という話から我々は二つのことを学ばねばならない。一つは、実際にこういう人がいた、という事実であり、もう一つは、こういう人はめったにいない、という現実である。もし、問題児が全て偉人になるのだったら、そのような「偉人伝」など珍しくも何ともないのだから後世にまで語り継がれはしないだろう。多くの問題児は、何らかの試練を経て社会に適応し、そう目立った存在ではなくなる。そして、一部の人が社会の進歩に貢献し、一部の人が世間に多大なる迷惑をかけるようになっていく。「本当に個性的な人は、刑務所の中か精神病院の中にいる」こう言ったのは養老孟司である。　僕は昨今の教育問題の根本の一つに「義務教育期に必要以上に個性を尊重していること」がある、と睨んでいる。「間違っていても意欲を伸ばすのが新しい教育である」と述べた校長がいた。こんなとんでもない話をする人はもはやいないだろうが、個性の尊重＝教師の指導を減らす、という主張がまかり通っていたのはそう古い話ではない。この傾向は未だに残っている。 一昨日の日記にお二人の方からコメントをいただいた。「個性を生かす」「個性を認める」大切さについて書かれたものと理解した。同感である。敢えて付け加えさせていただくなら、彼のものの個性を認めるのは周囲の人たちであり、仲間や支援者を得られるか否かが大きな分かれ道であるという点である。「名馬は常にあれど名伯楽は常にはあらず」という言葉の通り、誰もが他人の個性を見いだせるものではない。自分の先生や上司が名伯楽か、そうでないのかは「運」だからどうしようもない。一方、年長者に認められ、同輩に支えられ、年少者に慕われるための「努力」―持ち味の発揮の仕方、場合によっては我慢の仕方も含まれるであろう―については後天的な学習で矯正、言い換えれば教育できる、というよりしていかねばならないと考えている。　名伯楽からはほど遠い僕は自分にできること―世の中の掟に従って生きることの大切さを教える―についてはしつこいくらい教室で話をしている。そうでなければ僕は自分の個性を生かしたことにはならないからだ。　　

  2007.10.18

• 野口先生

  　先日紹介した野口先生のインタビュー、久しぶりの「野口節」を堪能したもし野口先生を知らなかったら、僕は全く違った教員人生を送っていたのは間違いない。少なくとも「国語」の捉え方は違っていただろうし、中学校に行くような事態は起きてはいなかった（僕の周りの小学校の先生で「国語」にしがみついている人なんていなかったからね）。読んでない方、是非読んでください。　「国語に正解はない」と主張する高校の先生と議論したことがある。確かに、大学のゼミ等で作品の解釈を巡って侃々諤々やり合う経験をした人から見れば、文学作品の読みに正解などあるわけがないと思うのは無理からぬことだとは思う。だが、小中学生の教科書に出てくる文学作品には「正解」が存在するし、そうでなければ国語の授業はただの活動になってしまう。　例えて言うなら、算数、数学の正解が文字通りのピンポイントだとするならば、文学の正解は円である、と言えようか。「これだけ」というわけではないが、何でもありではない。　野口先生から学んだことで最も大きかったのは「教師が自分の解を持たずに授業をするな」ということである。今思えば極めて当然のことであるが、若かった僕にこの言葉は強烈であった。「いろいろな読み方があっても良いのでは？」と尋ねたところ、「小学校の子どもが自力で読めるような作品を大人が難しがってどうする！！」と言われてハッとしたのも良い思い出である。　かつてある同僚が「あんなのは能力なんてたかがしれている、宣伝が上手いだけだ」なんて野口先生を批判していたが、野口先生の信条は「仕事は目利きのためにするものだ」というものである。同僚の言動ははからずも野口先生の信条が正しかったことの証明になった。彼の国語の授業、見られたものではなかった。「実るほど頭の垂れる稲穂かな」、他山の石となった。　しばらくお会いしていないが、生の野口節を聞きたい気分である。　

  2007.10.11

• 硬派の教育

  　尊敬する野口先生のインタビュー記事を発見。詳しくは後で。

  2007.10.09

• 勉強のタイミング

  　昨年度までの同僚、K先生から電話があった。わざわざ「内地留学終わりました」という連絡をくれたのだ。　内地留学の希望者募集の際、彼女に(以前から「機会があれば勉強したい」と言っていたのを知っていたので）「応募したらどう？」と声をかけた。彼女は「もう少し勉強してからにしようと思ってます」と言った。僕は「そんなことを言い続けているうちに意欲も萎えていくのが普通の人。勉強は知識のある人がすることではなくて、知識を身につけたい人がするものだ。」と彼女に言った。　かつて、「大学院に行きたいのだが、どうしたらいいのか」と友人に相談を受けた経験がある。一通りの話をして、「で、いつ受験するつもり？」と聞いたら、彼は「もう少し勉強してから」と言った。そんなことを言わずに、すぐ受けた方がいいよ、とアドバイスをしたら「今、5年生を担任しているから今の学年を卒業させてからかな」と答えた。直接は言わなかったが「あ、この人は永遠に大学院には行かないな」と思った。　教育委員会推薦とはいえ、入学試験に合格しなければ大学院には入れないのだから、彼の言うように勉強は不可欠である。だが、大学院は「入ってからが勝負」というところである。個人的な経験から言わせてもらうと、大学院に入る前に身につけていた知識は、研究にはほとんど役に立たなかった。文字通り「一からやり直し」で勉強をした。それまでは研究の仕方すら満足に知らなかったのだから、役に立つ知識がなかったのは当然である。そもそも大学院に入る前に十分な知識が身についていたとしたらわざわざ「入院」する必要はないのだ。　そもそも大学院での研究に見合うだけの学力がついているかというのは実際に試験を受けてみないと分からない。受かれば入学(入院か？）できるし、落ちれば次回受ければいいだけのことである。　では、大学院で何が役に立ったかといえば「意欲」である。「何が何でも勉強したい」という意欲があったから大学院を受けたわけだし、「これは面白い」「何とかものにしたい」と思うものに出会えたから（はっきりいって辛い）論文執筆が出来た。（だから、小中学生の学習も「意欲」が大切だ、なんてことは言うつもりは全くない。これは「大人」の、しかも「研究」の話である）。　チャンスが来るまで待つ、というのは、打てるボールが来るまで待っているバッターみたいなもので、待っているところにボールが来なかったら永遠にバットを振る機会はやってこない。第一、ボールが来たって打てば必ずヒットになると保証されているわけではないのだ。　むしろ、「まず打つ」「何が何でも塁に出る」という気概でバッターボックスに立つべきである。悪球打ちでもデッドボールでも、塁に出てしまえば後は何とかなる。大学院(内地留学）も同じようなものである。本当に研究したいという気持ちがあれば、実力は後から十分につけられる。　K先生は電話で「『研修の機会は待っていては絶対に来ない』って言われて願書を出しました。今、本当にその通りだったと思います。」と話してくれた。おそらく、今後も研究を生かして学校のリーダーとして活躍していくだろう。喜ばしい限りである。　彼女と話していて、僕も元気が出てきた。さて、そろそろ論文を書き始めますか。　

  2007.09.27

• リズム

  早朝4時開始の「ジャパン対ウェールズ」、早起きしてみたのはいいが、やはり昨日の午後から影響がてきめんである。無理はいけませんね。今日の午後昼寝をしてすっかり回復。あれ、通知票の仕事をするはずだったが…

  2007.09.22

• 漢字の話

  　夏休みに実施した漢字検定の結果が来た。学校での実施、好評だったので来年はもう一工夫して参加者を増やそう。中学校だけでなく、近隣の小学校に呼びかけて見るのも面白い。うちの息子たちも合格できました。片方落ちたらどうしよう、と心配していましたが杞憂に終わりました　ところで、植物の茎で、同化物質を流す管を「師管」という。こどもの頃、どうして「師」の字が使われているのか不思議でならなかった。その理由が分かったのは、大学にいるときのことだった。　もともとは「師管」の「師」は「篩」と書いた。訓読みすると「ふるい」、そう、「ふるいにかける」のふるいである。つまり、顕微鏡で見た形状が篩のように見えるから「篩管」と書いていたのだ。　ところが、「篩」が当用漢字から外れたために教科書で使えなくなってしまった。そこで「師」の字を当てたのである。　初めてこれを聞いたとき、あまりの馬鹿らしさに力が抜けた。「篩管」ならわかるが、「師管」では何のことやらさっぱり分からないではないか。その他にも「絵を描く」というのはダメで「絵をかく」とするのが正しいとか、「子供」はだめで「子ども」とするように(もっとも、これは教科書会社によって扱いが違うそうな）とか、よく分からない理由で漢字の使用には制限がかけられている。なんのこっちゃ。　漢字はどんどん使った方がいい。読めなければルビを振ればいい。漢字を減らすと国民の文化水準は上がるのかといわれればこれは明らかにNOである。今ほど漢字の使用制限がされている時代はないのに、若者の多くが本を読もうとはしないことからも明らかである。　むしろ、たくさんの漢字を知っている者の方が進んで本を読もうとする傾向は強うように思う。繰り返すが、漢字の多さと読書の困難さとは直接的に関係がない。　話は違うが、忘れ物の罰として漢字練習させる先生ってまだいるのかなぁ。

  2007.09.20

• 男の子に「～君」、女の子に「～さん」をつけるのは差別なのでしょうか？

  　小学生の息子が「今日の昼休みは○○さんと△△さんと遊んだんだよ」と話していたので、「今日は女の子と遊んだのか？」と聞いた。すると、「違うよ、男の子だよ」という返答。学校では男の子も女の子も分け隔てなく「～さん」という呼称をつけて呼ぶようにという指導を行っているそうだ。言われてみると、授業参観で担任の先生は子供を分け隔てなく「～さん」と呼んでいた。息子の学校は数年前まで人権教育の研究学校だった。　　こういう学校、実は少なくないらしい。入学当初、僕のクラスの３分の２はそのような指導を受けてきたそうで、実際にクラスの友人を男女関係なく「～さん」と呼んでいた。残りは「～君、～さん」で呼ぶように、と言われていたとのこと。３分の２の子が通っていた学校はやはり数年前まで人権教育の研究学校であった。これはもちろん偶然ではない。こう呼ぶように、と指導する人がいるのである。　おそらく、男の子を「君」、女の子を「さん」で呼ぶのは人権の侵害に当たるのであろう。そうでなければ人権教育の研究校特有とも言えるこの指導の説明がつかない。ただ、僕は全くもって不勉強なのでどんな不都合があるのかご教授いただきたいとかなり本気で思っている。こういう指導を推進している方にレクチャーしていただきたいものである。。　せっかくだから、ついでに教えていただきたい。英語では男性と女性の敬称を区別するが、これはやはり人権侵害に当たるのであろうか。当たるとするならば「人間は全部～さんと呼ばねばならない」と主張する人たちはこの実態改善のために何をする予定なのだろうか。いくら何でも日本と英語は別だ、などとふざけたことは考えてはいまい。日本語の習慣は許し難いが英語の習慣は認めるなんてことを言い出したら、「言語を差別するのか」と糾弾されるのは火を見るより明らかである。　さらに、フランス語にいたっては（例えば「日」は男性、「月」は女性だというように）名詞に男女の区別がある。男女を「君」「さん」で区別するのが許せない人がこの事態を放置しておくはずがない。今後どのような行動を起こす予定なのか教えていただきたい。フランスが「人権宣言」の元祖だからといって遠慮する必要はない。世界を相手に自らの正しさを説くべきである。　男の子に「～君」、女の子に「～さん」をつけたって差別になんかなりはしない。これらは現代日本語の中にしっかりと根付いた文化である。これが差別なら、外国語の例も全て差別である。日本文化の破壊は許されるが外国語の枠組みは壊せないなどとふざけたことを言う者には「平等」を口にする資格はない。　もう一つ言わせていただこう。男の子に「～君」をつけるのをやめれば、男女差別はなくなるのか。それが可能ならば、世の中の不都合を表す語句全てを使用禁止にすればいい。そんなことをしたところで事態は何も変わらないくらい、常識ある人ならば容易に想像できるだろう。大事なのは、言葉いじりではなく、物事の道理を骨の髄まで教え込むことである。　人間の完全平等が実現されても、息子に「君」なんて呼ばれたくはないなぁ。

  2007.09.11

• 台風は去りました

  　昨日のうちに休校が決まっていたので、落ち着いて起床&出勤。途中の川が増水していたが、驚くほどではなかった。　正門の前に同僚の車が停まっていた。何だろうと思って近づくと、門扉が倒れていた。二人で修繕。職員室には教頭先生しか来てなかった。皆、いつもよりのんびり出勤。子供が来ないと先生も気が抜けるのだ(笑)。　台風の被害は雨漏りとガラスの破損各２カ所ずつで極めて軽微であった。昼過ぎからは青空も見え始め、ほっと一安心。生徒の家にも被害はないようである。　ただ、隣町では明日が運動会という学校が多くて、その準備のため昼から登校だったそうだ。幸い台風は去ったが、もし速度が遅かったらどうしたんだろう。　明日(正確には本日の深夜）からラグビーワールドカップ開幕。僕のレフリーシーズンも明日から開幕。頭を整理して試合に臨みたい。お休みなさい。

  2007.09.07

• 台風の思い出

  　台風が接近中。場合によっては金曜日の日課に変更があるかもしれない。　就職して１８年目になるが、「台風のため一日休校」というのは一日しかない。確か、夏休み明け最初の日であったと記憶している。はじめは１１時頃登校するように、という連絡を児童宅に回したのだが、結局一日休みになった。子供にしてみれば夏休みにおまけが付いたようなものだっただろうね。もっとも、こちらも新学期早々とあって、仕事がたまっているわけでもなくのんびり過ごした。あれ、その頃はお昼はどうなっていたんだっけ？　天候が良くなくて登校を遅らせる、あるいは休校なんて時でも我々は通常時刻に出勤する。当たり前と言えば当たり前だが、いつも子供がいる時間になっても教室に行かないというのは妙な感じがする。子供がやってきても調子が出ないで一日が終わるというのがいつものパターンだ。　一度、登校時刻を遅らせたら保護者がえらい剣幕で電話をしてきたことがある。「両親ともに働いているのに、学校が面倒見ないなんてふざけてる」とのこと。気持ちは分かるが、学校は託児所ではない（もっとも、託児所機能が期待されているという面は多々ある）。怒っちゃう前に相談してくださいね、お母さん　自分が子供の頃、父親の仕事の都合で沖縄にいたので「休校」は日常的な出来事だった（とおもう）。ただ、あまり嬉しくなかった。というのも、台風が来ると大抵停電になり、電灯はつかない。おまけに、猛烈に暑くても窓が開けられず、じっと家の中でおとなしく耐えるしかなかったのだ。先生も心得たもので、台風が接近すると「翌々日に提出」という宿題を出す。どこにも行けないので宿題をやるしかないわけだ。ただ、暗い部屋で机に向かうのはなかなか骨が折れた。蝋燭の明かりを頼りに「大きなかぶ」を国語のノートに写した覚えがある。とすると、あれは小学校１年生の時のことか。　ともあれ、明後日どうなるかは台風次第。

  2007.09.05

• ９月になりました

  １週間前の暴暑が嘘のような涼しい日が続きます。今日から９月。ラグビーシーズンスタート。TK4さんは開幕戦を吹いてます。僕の方はどこか悪いわけではないのですが、ちょっとお休みです。また明日からネジを巻きます。　ところで、新聞等では「脱ゆとり」教育の方向が明確になった、云々が報じられています。具体的には、授業時数増、総合的な学習の時間、選択教科減、小学校高学年での英語必修等、中学校では、国、数、英、保体の重視がほぼ決定とか。小学校英語については今までもいろいろ言ってきましたから今日は言いますまい。間違いなく言えるのは、大海に赤チン一滴つぎ込んだところで海は赤くは染まらない、ということですな。　「教育再生」といいますが、今、教育は死んでいるのでしょうか。死んでいるとすれば、殺しちゃったのは誰でしょうか。そのあたりの検証を明確にしなければ、同じことを繰り返すことになるでしょう。数十年間、「子供には負担が大きい」という理由で授業数は減ってきました。その背景には、「負担がなくなれば子供はもっと力を発揮できる」という思いがあったのでしょうが、結果は無残なものでした。　「こども」を発見したのはルソーであると言われています。それまでは子供は小さな大人だと見なされていたのです。このこと自体は素晴らしいことです。ですが、現状は「子供至上主義」「子供は完成した人格を持つ」と明かに行きすぎた主張が跋扈しています。かつて、何度も「児童が主体的に学ぶ」等、あり得ない研究テーマで授業が行われている現場に出くわしました。そんなことが可能なら、指導者研修会には児童が集えばいいのです。それに、そんな教育が全て正しいのなら、どうして世の中には無気力、無責任な若者が佃煮にしたいほどうじゃうじゃいるのでしょう。そして、こんな教育を何時間もしたところで、結果はそうは変わりますまい。　時数だけの問題ではない。骨太で芯の通った人間教育―これが必要でありましょう。　今日はこれでおしまい！！

  2007.09.01

• 不惑だそうです

  　今日、誕生日を迎えました孔子は「四〇にして惑わず」だそうですが、小生は「まだまだ惑う」、あるいは「ますます惑う」ですね。見方を変えれば「わくわく」ですが、調子に乗りすぎて「迷惑」にならないよう気をつけます。　今日の午前中は、町内中学校三校のサッカー大会。今日の優勝者に「○○町カップ」を与え、チャンピオンに認定する。その後、チャンピオンと他の二校との試合は、常に「○○町カップ争奪戦」となる。簡単に言えばボクシングのタイトルマッチと同じように対抗戦をするわけだ。言い出しっぺは僕。宴席で思いつきを話した(素面でした）ら、他校の先生が「是非やりましょう」と賛同(かなり酔っぱらってました）、僅か１ヶ月で実現の運びとなった。　我がチーム、第１試合３－０、第２試合２－２、一勝一敗で対戦終了。もう一校一勝一敗の学校があったが得失点差で「優勝」、初代「○○カップ」保持者となった。こういうものに縁遠い選手達は大喜びであった。ただ、カップは貰えなかった。あまりにも急に開催が決まったのでカップが出来上がっていないのだ。実物が手に入る前にタイトルを失っては格好悪いので、次のタイトルマッチは実物を手に入れてからにしよう。　午後は会議。県下中学校文化祭の打ち合わせである。空調が快適で暑さを忘れた。今回の大会、どういうわけだか記録部長を仰せ付かっている。前回の会議で配付された資料を見たら記録部長の欄に名前が記入されていた。聞けば当番校が町内の学校なので同一町内の中学校から各部の部長を出すことになったそうだ。同僚も「○○部長」に任ぜられちゃった人が２人もいる。本番は１１月。少々気が重い。　そういえば、去年の今日は菅平での研修最終日であった。シャトルランをやったのを思い出したよ

  2007.08.21

• 日新館訪問記―ならぬことなならぬものです

  　土、日と山に行ってきました。行き先は「裏磐梯」。我々の間では菅平に行くことを「山に上がる」というときがありますが、今回は違う意味で「山に上がり」ました。初日は猪苗代湖周辺と裏磐梯のキャンプ村(我が家初のテント生活）、二日目は会津若松観光、レフリー仲間が頑張っているときに…という気持ちはあったのですが、休みが取れるのが昨日と一昨日だけだったので家族への罪滅ぼしをさせていただきました。あ、裏磐梯の朝は快適でたくさん走れました　さて、今回是非尋ねたかったのが会津藩校「日新館」でした。藤原正彦『国家の品格』でも取り上げられ話題になった「什の教え」は、この藩校に入る前に身につけておくべきものとされていました。　上流階級の子弟しか通わない、いわばエリート養成学校ですがそこで学ぶ内容はどちらかといえば教養教育に属するものです。面白いもので、イギリスのリーダー養成学校とも言えるパブリックスクールでも実学よりも教養教育が重んじられていました。武士道と騎士道を比較する議論が盛んになりつつありますが洋の東西を問わずエリートの条件に「教養」が挙げられるのも偶然ではありますまい。偶然でないといえば、ラグビー校のハウスの掟には「上級生への服従」が義務づけられていたといいます。これが下級生いじめの温床になったという説もありますが、上級生に「らしさ」を求めるための掟であったことが推察されます。什でも掟その一は「年長者の言うことは聞かねばなりませぬ」です。近代議会政治発祥の国と「武士道とは死ぬことと見つけたり（これは「葉隠」ですが）」の国とで、エリートの卵達が同じようなこと教えられていたというのも興味深く思えます。　講堂では儒学についての解説が行われていました。実は、今勤めている中学校の校歌には「智・仁・信・礼・義」という「五常の教え」が歌われています。たまたま、この日の解説も「五常」についてでした。　校歌の作詞者は野沢一郎氏といいます。現「巴コーポレーション」の創業者で、体育館の天井等、鉄骨のみを使って建物を支える「ダイヤモンドトラス」を開発した人で、戦後、新制中学誕生に際し、出身地のために多大なる寄付をしてくださいました。生粋の技術者・実業家である野沢氏が後輩達に「五常の徳」を説く―今日の「すぐに使える人材育成を」と教育に圧力を加えんとする人々と比較するのさえ申し訳なく思います。　「封建制度は全てが悪かった」という人がいます。これはいわゆる「進歩的」な考えを持っている人に多いように見受けられます。確かに今日的な尺度で過去の事象を評価すれば大抵のものは落第点です。「什の教え」だって、「戸外で婦人と話をしてはなりませぬ」という項目があるくらいです。　しかし、時代や政治体制、あるいは宗教が違っても、「立派な人」「立派な行い」が大きく違うとは思えません。もしある国で良いとされていることが別の国ではダメだとされるなら、それが文化なのだと思います。人の生死や人権に影響を与えるものでないのなら慌てて改める必要はないでしょう。むしろ、時代や宗教等を超える「真実」を軽んじる方が罪が深いと言えます。ある国会議員が「子供が成人したら私は家族を解散して、個人として生きる」とその著書に書いているのを見たことがあります。こういう人には日新館の教え―親の恩、師の恩、社会の恩を忘れるな―を徹底的に受けさせたいとさえ思います。　久しぶりにゆっくりとものを考えられた２日間でした。週末は今年最後になるであろう菅平行きです。参考什の教え一、年長者の言うことは聞かねばなりませぬ。一、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ。一、嘘を言ってはなりませぬ。一、卑怯な振る舞いをしてはなりませぬ。一、弱いものをいじめてはなりませぬ。一、戸外でものを食べてはなりませぬ。一、戸外で婦人と話をしてはなりませぬ。ならぬことはならぬものです。

  2007.08.20

• 猛暑ならぬ暴暑だそうです

  　岐阜県の多治見と埼玉県の熊谷では最高気温の日本新記録が記録されたそうです(40．9℃）。ある新聞では「暴暑」という見出しが出ていました。辞書には載ってないでしょうが、一目で発話者の意図が読み取れます。これは漢字の素晴らしさです。　今日でお盆も終わりです。毎年この時期は菅平にいる場合が多いので、今年のようにお盆の期間中ずっと家にいると線香を上げに来た親戚から「珍しいねぇなんて言われてしまいます。もっとも、顔を見れば「あ、もう山から帰ってきたんだ」と言われます。たしかに、ずっと室内にいた人の顔ではありませんね。　続いて「中学校はどう？」と聞かれます。この歳でいきなりの異動ですから、親戚の関心も高いのでしょう。　よく「中学校では教科の専門性を生かせる」といわれます。僕の場合、専門教科は国語です。今現在、週15時間国語の授業をしているわけです。一方、小学校にいるときは多い学年は週８時間(書き方を含む）、少ない学年では週5時間(同)の国語の授業がありました。これだけ見れば、確かに国語に携わる時間は今の方が多いように思えます。　ですが、小学校の場合はひとりの担任がほぼ全教科を教えるのが原則です。そして、(これは持論ですが)、特に中学年くらいまではどの教科も国語抜きに授業は成立しません。例えば、社会では調べたことを適確に文章に書ける力、理科では、自分の知っていることをもとに未知のものを推察する力、算数でもいわゆる文章問題で問題を読み取る力など、国語を無視しての授業は出来ないと言っても過言ではありません。見方を変えれば、それが主たる狙いではないにしても、各教科の授業で国語力を鍛えることが可能だとも言えます。　小学校にいるときは、こういった工夫が好きでした。ですから、現行の学習指導要領で「言語活動例」なるものが示され、手紙を書くとか、討論会をする等の活動が国語の授業で行われるようになった際、馬鹿らしくて仕方がありませんでした。そんなもの、僕は10年前からやってましたから。ただし、国語以外の授業で、ですが。　では、国語の授業では何をしているのか。例えば、「絵を見て物語を作ろう」という単元では、「ガリバー旅行記」「ロビンソン漂流記」等々を読ませて、面白そうなところを事前に記録させておきます。実際に書き始め、筆が進まなくなったときに事前の記録を読ませると、そのあと書くのが楽になります。こうして、作文が苦手な子でもある程度の物語が書けた、と言う授業をしました。　また、あるときは授業中に徹底的に音読の仕方を教えました。「音読は宿題」という先生がいます。それは間違ってはいませんが「宿題だけ」という先生が意外と多い。そういうクラスは概して音読が上手な子とそうでない子との差が大きい。理由は簡単で、先生が教えていないからです。　このように、国語の授業では授業でしかできないことをしました。話が横道にそれますが、授業後の研究会で「このクラスだからこういう授業が出来る」とか「ぽぽらっち先生だから考えられる授業で―」等の意見を述べられる方がいます。こういう意見を耳にする度に、何で僕が見たこともない子供のために授業をしなければならないのか理解に苦しみます。「このシェフは、自分のテーブルのお客よりも、他所のレストランのお客のために料理を作っている、立派だ」という人がいたら手を挙げていただきたい。授業もこれと同じです。授業は自分のクラス(担任とは限らない）の子供の学力向上のために行うのが第一義です。基本的なことは別にしてクラスの実態や授業者を無視して授業は成り立たないのです。　話を戻しましょう。小学校では、言葉の力をつけるのが第一であると断言しても過言ではありません。そして、それは子供と一日一緒にいる先生の「言葉のアンテナ」の鋭さ抜きにはなしえないことです。小学校の先生は、全員が国語の先生なのです。　そう考えると、「国語の専門性」を生かせるのはどちらだろう、と真剣に考えます。確かに、中学校の国語の内容は小学校より高度です。でも、授業をしてみて感じるのは、文学とか論説以前の、もっと根底にある国語の力をつけるには中学生からでは遅いのではないか、ということです。もちろん、中学校に来てからまだ半年も経っていませんから答えは早急に出すべきものではないでしょう。　とんでもなく暑い夏になりました。どこかに行こうという気力も湧きませんが、その分、本が読めたのは幸いです。いろいろな本を読んで頭を整理しようと思います。

  2007.08.16

• 幽霊の話

  　最近はあまり見ないが、以前は今頃の時期になると「怖い話」がテレビで放送されていた。今、映画で「怪談」をやっているが、怖いのでしょうかね？幽霊は夏の風物である。　生前の恨みを晴らすために幽霊が敵の枕元に立つ―よく聞く話だが、その時の幽霊は素っ裸でなければおかしい。これは僕が言っているのではなく、後漢の王充という人が『論衡』という書物の中で著した考えである。　幽霊が存在するためには、肉体が滅びた後も魂が存在し続けることが必須の条件である。これが正しいか否かは確認しようもないので、まぁよしとしておこう。死んだ人の魂が生前の姿となって現れることもとりあえず良しとしよう。でも、衣服には魂はない。従って、衣服が滅びた後には何も残らないわけで、自然、全ての幽霊は全裸で人前に現れる、ということになる。　これはなかなか愉快な考えで、個人的にはこの考えを取り入れた幽霊話を是非映画で作ってもらいたいものだ、とさえ思ってしまうそうなると、全ての怪談はR19か何かになってしまうんだろうな。　幽霊がいるか、あるいは服を着ているか、という問題はさておき、人間が精神的に豊かに生きるためには読書は絶対に欠かせない。上の「幽霊全裸説」も本を読んでいて見つけたものだし、僕のしゃべっている、あるいは書いていることの大部分も読書によっていた知識をもとにしたものである。　某横綱の問題も、一部には「何人たりともスポーツマンの選手生命を奪うような処分を科すべきではない」という論を張る人がいるが、もし相撲に関する知識があとちょっと豊かであったらもっと違う視点から意見を述べられるのに、と残念に思う。「われ未だ木鶏たり得ず」相撲を語ろうとするならこれくらいの常識はふまえてほしい。やはり、読書は必要なのだ。　あ、相撲取りの幽霊なら裸でもそんなにおかしくはないね。

  2007.08.14

• 面白かった(^^)

  　教職員対象のサマーセミナーに参加。講師は香西教授。　内容は、論理的思考は重要であるという前提をふまえた上で、日常生活では論理的なものの考え方が必ずしも常識とは一致しない、というもの。　一例をあげよう。親の言うことは聞かず、時には腕力に訴えて金をむしり取る息子がいたとしよう。その彼が「親を大切にするのは人として当然だ」と言った。あなたは彼の言葉に共感できるか。おそらく、「何を言ってるんだ」と怒り出すのではないか。　ところが、論理的な考え方に従えば、語り手が誰であるかにかかわらず、言葉の内容が正しければその発言は「正しい」と評価するのである。つまり、近所でも評判の孝行息子の、「親を大切にするのは人として当然だ」という言葉も、極悪息子の「親を～」も、内容が同一であるなら同じ評価をする、というのが（形式）論理学の考え方なのである。　同じ話が、A君の口から発せられた時には誰からも見向きもされないが、B君が話したときには万雷の拍手を以て歓迎された、等というケースは良くある。言葉が、状況や語り手と切り離しては存在し得ない以上、論理的には誤りでも常識的には正しいという場面はいくらでもある。　こんな感じの話を１日聞いた。いやぁ、頭が良くなった気がする 明日から菅平。更新は出来るかな？

  2007.08.08

• 頭のいい話し方

  　以前、「頭のいい人の話し方」とか何とかいう本があったように記憶している。読んでないので何が書いてあるのかはしらないが、面白そうなテーマである。　僕は「頭がいい人は話が上手い」と勝手に決めている。「勝手に」と書いたが、おそらくこれは正しいだろう。頭脳明晰な人は書いても話しても「明晰」である。　よく、話が詳細すぎて聞いていて疲れる、という人がいる。こういう人は知識は豊富なのだろうが聞き手にとって必要な情報とそうでない情報との区別が出来ていない。残念ながら「頭がよい」とは言えない。また、制限時間を気にせずに一方的に話をし続ける人もよくいる。時間は誰にとっても貴重であるという意識の欠如、これは頭がよい人が取る行動ではない。　以前勤めた学校の教頭先生は、１０分しかない朝の打ち合わせで常に６分以上話をしていた。さすがに校長先生に指導されたようで、「時間節約のため、一回の発言は１分以内でお願いします」とこれまた朝の打ち合わせで伝達していたが、どうやら自分は例外だと思っていたらしい。本当に頭が…やめておきましょう知識を頭に詰め込むことと、それを有効活用することとは別ものだという見本のような人だった。　短く、かつ効果的に意図を相手に伝えられる、これが頭のいい人の話し方だと思う。実は大学院時代に指導の教授とこのテーマで話をしたことがある。僕は「要約力の高さが鍵を握っているのではないでしょうか」と言った。難しい話を短くできれば頭のいい話し方が出来るようになるのではないか、と考えたからである。　ところが、教授は「適切な譬え話が出来るかどうかが頭のいい悪いの分かれ目だ」と言った。「なるほど」と思った。　聖書に「迷える子羊」の話が出てくる。羊飼いは９９匹の小屋にいる羊よりも１匹の迷える子羊を案ずる。神はこれと同じで迷える人をこそ愛するのである―というものである。この話を聞けば、たいていの人は神の愛とはどのようなものか大まかな理解は出来るだろう。「神の愛とは～」と長々と話をされるよりははるかに本質をとらえやすい。　譬えが「適切」であるか否かは聞き手や周囲の状況によって変わる。男性相手では適切だった譬え話が、女性を相手に話すときは極めて不適切であった、というのはよくある話し手はその場にもっともふさわしい例えを繰り出す必要がある。「頭の悪い人」には出来ないかもしれない。　　もちろん、「譬え話」だけで人の頭の良さが測定できるわけはないが、少なくとも自分自身の話し方(文の書き方もそうだが）を鍛える上では大いに参考になる。譬え話が出来るようになるには読書をしなければならない、ということに気づいたのもこの話を聞いた後である。冷蔵庫に食材が入っていなければ大した料理は期待できないのと同じように、乏しい知識をこねくり回しても出てくる譬え話の高はしれている。頭がよい話し方が出来るようになるには読書で知識の量を増やさねばならないのである　明後日、出身大学で教員対象のセミナーがある。講師は香西教授。教科書は『論より詭弁』。楽しみである。　　

  2007.08.06

• なんだこの暑さは

  　朝7時半から練習を始めたのに、８時の時点で気温は29℃水を入れながら10時まで練習をしたが、いやぁ、暑かった。汗が滝のように流れました水分補給を怠ると干からびてしまいそうでした。　高校野球県大会も大詰め。第1試合は我が家の近所の高校が延長15回にさよならヒットを打って決勝進出。22年前の選抜準優勝、最近では一昨年、その前の年に甲子園に出ている学校だ。今年はどうだろうか。決勝の相手も甲子園に何度も出場している名門校。明日の決勝が楽しみだ。　実は、我が家の近所の学校は僕が高校1年の時にも甲子園に出場していた。大会前は全くのノーマーク、それがあれよあれよという間に優勝、さらには甲子園でも一勝をあげ、まさに旋風と呼べるような快進撃を見せた。この時のメンバーの半数近くが地元の中学出身であった（僕も同じ中学出身でした）。公立なので当たり前なのかもしれないが「特待生」などとは無縁のチームであった。時代が違う、という見方もできよう。確かに、甲子園出場を契機に有望な中学生が入部するようになったのは間違いない。一時期、推薦入試を巡り悪い噂が流れたこともあった。でも、部員のほとんどは通常の入学試験を通過した生徒であり、それは近年でも変わらない。そういう環境で強豪私立と互角に渡り合うのは大変だろうと思う。明日は是非力一杯プレーしてほしい。　明治大学野球部の故島岡監督の「グランドの神様、ごめんなさい」の話、あるいは手で便器掃除をさせる際に自ら範を示した話などを聞くにつれ、学生スポーツは「強いだけではダメ」なのだと感じる。大部分の学生は卒業後はそのスポーツから離れて一社会人になる。強肩好打の選手だからといって社会が甘く見てくれるわけではない。学生時代よりその後の方が遥かに長いのである。　「特待生」が話題になったが、彼等は学生らしく鍛えて貰っているのだろうか。それとも結果を出すことだけを求められているのだろうか。余計なことかもしれないが、気になるところだ。　　　

  2007.07.27

• 夏休みなのですが

  　大会終了後も何かと仕事があって、今は「夏働き」状態。暇よりは良いかもしれませんね。　先週の日曜日、高校ラグビーの練習試合があった。これからレフェリーを目指す2名に吹いて貰い、僕がアドバイス。駆け出しの頃は誰でもそうだがいろいろとミスをする。これは仕方のないことだ。指摘されたことを修正し、徐々に成長していくしかないのだ(もちろん中には最初から上手な人もいますが）。二人とも一生懸命吹いていて好感が持てた。彼等の成長を手助けしていきたいと思う。　先日受講したサッカーの4級審判講習会には小学生のお母さんと思われる女性も含めて50人ほどの競技未経験者が来ていた(受講者は270人だったそうです）。講義の内容は簡単なルール説明とフラッグの挙げ方程度なので、まぁ易しいと言えば易しい。　ラグビーの競技経験なしでレフリーをやるのは大変だと思う。トップレフリー、あるいは候補の中にも「競技経験なし」という人はいるが、彼等の努力は並大抵なものではなかっただろうと推察される。特に「アドバンテージ」の適用も含めてゲームをどう継続させるか、という点は競技経験のある者でも研究は怠れない。　もう大分前に友人（高校ラグビーの監督）から聞いた話。初戦、相手チーム（青ジャージ）がタックル後、あるいはラックの中でボールの上、あるいは近くから転退してくれないため彼のチーム（赤黒ジャージ）は連続攻撃ができず、時々ターンオーバーされる。仕方なく横たわっている相手選手の懐からボールを拾おうとした赤黒チームのキャプテンに相手選手が頭からつっこみ(完全に頭つき）、キャプテンは負傷退場。その後、赤黒のSHがボール出しを妨げている相手を蹴ったところ、シンビンとなった。試合後レフリーは「赤黒は優勢なので青の反則はアドバンテージにして継続させた」と言ったそうだ。　現場を見てはいないので彼の判定の正否については述べられないが、もしこれが友人の言うとおりだとしたらこのレフリーは「アドバンテージ」やゲームの継続について少々研究が必要だと思う。アドバンテージは反則された側がそれを超える利益を得る可能性がある場合に適用されるものであり、反則を見逃すことではない。このケースでは青の違法な行為によって赤黒の速攻の芽が摘まれているのだからアドバンテージはないだろう。また、これを適切に処理していればシンビンは出さなくても済んだかもしれない。繰り返すが、アドバンテージとは反則の見逃しではない。　やっていて、あるいは見ていて楽しいゲームをマネジメントするにはレフリーも勉強を続けなければならない。「資格」＝「良いレフリー」ではない。「学びつつある教師のみ教える資格がある」という言葉があるがレフリーも同様である。肝に銘じてこの夏を過ごしたい。　　

  2007.07.24

• 久しぶりに自転車通勤

  　雨は降りそうになかったので今日は久しぶりの自転車通勤。いろいろあってここのところ十分に体を動かせていなかったので少々きつかった。　自転車を購入してから1年になる。1年前は…まだ通勤はしてなかったな。新品の自転車が届いたのが嬉しくて、そのあたりを乗り回していた。今や、一端の「ツーキニスト（通勤に自転車を使う人）」である。最近は近所や勤務地周辺皆さんに奇異の目で見られることも減り、快調な通勤時間を過ごしている。　自転車通勤にしてから間違いなく体調はよくなった。去年は風邪らしい風邪はひかなかったし、体重も良い感じで維持できている。思わぬ成果としてはガソリン代が節約できたことがある。多分、自転車の元は取ったと思うよ。　今のところ自転車通勤をやめる予定はないが、最近はもっと速い自転車がほしいな、なんて思うときもある。時々ロードレーサーに追い抜かれるときもあるが、その後ろ姿を「格好いいな」なんて眺めていると購買意欲が喚起されるもっとも、買うとなると今の自転車の数倍の値段が最低ライン、ガソリン代の節約どころの騒ぎではない。今のところ、指をくわえているだけである。

  2007.07.19

• 台風ですね

  朝から大雨サッカーの練習試合を入れてあったが、昨日の時点で中止を決定していた。思わぬ形の休日になった。たまったラグビーの試合を鑑賞。昼までに既に2試合見たのでお腹が一杯　昨日友人から電話があったが、宮崎ではマンゴーが全滅、農作物への被害も甚大だそうだ。自然の猛威には勝てないとはいえ、生活がかかっている人たちにとっては「仕方ない」ではすまされない問題だろう。一日も早い復興をお祈りします。　大昔、後に「室戸台風」と言われた台風が東北、北海道を直撃した。その時、青森のリンゴ農家も大きな被害を受けた。ある家では、この影響で長男が農業を断念、漁船で働いた後に大相撲の世界に飛び込んだ。全ては「食うため」であった。後に彼は『土俵の鬼』と呼ばれる大横綱若乃花となった。彼の末弟貴乃花、その息子達3代目若乃花、二代目貴乃花が土俵を湧かせたが、もし台風が来なかったら、彼等の活躍はあったのだろうか、などと考えると興味深い。　これから一仕事します。

  2007.07.15

• ついに来ました

  　今日は審判資格取得講習会僕が受けたのはサッカーの審判資格のスタートである四級。受験資格は「中学生以上であれば可」で、実際に10人くらいの中学生が来ていた。その他にも小学生の子供がいるであろう年代の女性、これは子供のサッカーチームの帯同のためだろう。全体で250人くらいの受講生がいた。　内容は、午前中はルールの概略、昼食をはさんで午後は主としてオフサイドの見極め方と旗の上げ方についての実技であった。面白いと思ったのは、オフサイドラインを頭や脚が超えたらオフサイドだが、腕が超えてるだけではオフサイドではない、という点だ。サッカーでは腕を使ってのプレーはない（GKを除く）ので、たとえ腕がオフサイドラインを超えていても問題ないというわけだ。見方を変えればオフサイドを「ライン」ではなく、「立平面」でとらえているともいえる。タッチに関してもそうで、ボールが立平面を完全に超えれば風で戻されようともアウトオブプレーである（これは知ってました）。　それから、オフサイドの「見極め」とはいうが、実際には「耳」が大事、つまり、攻撃側の選手がボールを蹴った音が聞こえたときに、オフサイドの位置にいるか否かを判断せよ、という話は新鮮だった。今度テレビでサッカーの副審に注目してみよう。　今回は主審よりも副審の仕方についての指導が中心だった。レフェリーの方は副審としての経験を積んでからということなのだろう。2週間後に嫌でも副審をしなければならないからその方が有難い。　午前中の講義の途中で講師が「眠い方はお金は返しますから、眠くない日に改めて受講してください」と声を荒げていた。確かに講義開始早々から机に突っ伏して寝ている大学生達（僕の出身大学のTシャツを着ていたは見ていて気持ちの良いものではなかった。その他にも終始ガムを噛んでいる人、ビーチサンダルで講義を聞いている人等、「何か違うんじゃないかな」と思うような人も少なからずいた。大部分の人が真面目に話を聞いていたので余計に気になったのかもしれない。参加者が多い分、資格取得の理由も様々なのだろうが、自分の関係するチームの審判がこういう人たちだったら…と思うと複雑である。　「ラグビーのレフリーがサッカーの審判講習を視察する」といった感覚が抜けずに終わってしまったがとりあえず講習修了。1ヶ月ぐらい経ったら日本協会からいろいろな道具が送られてくるそうだ。届いたらまたお知らせします。

  2007.07.08

• 論より証拠

  　隣の小学校は「英語教育」の研究校だそうだ。現在、公立小学校では国際理解教育の一環として英語の授業が行われている。将来的にはこれが教科となって週1時間程度の授業が行われるようになるのではないか、と言われている。　小学校での英語教育を推進する立場の人々は異口同音に「国際社会に対応できる人材の育成のためには早期の英語教育が必須である」と述べる。つまり、幼少期から英語を話す、あるいは聞く訓練を積んでおけば将来国際的な舞台で活躍できる人材が多く輩出されるようになるだろう、というわけだ。以前は僕もこう言った考えに全面的に賛同していた。「以前は」と述べたのは、今はそうは思わないからだ。　勿論、英語は話せないよりは話せた方がいいだろう。それは間違いない。だが、英語が話せさえすれば、無条件で「国際社会に対応できる」人間になるのだろうか。もしそうなら、全てのイギリス人は「国際社会に対応」できる人間だ、と言うことになる。本気でそう信じている人がいるなら「日本人の男は全員空手を使う」と思いこんでいる外国人と大差あるまい。英語が話せる＝国際化とは言えないのである。　白洲次郎はGHQのホイットニー准将にその英語を褒められたところ「ありがとう、あなたももう少し努力すれば英語が上手に使えるようになる」とやり返した。もし彼が英語力だけが高い人間であったなら、おそらく彼の名は歴史の彼方に埋没していただろう。GHQの指導者と対峙し、一歩も引かなかった彼の人間性が、彼の名を今日にまで残したのである。　物怖じせず英語の話せる日本人の量産―何も間違ってはいないように見えるが、これは一歩間違うと「空っぽの中味を海外に平気で披露する日本人の量産」につながりかねない。もう一度言う。英語を話せさえすれば国際人になれるわけではないのである。心と頭の中味が問題なのだ。　

  2007.07.06

• 人間ドック

  　今日は人間ドック。我々はある歳になると検診が義務づけられている。前回は5年前、2回目の成人式を迎える今年が二回目というわけだ。　昨日は少量の夕食をかなり早い時刻に終えていたので今朝は空腹で目が覚めた指定された医療機関の受付は7時４５分から開始だったが、7時20分には到着。だが、受付番号は22番。待合室で「7時に来たけど7番だったのよ」と話しているおばちゃんがいた1番の人は何時に来たんだろう？　内容は一般的な人間ドッグと変わらない。身体計測、尿検査の後は、血を抜かれたり、バリウム飲んでぐるぐる回ったり逆さにされたりした。検査は午前中で終わり、11時半から昼食。何種類かのメニューの中から「サバのみそ煮定食」を選択。ご飯は「古代米」。なかなか美味であった。　午後は医師による診察。5年前に比べるといろいろな機能の低下が見られるようだがこれは仕方ないだろう。お医者さんからは「運動の特の水分補給を心がけてください」と注意を受ける。前回に比べると尿酸値が高いそうだ。詳細な結果は2週間後に郵送されてくる。　僕が完了したのは2時半頃だったが、その頃には1番の人はもう帰っていた。やはり早く来た方が得をするのは間違いないようだ。施設にはジムもあるのでやっていこうかとも思ったが、バリウムを出すための下剤がよく効いていたので断念。帰宅しておとなしく過ごした。　ここ数年、親友が突然死んだり同世代の先生が脳梗塞で倒れたりと、自分の年齢を意識せざるを得ないような出来事が身の回りに起こっている。フジテレビ「白い巨塔」で唐沢寿明演ずる財前吾郎教授が末期ガンであることを告げられたときに「恐怖はない。ただ、無念だ」と語っていた。その心情、最近分かるようになってきた。　幸か不幸か、運動や健康に気を遣わなければならない環境にあるので自分は恵まれている方だと思うが、今の生活が変わったらたちまち老け込むんじゃないか。そういう点でもラグビーには感謝している　ようやくお腹の方も落ち着いてきました。

  2007.07.04

• 回復

  パソコン君の機嫌が悪かったのですが何とか復活。書き込みできました。しかし、暑いですね。こう暑いと授業をする気に…実は、今日は一日学校の外で仕事をしてました。申し訳ないのですが冷房バッチリ。快適でした。一年に一度くらいしかこういう出張はないのですが、生き返りました。　明日はラグビーもサッカーも休み。自転車の修理をしなくちゃ。

  2007.06.29

• 教養の役割

  　高校時代、友人に目黒君という人がいた。クラスの仲間がつけたあだ名は「サンマ」。なかなか洒落ていると思う。　この話を大学時代の友人にしたら、彼等はきょとんとしていた。「一体何が面白いんだ？」と怪訝な顔をしていた。　「サンマは目黒に限る」―これは落語「目黒のサンマ」のさげである。これを知らないと「目黒君のあだ名はサンマ」と聞いたところで一向に笑えないわけだ。そう考えると高校のクラスの方が大学の国語科の友人よりも落語に関する知識は豊富だったということか。困ったものだ　TBSブリタニカから『教養が、国を作る』という本が出ていた。既に絶版だが、これはよい本だった。アメリカの公教育が能力開発型の訓練を重視し、知識を中心とした教養を軽んじた結果、アメリカ人として知っていなければならないような「常識」を知らない若者がふえて文化の継承ができなくなってしまった、ということが詳細に書かれていた。　先程の「サンマ」を例にとれば、あるグループでは無条件で笑い話になりうる事象も別のグループでは何の反応も呼び起こさない。おそらく前者では「饅頭」が出れば「熱いお茶」が話題になるだろう。しかし、後者で同様の話題で盛り上がることは期待できまい。これは落語が集団の常識となっているか否かの違いによる。別の言い方を変えれば、集団の構成員が保持している「教養」がその集団の文化程度を決定しているのだ。　実は、今の日本の小中学校はかつてのアメリカが行ったような「すぐに役に立つ技能修得」を必死になって行っている。試みに国語の教科書を開いてみるとよい。自分たちが子供の頃とは比べものにならないほど薄い教科書の中に「討論会」「ポスターセッション」「手紙の書き方」等々、役に立つ言語活動が満載である。誤解のないように言えば、これらを身に付けるのは絶対に必要である。ただ、これらを身に付けただけで国語の学力が高まったと判断するのはよろしくない、ということだ。　知識、あるいは教養を軽視する社会は文化の継承ができなくなって衰退する。それに気づいたアメリカは教育のカリュキュラムを変更し、教養を重視した授業を行うようになった。日本はその変更前のアメリカを見て「これからは教養よりもすぐに役に立つ技能だ」と従来の方針を転換した。何だかおかしな話である。　「今、何時だい？」なんて時間を聞いたら洒落た答えが返ってくるなんていうのは夢のまた夢かもしれないね。

  2007.06.26

• ヒト、人、人間

  　中学校教育研究会の公開授業参観。前回の国語よりは見所があったし勉強にもなった。　会場で高校時代(ラグビー部)の同級生と再会。彼も中学校で国語を教えている。もともとは教育心理学の専攻で、大学院にもその方面で進学している。かなり前から小学校への異動を希望しているがその理由は「小学校１年生から中学３年生まで、子供と直に接してその成長の過程を見てみたい」からだそうだ。なるほど。　「ヒトから人、そして人間へ」―図らずも今年、小中の両方を体験することになった僕が今感じていることだ。小学校に入ってきたばかりの子はまさに「ヒト（動物の一種類）」である。それが学校という集団生活の場で「人(二本足で歩行している様子）」、自分のことは自分でできるように自立していく。これが小学校の中学年くらいであろうか。そして他人との関わり、あるいは集団の一員としての生き方を学び「人間（人と人の間に生きる）」になっていく。これが小学校～中学校の時期であり、それぞれの時期に応じた適切な指導によってより良い発達に寄与するのが我々の仕事である。　最近気になるのは「個の尊重」があまりにも重視される風潮である。上に述べたように、「人」は他人と関わり合うことによって「人間」へと成長していく。見方を変えれば、「人」は一人では「人間」にはなれないのである。そして妥協や我慢を学んでいかない限り、他人とは関係を結べないのは当然であろう。ところが、その当然が今日では必ずしも当然ではない。「人それぞれ」「みんな違ってみんないい」等々、他人との違いを無理に正すのは極悪であるかのような流れがある。冗談ではない。第一「みんな違ってみんないい」はおそらく金子みすゞの詩の中の一節が一人歩きしているのだろうが、「誰にだっていいところがある、だから他人をうらやむばかりでなく、自分を大切にしよう」というのがもともとの意味である。「自分は自分、他人は他人」を許す根拠とされたのでは彼女も浮かばれまい。　話を元に戻そう。生活の指導にせよ、学習指導にせよ、個が重んじられるのは当然なのだが、それが集団の否定につながるのは警戒せねばなるまい。過度の個別化は子供の「孤別化」、すなわち他との関わり方を知らない子供を育てることになりはしないか。子供をいつまでも「ヒト」のままでいさせてはいけない。「人間」に育てることが我々の仕事である。　研究会の後こんな話をしていたら３０分も経ってしまったたまにはこんな話しもいいでしょう。お疲れ様でした。

  2007.06.15

• 休み

  今日は運動会の代休。いくら何でも「今日吹いてください」というチームもないだろうし、サッカー部も昨日やったので今日は練習なし。こんな感じの休日は半年ぶりぐらいではないかな。さて、何しようかな

  2007.06.11

• 昨夜は

  昨日見てきました「パイレーツ　オブ　カリビアン　ワールドエンド」これから見に行く方は…１，２のDVD等を見て復習してから行かれることをお勧めします。そうすれば結構楽しめます。それなしでは途中で頭がこんがらがるかもしれません個人的な評価は☆4つ。このシリーズが好きだからかもしれません　幸か不幸か、運動会関係で今週末は笛を入れられる状況ではありませんでした。それで9時上映開始の回で見に行けたのですが、席は8割ほど埋まってました。9時40分開始の会の方もかなりお客さんが入っていたようでした。

  2007.06.10

• 一期一会

  関東大会から戻りました。大会の様子は３日の日記にまとめて書きます。さて、金曜日に「とんでもないことが」と書きました。内容としては些細なことかもしれません。でも、本当にがっかりしたし、情けない思いもしました。事態に直面したときはかなり感情的になりましたが、時間が経った今は、自分は決してこんなことはすまい、と思っています。　初めにお断りしておきますが、今回の大会開催のために努力された大会関係者に対する不満は全くありません。本当に感謝しています。私が不愉快に感じたのは、宿泊先の応対に対してです。誤解のないよう、お願いします。　仕事の都合で、私は集合時刻より約２時間遅れて宿舎である某ホテルに到着しました。チェックインを終えると私は夕食の会場(ホテルのレストラン）に入りました。そこには既に到着していたレフリーがまとまって座っていましたので、そこに合流しました。彼等は既に１時間前に食事を始めたがまだコースメニューの半分しか出てきていない、とのことでした。明らかに皆、いらついていました。料理、それも酒の肴のようなものが１５～２０分おきに運ばれてくるのですから食べた気はしないでしょう。ビールでも飲んでいれば多少違うのでしょうが、夜には研修、更には朝早くから笛がある人もいるのですからここで飲む人はいません。１皿を１分くらいで食べて次の料理を２０分待つ―こんな食事、楽しいわけがありません。結局、みんなのコースの品物が出そろったのは８時５分前、私は４皿出てきたところで席を立ちました。８時１５分でした。係の人に「この後何分待てば全て出そろうのか？」と聞いたら「時間が読めません」という答えが返ってきたからです。何でも、日本酒飲み放題フェアの期間中は今日のコースしか準備していない、それも今日が第１回目なので対応が後手に回ってしまった、とのことでした。後で聞いたら私以外にも最後まで食べられなかった人もいるようです。　研修後、私は何人かの人たちとホテルの近くで食事をしました。１０時過ぎ、本来なら眠りにつきたい時刻です。翌日が思いやられました。ホテルにとっては「次はこのようなことがないようにします」という反省が残るのかもしれませんが、おそらく、今後私はプライベートでこのホテルを利用することはないでしょう。一度しか来ないかもしれない客への配慮ができないようなホテル、次回の対応が素晴らしくなっていることなど期待できないからです。「一期一会」―もともとは茶の湯の言葉です。茶会は毎回、一生に一度だという思いをこめて、主客とも誠心誠意、真剣に行うべきである、という意味です。「次がある」というのは基本的にポジティブな言葉です。ですが、時として甘さにつながる時もある、というのは否定できますまい。ホテルの客との関係は正に「一期一会」ではないでしょうか。ホテルの対応を責めましたが、自分の仕事、あるいはレフリー、コーチ等について考えてみました。この瞬間は二度とない、この人と会うことは二度とない、そう思って物事に取り組んでいるだろうか、と反省しました。二度とない今を大切にできないものが、次の瞬間を大切にできるわけがない。ホテルも自分も大差ないのかもしれません。食べ物の恨みはおそろしい、といいますが１回の夕食で積み上げた信用が崩れ去るのだな、と思い知りました。同様に、自分の積み上げてきたものも１回で同じように崩れるかもしれない、そう思うとその時その時を真剣に過ごさなくては、と気持ちを新たにしました。不愉快な出来事ではありましたが、いい教訓を得たように思います。

  2007.06.02

• 無理はしない

  　日曜日の最高気温は２９℃だったらしい。日差しのあるところではもっと暑かったわけだ。まだ暑さに体が慣れていないこの時期、消耗するのはやむを得ない。　そんなわけで、月曜日は「無理をしない」ことに。部活中に生徒と軽くランニングとストレッチ、サッカーのレフリー、これで汗をかく。家に帰って風呂に入って小学２年生の子と一緒に「おやすみなさい」。気持ちのいい朝を迎えました。　ただし、仕事は抱えたままなので今から頑張ります

  2007.05.28

• 全国大学国語教育学会

  　昨夜の雨の影響で校庭がぬかるんでいたのでサッカーの練習は中止。今日は僕は練習に出られない日だったので副顧問の先生に連絡。良い天気だっただけに残念　なぜ練習に出られないかというと、「全国大学国語教育学会」の大会が地元の大学で開かれていたのでそのお手伝いに行ったためだ。　最初の役割は研究発表者が準備してきた資料を受け取り会場に運ぶというもの。発表者に所属、お名前、発表会場を聞いて名簿で確認するのだが、論文を書く際に参考にさせていただいた先生、名前は知っていても顔は分からない著名な方等がたくさんお見えになり緊張した。　その後は会の進捗に合わせて仕事をこなしていった。講演がほとんど聴けなかったのは残念だったが充実した一日だった。　明日は早朝から地元子供会の用事、それが終わったら笛を吹きに東京に行きます。

  2007.05.26

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