お寺に泊まろう!企画
何年も夫とふたりで温めてきた企画、お寺でのお泊り会をした。今回は小学4,5年生7人が参加してくれた。 ここに来る以前、2年ほど前から「早起きの会」なるものを自宅の一部屋を開放して細々とやってきた。土曜日の朝の限られた時間なので、内容は坐禅をちょっと、読経をちょっと、その後はテーマを決めてお話したり、絵本を読んだり、時には朝の散歩に出かけたり、のんびりとした感じで、こじんまりと続けていた。 今回は、花火とお風呂の後は、読経あり説教あり、朝は5時に振鈴(しんれい) (起床)、坐禅、朝課(ちょうか)(朝のお経)作(さ)務(む)と禅寺の一連の流れをなぞる予定を組んだ。夜の花火以外は、結構マジメな内容だったので、ちょっと心配だったが、さすが5年生にもなると、何にでも食いついてくる。 夜、おやすみなさいの読経の後「怖い話しして~」の声に、夫が選んだのは、戦時中のガダルカナル島における市民兵の壮絶な死の話だった。期待していたお化けのはなしより、多分、何倍もおぞましい人間の姿に、身じろぎもせず聞き入っていた。 「どうして戦争なんかするんだろ?」「金儲けのためじゃない?」なんてことから始まり、「大人ってわかんね~」になったり、友だちとの関係やいじめの話になったり、このままずっと話してたら、どんだけを広がるだろう?と、いつまでも聞いていたいような気もしたが、もう半分眠っている子も出てきて、終了に・・・その後、フラフラになりながら床に就くと、そのまま眠りにつく子あり、じゃれあったり、馬鹿話したり、さっきとはまるで違う顔。この切り替えが羨ましい。 朝食後解散のはずが、そうはいかず、恒例の水鉄砲対決。短い睡眠時間でよくここまでカラダを動かせるものだと関心していたら「お昼ごはん何?」だそうな。半ば無理やりの解散。 同じメンバーで寝食をともにし、長時間行動していると、色んな人間模様があり、笑ってしまったり、心が締め付けられたり。生まれてから10年余り、どんな人に囲まれ、どんな風に育ってきたのかが見え隠れする。この子達ひとりひとりに歴史があるんだな、すでに。大人と違って、心も頭もカラダもすべてを使って遊んだり、悩んでいる姿は、微笑ましくもあり、切なくもあり。こちらも、刺激と力をもらいました。 ひとりの大人として、この子達に何を伝えていけばいいのだろう、何てことをお盆を前に思うのでした。