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カテゴリ:心象スケッチ
茨木のり子『言の葉さやげ』によると、良寛は「戒語」九十ヵ条を残しているという。
そのうち20ばかりが著書には紹介してある。 一、ことばの多さ。 一、口のはやさ。 一、とはずがたり。 一、さしで口。 一、手がら話。 一、能く心得ぬことを人に教ふる 一、物いひのきはどき。 一、親切らしく物言う。 一、さしたることもなきことをこまごまといふ。 一、見ること聞くこと一つ一ついふ。 一、子どものこしやくなる。 一、都言葉などおぼえ、したり顔にいふ。 一、くれて(与へて)後、人にそのことをかたる。 一、おれがかうした、かうした。 一、学者くさき話。 一、風雅くさき話。 一、さとりくさき話。 一、茶人くさき話。 一、すべて言葉をしみじみといふべし。 一、言葉は惜しみ惜しみいふべし。 これを最初に読んだ19歳のもず。思い当たることが多すぎて、恥じ入ったのは言うまでもないが、そのなかでもとくに、 一、能く心得ぬことを人に教ふる これが痛かった。そう、知ったかぶりもず。生兵法で生傷絶えない人生は、すでにこの頃から始まっていたのである。 一、言葉は惜しみ惜しみいふべし。 以来、この言葉、つまり、「饒舌に喋り散らさないで、言葉を惜しみ惜しみ」というところを心掛けてはいる。いるのだが、実践できているかどうかはまた別の話である。 先日、職場でこんな会話を耳にした。 A:「最近五十肩で腕が上がらなくて・・・」 B:「あ、五十肩のときは、動かさないほうがいいみたいですよ」 いや、肩甲骨はがしのストレッチをしたほうがいい、と、つい口を挟みたくなったもず。「さしで口」であるうえ「能く心得ぬこと」でもある。既(すんで)のところで、口にビッ、とジッパーを引いた。 * 本日も採用試験。 今度は忘れ物もなく会場へ行きました。・・・が、 すがれ虫にはおよそ場違いな試験かな ステイタスの高そうな人ばかりが受験に来ていました。もずはちょっとお呼びではない雰囲気。 それでも受験資格はあるのですから、受けました。採用枠1名なので期待薄。仕方ないです。 帰りに小倉で天麩羅定食を食べました。 大雪や天麩羅でねぎらう試験あと ねぎらうったって、自分で自分をねぎらってんだけど。 【PR】----------------------------------------------- 【送料無料】 聖書 聖書協会共同訳 引照・注付き SIO43 / 日本聖書協会 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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