テーマ:重根島だより(11)
カテゴリ:ネコラジオ顛末記
重根島診療院から、最新の手術状況についてのメールが届いたアル 特殊専用道具の一部が今夜完成予定です。完成を待たずにダイアルツマミを抜きました。 『婦長』 少しだけ磨きました。 『院長』 それなりに光りました。でも、余りピカピカにしてしまうと「回りの空気に解け切らなくなる」ので、この程度でよいです。 ケースは、一日かけて磨きを行いましたが、一部が軟化していて難しい状態です。彼女は引きこもりだと思っていましたが、先天性筋肉萎縮症の疑いもあります。 『看護婦』 先天性筋肉萎縮症って、どの様な病気ですか? 『院長』 発売当時は、まだプラスチックは珍しい状態でした。より早くプラスチックケースの作成にサンヨー社は取り組みましたが、日本でのプラスチック作製のノウハウが解明できてなく、手探り状態でした。 おそらく軟化剤または硬化剤の配合を間違えた一部のロットが、この様な萎縮現象が発症し彼女は自然破壊(倒壊)によって、押しつぶされた状態ではないのではないかと推測されます。 一部が硬化せずに、ケースの一部が溶け続けているのが証拠なのではないでしょうか。 意識が戻らないので説得を諦め、本日夕食後、徹夜覚悟で再び本格的に彼女の救出を始めます。 重根島診療所では、なかなか箱から出ようとしない引きこもりの患者に、院長が業(ごう)を煮やし、取り敢えずは何年も風呂にすら入れなかった彼女の垢(あか)落としから着手したらしいアル。 垢を落とす前の彼女。写真で判断すると、どうやら既に手術用の白衣を着せられているのこと。 垢を落として貰った彼女。どうやら手術現場は蛍光灯を使っているらしく、顔色が青ざめて見えていたアルから、珍国際特殊写真研究所では瓦版の写真師・写楽斎に依頼して、少し血の気を戻したアル。 血の気が戻り、垢を落として綺麗になった彼女は、自分の姿を鏡で見れば少しは頑(かたく)なな気持ちが和らぎ、自分から出てくるようになるかも知れないアル。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月08日 06時08分56秒
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