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カテゴリ:環境
【総合討論】<1>「フェア・トレードの今」

=====
総合討論に参加されたのは、下記の先生方でした。

【司会】
 岸上 伸啓 氏  (国立民族学博物館・教授)

【パネリスト】
 新井 泉 氏 (国際協力銀行・理事)
 石原 聡 氏 (世界銀行・社会開発専門官)
 大石 芳野 氏 (写真家)
 大橋 正明 氏 (恵泉女学園大学・教授)
 鈴木 紀 氏 (国立民族学博物館・准教授)

-----
先ほどお話いただいた鈴木先生、連続での登板です。

何が面白いって、国際協力銀行の新井先生、
世界銀行の石原先生が参加されていたこと。

-----
また、大橋先生は、肩書きこそ「教授」ですが、
バングラディッシュの女性自立支援のNGOをやってきた立場からの参加。

-----
大石先生は紅一点。「一般市民」として、と仰られていましたが、
「現場」を多く歩かれて、目にされてきた体験からの発言をされていました。

-----
「国際協力」の、それぞれ異なった「第一線」で活躍する方々。
それぞれの発言には、重みがありました。

=====
最初にそれぞれから一言。

=====
世界銀行の石原先生からは、グローバリゼーションについての話でした。

産業革命以前は、国家間格差は少なかった、と先生は仰います。
産業革命が引き起こした、「先進国」の「経済成長」が、国家間の格差を生み、
グローバライゼーションが、その格差に悪影響を与えている部分がある。

グローバライゼーションの負の側面を見据えることが、
今の時代を考えることになる
、とのお話でした。

=====
国際協力銀行の新井先生からは、
これからの「国際援助」はどうあるべきか、について話を頂きました。

何よりも「自立」に向かう道を支援することが大切で、
「経済成長」が貧困をなくす道になるのだ、ということ。

そして、その「経済成長」の中で格差が作られないように努力する必要がある
、と。

-----
開発経済学では「開発独裁(経済成長を優先するために、
意思決定スピードの早い「独裁体制」をとる政策)
は是か否か
」という議論があります。

しかし、この議論に含まれている「嘘」は、ある一つの政策について是非を問う、
という、二者択一論になってしまっていること。

今の時代での「正論」を吐くならば、
迅速的確な援助を行って、独裁体制を取らせず、格差固定の助長はしない
でしょう。


-----
国際援助の枠組の中で、欧州各国が、2000年以来、貧困削減の努力を行ってきたため、
相対的に日本の存在感は低下している
、と先生は指摘します。

今まで、ODAの「質」を高める努力をしてきたが、
これから先は「量」も達成していきたい
、とのお話でした。

=====
大石先生からは、今の時代は、
「弱者」がさらに弱くなっていっているのではないか
、との指摘がありました。

-----
「格差」は今、国内問題でよく使われていますが、
私が学生の頃、問題とされていたのは「南北間格差」で、
しかも、この問題は解決されたわけではなく、
グローバリゼーションによって、形を変えて、「弱者」を襲っています。

また、地球環境問題は、一地域の問題にとどまらないが故、
「弱者」により厳しい結果をもたらします。

-----
例えば。

議論は別にして、ハリケーン・カトリーナがアメリカを襲ったとき、
避難勧告を受けて、お金持ちはペットと共に高級ホテルに避難、
一方で、移動手段をもたない低所得者が取り残されてしまいました。

避難命令を受けた老人ホームの職員が真っ先に逃げ出してしまい、
自力で避難できなかった高齢者達が死亡するという事件もありました。
wiki参照)

温暖化の影響で海に沈みゆくと言われるツバル諸島をはじめとする太平洋の島々。
同じく温暖化による氷河湖崩壊で、命の危機にさらされるヒマラヤ山系の村々。


-----
先生は言います。
世界は、もっと「相身互い」を考えなければいけない、と。

そして、援助がハードからソフトヘシフトしていく流れの中で、
援助が本当に「弱者」に届いているかを、改めてきちんと考えなければいけない。

そして、「粉争」や「独裁」が援助を壊す現実を、直視しなければいけない。


=====
鈴木先生からは、協力・開発においては、
文化・価値感の問題が大きい
、とのお話。

つまり、協力・開発の成果は、外からのアイデアが、
現地でどう受容されるかによって決まる。

だからこそ、相手の文化を理解し、
価値観を知ることから始めなければいけない
、と。

=====
長年、NGOとして「現場」に関わってこられた大橋先生からは、
グローバル化がクローズアップされる以前も格差はあった
との指摘がありました。

-----
確かに。
先ほど少し引いたように、「南北間格差」というのは、
「グローバリゼーション」という単語がクローズアップされる前からありました。
しかし、それは、解決に向かっているようには見えない。

-----
先生は、NGOの支援に携わってきた身として、
市民の力を信じている、と言います。

国家や国際機関だけではなく、市民が担える重要な役割がある、と。


=====
人間文化研究機構 第7回公開講演会・シンポジウム
 国立民族学博物館開館30周年記念

国際開発協力へのまなざし:実践とフィールドワーク

【主催】人間文化研究機構
【日時】2007.11/30(金)  18:00-21:00
【場所】IMPホール

【講演1】「世界の国際開発協力の潮流と日本の貢献
 佐藤 寛 氏 (アジア経済研究所・研究支援部長)

【講演2】「フェアトレード:チョコレートを食べて友達を増やそう
 鈴木 紀 氏 (国立民族学博物館・准教授)

【総合討論】「国際開発協力のあり方とフェアトレード」
 岸上 伸啓 氏  (国立民族学博物館・教授)
 新井 泉 氏 (国際協力銀行・理事)
 石原 聡 氏 (世界銀行・社会開発専門官)
 大石 芳野 氏 (写真家)
 大橋 正明 氏 (恵泉女学園大学・教授)
 鈴木 紀 氏 (国立民族学博物館・准教授)


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Last updated  January 21, 2008 10:51:30 PM
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mrtk@jp@ Re[1]:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) >そらねこさん コメントありがとうござ…
そらねこ@ Re:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) はじめまして。本の題名につられてお邪魔…
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