テーマ:たわごと(26906)
カテゴリ:仕事
あなたは、契約書を読みますか 職業柄、私は多くの契約書を読んできた方だと思う。 きちんとした翻訳を要する契約書は、ただ日本語と外国語の文書が揃っていればよい、というものではなく、その契約書を作成するお客様やその取引先は、隈なく、あるいは少なくとも重要な個所にはきっちりと目を通されるに違いない。 さて、私の日常生活ではどうか? 生命保険の契約書。 読まないかな ベテランの保険外交員さんは契約内容のポイントを要領よく説明してくれる。 まあ、それでいいのかな 自動車のローン契約書。 まず読まないな。 はてっ、何を信頼して読まないのだろう。。。
先日、あるコンサルさんと雑談する機会があった。 この手のコンサルさんとは時々会うのだが、今回のこの方はなかなか勘所を心得ていて、話も面白い。このコンサルさんを、仮にA氏としよう。 A氏としては、もちろんあるコンサル業務の売り込みをしたかったのだろうが、私があまりにも「冷やかし」オーラを放っていたので、雑談を始めて5分もしないうちに私への売り込みをあきらめたようだ。 お互いに気楽になったせいか、A氏の業務内容について、あるいはA氏の会社の持つスキルを使って、弊社の売り上げを上げる手法などについて楽しく話し合う。 「検討してみるから、もう一度会うべ」 私からそんな言葉が出るような雰囲気で最初の打ち合わせ()を終えた。 2度目の打ち合わせ。 私は、A氏に当該コンサル業務を99%依頼するつもりであった。 コンサル業務を依頼するとなると、きちんとした契約書を用意してもらい、きっちりと目を通した上で、ハンコを付きたい。 が、なかなか契約書は見せてくれない。 前回に引き続き、2時間ほどコンサル内容について聞かされる。 いい加減、あとの仕事が心配になったので、私から切り出したのだった。 「契約書は持ってきてるんでしょ」 私の前に差し出された契約書は、私が予想していたものとは、ずいぶんと違っていた。 「コンサル業務委託に関する契約書」みたいなタイトル、内容ではなかったのだ。。。 コンサル業務に使用する、あるソフトの「リース契約書」であった。 正直なところ、「何のこっちゃ」と思いはしたが、A氏と私の間にはもうある種の信頼関係ができていた。。。のか 契約書としてはよくあることだが、署名、捺印の箇所はそこそこ大きな文字で印刷されているが、肝心の契約内容は、フォントサイズ3ptくらいの細かな字でぎっしりと書かれており、しかも3~4ページはあるのだ。 A氏は、「皆さん読まれないから、ハンコだけついて下さい。私も読んだことはありません。」という。。。 「コンサル業務委託に関する契約書」を予想していた私に、あるソフトの「リース契約書」を突きつけて、読まずにハンコをくれという。。。 なんのこっちゃ。。。 トータルで5時間近く二人で話し合い、ある種の信頼関係を築けたと思ったのだが。 5時間の話し合いの中では、一切触れられなかった、いや、私が触れても避けていたソフトウェアの「リース契約」。 どうしたものでしょう。。。 A氏曰く、普通は契約書は読まないでしょ それに、普通の人は読んでもその内容はわからないでしょ とにかく読まないとハンコは押せないと言うと、15分くらいで読めという。 面白いことになってしまった。 私は、A氏に当該コンサル業務を99%依頼するつもりはなくなった。(笑)
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