ヒルトンの玄関の透明な扉の向こう側に、森田は現われた。
ジャージ姿で、大き目のバッグを左肩にかけている。
ジャージここは、ヒルトンじゃぞっ
奴は、そんなこた、気にしない。そう、そんな奴だったよな~っ
もともと厳つい風貌ではあったが、十数年ぶりに会う森田は、『タッチ』で達也をボクシング部に誘った原田そのものになっていた。
今はもう言わないのかもしれないが、いわゆるスポーツ刈。
ヒルトンの近所のスポーツジムで待ち合わせまでの時間を過ごしていたという。
ツイッターで情報を入手しておいた店は、残念ながらお休み。
仕方なく、二人で伏見あたり(名古屋市)をプラプラ歩いて、カレーうどんの『若鯱屋』に落ち着く。
最後までカレーうどんは取っておいて、ビールにつまみで結局この店で再会の日を最後まで過ごす。
それぞれの、十数年のこと、互いの嫁のこと、両親のこと。
結局、こうして再会できてんだから、『俺たちゃ腐れ縁だよなっ!』
森田は、ご満悦である。
大学時代のクラスメイト、関野と野口も探さなきゃ。
『どんなけクラスメイトどっか行っちゃってんだべ。。。(日立弁崩れ)』(by 我 嫁)