敵チームの肩を持つ実況放送
仕事が夜までかかる私の場合、野球のナイター中継というのは、どうしてもテレビではなく、配達途中に聴くラジオ中継がメインになる。このあたりの地域だと圧倒的にドラゴンズファンが多いので、ラジオ中継もほとんどがドラゴンズ戦だ。で、これがナゴヤドームでの試合の場合だと、当然ながら地元・名古屋の放送局が製作する中継となるから問題はないのだが、ドラゴンズがよそのチームの本拠地に遠征した場合はどうするのか?その場合、おおよそ3つのパターンに分かれる。例えば甲子園球場の阪神戦を例にとると......(1)名古屋の局のアナウンサーと解説者が甲子園に乗り込んで、実況をする。(2)在阪の系列局の中継に相乗りさせてもらう。(3)在阪の系列局のアナウンサーと解説者が、わざわざ名古屋の局向けの放送をする。こういう3つのパターンに分かれてるようだ。ただ(1)に関しては、やはりそれなりに費用も掛かることだとみえ、よほど重要な試合でなければそういう機会は無い。で、あとの(2)と(3)がだいたい半々位と思われるが、これをもっと分かりやすく言うと、在阪の系列局のアナウンサーと解説者がしゃべっている放送が、(2)の場合は関西地区と東海地区に同じように流れ、(3)の場合は東海地方だけにしか流れないという寸法だ。そこでこの(3)パターンのことだ。ここでしゃべるアナウンサーと解説者は、基本的に在阪局の人だから、おそらくいつもはコテコテのタイガースびいきのしゃべりをしているだろうということは容易に想像できる。しかし局の方針か何かよく解からないが、この(3)パターンの場合、どうも意識的に“ドラゴンズびいき的”なしゃべりになってしまうのだ。それがどうも聴いてて心地良くない。何だか聴いてて不自然なのだ。無理にドラゴンズをヨイショしようという姿勢がミエミエで、何だかとても「あざとい」感じがしてたまらないのだ。もっと「中立的な」放送に徹すればいいと思うのだが、そういうのってかえって難しかったりするものなんだろうか?