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テーマ:DVD映画鑑賞(14215)
カテゴリ:フランス映画
2005年 フランス ミュリエル・ロバン アルチュス・ドゥ・パンゲルン ジヤン=ピエール・ダルッサン ストーリーは、仲の悪い3人の子どもたち、長男ピエール、長女クララ、次男クロード。ある日、彼らのもとに亡き母の遺言書が届く。そこには、遺産相続の条件として、フランスのル・ピュイからスペインの西の果て、キリスト教の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラ(サン・ジャック)まで1500kmにも及ぶ巡礼路を一緒に歩ききること、となっていた。信仰心などまるでない3人だったが、遺産欲しさに巡礼路のツアーに参加する。そんな彼らと2ヵ月の長旅を共にするのは、イスラムのメッカへ行けると勘違いしたアラブ系の少年や、どこかワケありな女性などそれぞれに事情を抱えた個性豊かな面々たちだった…。 フランス映画でこれほどハートウォーミングな映画が出来るとは思ってなかったです。 気になって監督を調べたら【女はみんな生きている】のコリーヌ・セロー。 なんか妙に納得したけど、今までのフランス映画が苦手な人でも絶対に観れますよ。 フランス映画ってオシャレやけど凝りすぎてて苦手な人が多いけど、この映画に関しては凄く素直なフランス映画と言えるでしょう。 仲の悪い長男ピエール、長女クララ、次男クロードが遺産目立てで参観する事になった巡礼路の旅。 そこには卒業祝いに巡礼をプレゼントされた女子高生2人、そのうちの1人に片思いのアラブ系の男子高生サイードと、失読症のラムジー。そして、抗がん剤治療で髪の毛が抜けてしまったクララ。 そして妻に浮気をされてるガイドの10人で1500キロの旅にでます。 最初は喧嘩ばかりで自分の事しか見えない人達やったけど、こうやって辛い道のりを歩く事によって心に変化が訪れるんですよ。 決して自分ひとりの力では乗り越える事が出来ないと悟った時、全てのパズルのピースが揃った感じがしました。 10個のピースが揃ってこそ完成するものであって、1つでも欠けたら完成しないですよね。 この映画の人間関係もこのパズルのようでした。 自分にはない何かを持ってる相手に出会う事って大切ですよね。 それによってお互いが成長していきます。 1つ1つのエピソードが感動的なんですが、個人的には無愛想で嫌味ばかり言ってるクララと失読症のラムジーとの交流が良かったです。 いつもイライラしてるような感じのクララがラムジーに字を教えてる時だけ、肩の荷が降りたようなリラックスした顔になるんですよ。 ラムジーが字を覚える度に、自分の事のように喜びます。 この気持ちが残りのみんなにも連鎖していって凄く温かい気持ちになりました。 旅をするために大量の物をリュックサックに詰めるのですが、ハッキリ言って不要な物が多すぎて笑ってしまいましたよ。 それほどこの旅を甘くみていたって事ですよね。 余計な物が入ってるから凄く重たいリュックになるのに・・・。 でも途中でリュックの中身を捨てて、軽装備にするんですよ。 そのかわりリュックの中にはかけがえのない思い出がいっぱい詰まっていきます。 その思い出の一部になりたいって思えるぐらい映画に入りこんでしまいました。 途中に立ち寄る教会で神父が黒人やアラブ人を拒否するシーンがあったけど、これって寂しくなるシーンでした。 ほんとに素晴らしい映画なんで機会があったら観てやって下さい。 やっぱりミニシアター系の映画は面白いって思った1本でした。 評価(4.2) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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