ブックレビュー「金子みすゞ 童謡集」
詩の入門書としていつも私がオススメしているのが
金子みすゞさんの童謡集です。まず一番有名でその視点の転換が
あまりにも鮮やかな「大漁」。私は初めてこの作品に触れた
ときには感動の涙をこぼしたものでした。また「みんな違って
みんないい」が有名な「私と小鳥と鈴と」。そしてとても
切ない気持ちにさせられる「誰がほんとを」などなど文学史上に
燦然と輝く名作が揃っています。
みすゞさんの最期が自殺であったことから「不吉」だと敬遠
する方も時折いらっしゃいますが、そんな理由でこの美しい
心の世界を知らぬままに年老いて世の去るのはあまりに
人生の損だと思うのです。特に詩を書いてみたいけど、
どういう風に書いていいのかわからないという若い方に
オススメしたいですね。とてもわかりやすく心をうつ美しい
文章は人生の彩りさえ変える力があるかもしれないと
私は思うのです。
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