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カテゴリ:SCHOOL EVENTS
佐藤先生が課題として問わなければ、改めてその理由を考えることなど無かったかもしれない。私が文芸学科にいる理由など。
一番の理由は、小説を書きたいと思ったことだろうか。しかしこの学校の多くの先生が言うように、小説は文芸学科にいなければ書けないというものでもない。小説とは全く関係の無い学部にいながらにして現役作家である方もいるのだから。「ならば私は何のために此処に来たのだろう」といざ考えてみても、答えとなる良い考えが浮かばない。 何とか捻り出した次の理由は、同じように小説を書く仲間と切磋琢磨したいと思っていたことだろうか。しかし、そう思っていたというのに、この大学に入ってから友人と小説を見せ合ったりしたことなぞほとんど無い。なんせ相手が見せてくれないのだ。佐藤先生は、「自分の話を読んで貰ったなら相手の話も読みましょう」と教えて下さったけれど、相手が見せてくれないのでは私の作品を押し付ける訳にもいかないのが現状だ。 こうして考えてみると、私は文芸学科にいる必要も、理由も無いように思えてくる。何故自分は文芸学科にいるのか。自分でもよく分からないというのがひょっとしたら一番の答えなのかもしれない。 ……いや、いや。そんな風にごまかして自分に折り合いをつけてはいけない。もっとよく考えて、以下に理由を列挙しよう。 私が文芸学科に来たのは、小説を書くことが学べると思ったから。自分の書く小説に足りないものが何なのかを見極めることが出来る場所だと思ったから。自分よりも上手い話を作る人に触れることで、自らの作品に対する姿勢を向上させたかったから。そして、大好きな小説の授業を沢山受けたかったから。 これが、私が此処に来た理由で、此処に今いる理由だ。例えこの後何があっても、小説は一生大好きでいるし、小説の勉強は一生したいと思っている。此処にいようと、いまいと。文芸学科に通ったことが、意味あることとなるように。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.01.15 22:46:17
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