花の女子大生に、就職講座をしたこと
6月の末のある日、女子大生のための就職支援講座というのを引き受けて熊本まで行ったときの話だ。花の女子短大の2年生、約80人が対象である。みな、かわいらしくて、清楚なおしゃれをしている。茶髪の子は、見事に一人もいない。結構、まじめなんだなあと見回しながら、話を始める。大学から要請されたタイトルは[自己分析]セルフ・コーチング コミュニケーションで考える~[就職学生のための自己分析]として、90分を受け持った。いきなり”大学で学んでいることは、これからの人生に、役立つと思いますか?”という問いを投げたところ。誰も手を上げない。まあ、これ自体は計算済みなので、では、自由に、お隣の人と2分間、このことでしゃべってくださいと言う。人は、みなの前ではしゃべれなくても、1対1では、何でも結構いえるもの。そして話しながら、気がついて、自分の意見を見つけたりする。アンケートにしてみると7割以上の学生が、役に立つというほうに手を上げた。この日の学生は、みな食物栄養学科の皆さんで、そのまま資格にもつながる勉強をしているからかな。やがて、「自分のことを好きだなと思う人は?]という問いをしたところ80人中5,6人しか手があがらない。では、「自分のことがあまり好きではない人は?]と問うと、今度は14,5人が手を上げた。残りは反応なし。みんな、素敵なファッションをしてお化粧もかわいいし、姿形がよく見えるようにと気をつけているけど、それってどうして?自分のことを、よく見せようという気持ちがあるからなのでは、と聞いていく。みんなに、自信をつけて、これからの就職戦線もこなしていってほしい。そのためにはまず、”自分のことを好きになることから始められないだろうか?その手立てのひとつにまず[自分の好きなことさがし]をしてみようか?”では、今日のテキストの片ページに、好きなこと、物、人、何でもいいので、思いつくまま2分間で10個以上書いてください.”みな結構さらさらと、ペンを動かし始めた。2分間たった。多い人は28個上がる。少ない人でも6個。ではそれを、となりの人と交換してください、と言うと一瞬のどよめき。しかし、この後は、さっきの話よりもずっと盛り上がる。相手の好きなことを知り、自分の好きなことを相手に伝える、それだけで、コミュニケーションの材料が増えしかも好きなことに関しては、話が盛り上がる。これを[偏愛マップ]のアイスブレークといいいますと紹介。ここから、教室の雰囲気がグーンと変わった。”好きなことについては、人はたくさ情報を持っている、だから、話がいくらでもできる。何かを好きになると、もっと知りたくなる、すると詳しくなって、専門家になれる、それが、その人の強み探しになるんでは”と、話す。もし、自分の強みが、自分ではわからないときは、周りの他人に聞いてみるといいのでは、と言う。終わりころは、少し笑顔の学生たちが増えたようで、やれやれ。予定通りの講座をきっちり90分で終了した。帰り際、一人の学生が寄ってきて、楽しかったといいに来る。ちょっと、女子大生相手に、うれしい一瞬だった。束の間の90分授業だったけど。