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2006/06/15
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カテゴリ:まじめな教育論
難関中学に入学した子にとって、中学校最初の中間試験は非常に勉強がやりにくい。
どうやったらいい点が取れるのかわからない。
とにかく勉強のやり方がわからない。「のれんに腕押し」のような感覚だ。

定期試験の勉強がやりにくい第1の原因は、難関中学に入学した子が、進学塾のカッチリした勉強のやり方に慣れているからだろう。

進学塾ではテキストもカリキュラムも「カチッ」としている。綿密にシステム化されている
テキストとカリキュラムは密接に連動していて、カリキュラム表を見ればテスト範囲は一目瞭然だ。
試験範囲は「算国理社すべてテキスト第2分冊第7回」という具合に明確で、試験勉強がしやすい。

また塾のテスト問題も何百人何千人が同時に受験する問題であるから、必然的に最大公約数的な問題になり、難問ではあるがクセが極力排除された、出題者の体臭がしない問題になる。
だからテキストを勉強すればするほど、正比例してテストの点数は上がる。

対して中学校の定期試験は範囲も曖昧で、各教科の統一感もなく、問題も各先生の体臭がプンプンするローカルなもので、子供は戸惑う。

そして、学校の定期試験で子供が一番困惑するのは、進学塾の試験範囲が「テキスト」中心であるのに対して、中学校の試験では先生の板書を写した「ノート」が出題のメインを占めることだ。

進学塾のテキストは問題形式になっているものが主で、問題を解いていれば自然にテストで点を取れるようになっている。勉強が非常にやりやすい。

逆に板書ノートはテスト勉強が非常にやりにくい。
ノートからどのような問題形式で出題されるか、慣れないうちは非常に戸惑う。
だから塾の先生は試験勉強がやりやすいように、学校の先生の板書ノートを元に、せっせと一問一答問題を作ったりするのである。

さらに困ったことに、難関中学の先生は学究肌の先生が多く、教える内容も出題方式も独特だ。先生の「体臭」に慣れなければならない。

おまけに板書をしない先生もいる。
中学入りたての子にとっては、内容が独特でしかも板書をしない先生のテストに向けて、何を勉強すればいいのか途方に暮れてしまう。
とにかく大学の試験勉強と同じ勉強法が、中1の段階で求められる。

要するに進学塾のテストは相撲のようなルールがわかりやすい「単純系」で、中学校の定期試験はルールが難しい野球やアメフトのような「複雑系」だと言えるのかもしれない。





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Last updated  2006/06/15 04:53:50 PM
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