カテゴリ:食
アホもいいところである。
今夜は今夜で、昨夜のリベンジ。 やっぱりラーメン、なのである。 他にないんか、と言われても、である。 私が日本に帰ってきていちばん幸せなことは、好きなだけラーメンが食べられることだと、この際ここではっきり言ってしまいたい。 だいたいロンドンにいた時も、日本に帰省する楽しみはなんせラーメン。 お寿司だとか天ぷらだとかスキヤキだとか、そういうものは私は何年でも食べずにいられるし、こと天ぷらに至っては、どこか(旅館の料理だとか)で出てきたら食べるが、わざわざ食べに行きたいとも思わなければ自分で揚げようとも思わない。 今日も仕事では結構ぐったりで、会社のビルのエレベーターで下に降りる時にクマイチに電話。 すばやくラーメンで話はまとまったのだが、うちの近くのお気に入りのお店に行くかと思いきや、方向性が一転。 昨日書いたウィークリーマンション住まいのもう一つ前に1週間ほど滞在していた(やどかりか?)ガイジンの多い旅館形式のホテルがあった地区の近くにあるラーメン屋まで、歩いていこうということに急になった。 急がねば・・・あっちは9時で閉まる。 いろんなことを話しながら2km半くらいの距離をてくてく歩いていく。 ががーん、店の前まで来たら、やっぱり・・・ 15人並んでいた。(爆) 有名な店なのだ、それはわかっている。 ヘリクツをこねるようだが、有名店だから行きたいわけではなくて、やっぱりおいしいと思って、東京に住んでから足を向けたのは3度目だったが、さすがにそんなに並んでまで食べたいとは思わない。 並ぶのはキライだ。 一気に気が萎えてしまった。 あきらめて、そのお店の前の大通りを渡ったハス向いにあるラーメン屋に一度はいってみようかなと思って玄関のところまでいったが、やっぱりそれも気が向かない。 しかたなく、また歩いて自宅のほうに戻り、最初に行こうと思っていた近くのお気に入りラーメン屋まで戻ろうとしたが、クマイチは「このへんだと他にも絶対あったんだよな」と言いながら、忘年会で早くも千鳥足状態のおっさんがわらわら歩いている界隈に私をあちこちに連れ回す。 でもな~、そこまでしてはいったお店がおいしくなかったら暴れるような気がして、私はクマイチに「やっぱりもどろー」と言ったが、その帰りにもう一度、15人並んでいて断念したお店の前を通ると、列が7人になっている。 7人だったら待っても知れていると思い、列の後ろに並んで、店の表に出ている食券販売機で先に食券を買おうと思うと、ほとんどの種類が売り切れ。 ここのお店は大盛っちうものがないので難儀だ。 最初からクマイチに「今日はあそこで(2人で)3つ頼む?」と持ちかけてみたのだが彼は「ボクはごはんも頼むから」とすげなくされた。 ふん。 ごはんなんて家で炊いて食べればいいじゃん、ラーメン屋でわざわざ頼まなくたって。 私もクマイチも、売れ残っている種類の中からうめしおらーめんを選び、もう1杯つけそばを頼むかどうかでごっつ迷ったが、クマイチが「ボク、ごはんとぎょーざ」と子供みたいな選択をしてしまったので、やはり断念・・・今日もうめしおらーめん一杯だけか(それも普通盛かよ)・・・でも、それなら逆に、帰りに歩いてあそこまで戻ったらもう一杯はいけるな、等と考えたりしながら順番を待った。 そしてやっと順番が来て店の中にはいり、出てきたうめしおらーめん。 う、うまい・・・ 最初にここに来て、このうめしおを食べた時(その時はつけめんだったが)食べ終わった時にはなんだか物足りないというか、こんなものなのかなという中途半端な印象しかなくて「次」はもうないかなという感じがしていたのだ。 しかし、それからしばらくしたある時、なんだかここのうめしおを急に思い出し、その途端もう食べたくて食べたくてたまらなくなったので、ある土曜の午後に出かける道々、ほとんど待たずにはいれたこの店でうめしおらーめん(汁そば)のほうを食べたのだが、いやー、特にインパクトも感じなかったにも関わらず、脳裏かはたまた舌の奥に残っていた味覚の記憶が後ろで静かに糸を引いているような味わいだったのだ、やっぱり。 ラーメンに限ったことではないが、いずれにしても飲食店に「客観的評価としておいしい店」なんていうものはない。(ミシュランの皆さん、そう思いません?) 「おいしいという私的な感想を持つ人が比較的多い」お店かそうでないかということになるのであり、ここで私が勧めたって他の人が同じ感想を持つとはもちろん限らないのだが(だから私も、数人の人から紹介してもらっても、自分自身ではイマイチおいしいとも思わなかった店はたくさんある・・・わざわざケンカを売る必要はないので、そうともいちいち言わないが)ここのラーメンはやっぱり「何かの拍子に思い出してしまう味」なのではないかと思う。 帰り道、来た時と同じようにいろんなバカ話をしながら家路をほてほて歩いた。 そして途中に、例のお気に入りラーメン屋の前を通る。(わざわざ通っているわけでもない) 中が見える店の窓からちらっとのぞいてみると、カウンターが2席うまい具合に空いている。 おおっ! クマイチに上目遣いで「ねぇねぇ、どぉ?」と誘いをかける。 「いや、ちょっとさ、ここで食べると胃が痛くなるような気がするんだよな・・・それに一昨日買ったケーキがまだ残ってるんだよ」と抵抗された。 ちっ。 そういうことで、まあそこの店は年末までにまだ行けるんだから、と自分で自分を抑えて家に帰った。 しばらくまだラーメン道楽はやめられそうにない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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