カテゴリ:家族
と、まさにタイトル通りの笑い話のような出来事があった。
この間から私はクマイチに「何枚か証明写真みたいなのを撮っときや」と言ってあったので、彼は日を決めて、久々にスーツを着て写真屋に一人で行った。 応対してくれた写真屋のおばさんと、こういう感じの写真が欲しい等と打ち合わせをした時に、あまり意思の疎通がうまくいかなかった感じなのか、おばさんがクマイチの質問に一瞬ヒイたらしい。 すかさずそれに気づいたクマイチが「すみません、ワタシ、外国暮らしが長かったので今一つ日本の現状みたいなのに疎い部分があると思うんですよね」と若干バックグラウンドを説明したところ、そのおばさん、あろうことかクマイチに ニホンゴハ、ダイジョブデスネ? と聞いたのだと。 クマイチはまさかそんなふうに言われるとは思わず「ハァ、ダイジョブデス」と答えたらおばさんたら「ああ、ああ、そうですよね、今もこうして日本語ですもんね」って・・・ 9月に帰国して10月に東京に来て以来、クマイチには役所やら銀行やら出向いていろいろ手続きをしてもらって、ようやくそういうことに問題がなくなった。(本当は、日本から遠ざかっている期間がまだしも短い私がやるほうが速いのかもしれないが、私だけしかそういう雑務ができないというのも困る)やはりクマイチにしてみれば、日本に帰ってきたというより、日本という国に再度住むことになった、という感覚らしい。 そういうこともあって、イマドキの日本人の話す日本語もわかりにくいらしく、恐らくいろいろ質問したり聞き返したり、という場面が出てきやすい。 ある時、クマイチに「あのな、もしも話が通じにくかったら『ワタシ、ニッケイのイギリスジンデース、オトーサン、ニホンジン、オカーサン、ニホンジン、デモ、ワタシ、ウマレモソダチモイギリスデース』って言っていいよ。英語で話しちゃえ」と言ってあった。 結局のところ、そういう場面はなかったようだが、まさか日本語でやり取りしている場所で「ニホンゴ、ダイジョブデスカ」と言われて、彼はひどく複雑な気持ちになったようだ。 そういえば先日、会社のパートの女性(何年かご主人の駐在でイギリスに一緒にいたことのある奥さん)が休憩時間に声をかけてきてこう言った。 「今朝ね、会社に来る時に駅からまっすぐ歩いていたら、前に歩いている女の人を見て『あっイギリス人だ、懐かしい』って思ったんですよ。そしたらね、それ、ちゃとさんでした」と言われたのだが、後ろ姿がイギリス人ぽいと言われ、やっぱり私はがさつなのかとがっかりしたのであった。 ということで、まだ我々は日本の都会で迷っている中途半端なオジオバコンビなのだとあらためて感じる今日この頃である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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