週末・ペースダウン
このところ、ちょっと疲れ気味。週末はやってくるが、いろいろと片付けものがあったり、もうそうそう買い物もできなくなるかと思うとセール期間の勢いを借りてまた買い物に行ったりしてしまって、この土日も決してゆっくり休めなかった。とはいえ、そういうアレな過ごし方も自分たちの都合でそうなっているのだから他に文句の持っていきようがない。仕事の上では、先月から来てくれている新人のまさこちゃんは、ちょうど夏の忙しさのピークを迎えているこの時期に、貴重な戦力となりつつある状態。人ひとりが育っていくのを見るのは、確かに人間相手なのでしんどいのはしんどいが喜びもひとしおと言える。が、肝心なのは来週。来週には私の後任となる人が来ることになっている。せっかく一人、なんとか世間に放り出したかと思うと、また今度は同じことを違うタイプで違うバックグラウンドの人に対して始めなければならない。以前、研修を専門で担当していたひろみさんの苦労がうかがえる。思えば彼女は、こっちが採用した人間に対して、初日にいろいろカウンセリングをして研修プランを決めていた。いや、内容は大筋は決まっているのだが、関連職種の経験がある人だと端折る内容も出てくるし、その人のタイプによって「マニュアルをとにかく最初から最後まで読まないと次の段階に進めない人」と「マニュアルを全部読み切らなくても、今読んでいるそのページの知識だけでできることに取り掛かってやってみたい人」といろいろある。必ずしもどちらがいいか悪いかではなく、研修をするなら、ある程度はその人にあったタイプの形に順応させないと、教えているほうもしんどいし、教わっている人も余計混乱する。私自身は決して教えることは下手ではないと思うが、なにぶんにもそれ以外の業務の種類も多過ぎて、なかなか教えることに気持ちを100%集中しにくい環境におかれている。もしもこういう仕事を専任でやらせてくれるならもっとやれると思うのだが限界はある。(以前から総務専任にさせてくれないか、IT担当にしてくれないか、教育専任にしてくれないか、力仕事担当にしてくれないか等、いろいろ打診してみたが、ことごとく一笑に付されて終わった)公私共に辛抱のしどころの時期である。この間、新聞に出ていた俳優ジェフ・ブリッジズ(大好き!)のインタビューに目が留まった。彼はいわゆるその年代の俳優の中で「もっとも過小評価を受けている一人」とも言われていて、本人もそれはわかっているらしい。その彼に対してインタビュアーが「でも、自分の俳優人生を惜しみなく楽しんでいますよね」と質問すると彼は「母がこう言ったんだ。『Remember, don't take it too seriously.(いい?そんなに重く捉え過ぎなさんな)』そして妻が言うんだ。『Remember to have fun.(楽しまなきゃ)』僕たちはこういうのをよく忘れるよね。なんでも物事を深く真剣に捉え過ぎるあまり、どんな場面でも本当はあるはずの喜びだとか楽しさみたいなことを見落としちゃうことをね」自分もちょっと忘れてきていると思う。かつては「とにかく自分がやっていることをおもしろいと思えない人が『仕事がおもしろくない』『学校がおもしろくない』と『おもしろくない中身』を自分から他の物事に転嫁してしまうんだと、強い意思で思えていた。それが今は自分の力量に対しての不安だとか(誰も周りはそんなことは言っていないはずなのに自分でどんどん自分を不安にしている)日本に帰ってからの生活リセット等でがんじがらめになっているのだが、ある種、自分で自分を縛り上げているところがあるのだろう。これについて、例えばいつ、どんな形で脱出できるかというのは自分では予測できない上に楽観視していないだけに困るのだが、ジェフ・ブリッジズ曰く「Don't take it too seriously」なのだと思う。これまでに他人からも実際、よくそう言われてきた。が、生まれ持った性分はそう簡単に抜けないという現実もあり、なかなか調整していくのは難しいなと苦笑したりするのである。