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シルバースクリーンの妖精

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2006年10月21日
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カテゴリ:アメリカネタ
今日はワディーのいとこである女性の息子(享年24歳)のお葬式だった。
彼は先週末にもめごとがエスカレートして、家にやってきた男たちに銃を向けられ、逃げたものの階段で意識不明になってしまった。

病院に連れて行かれたものの、結局命は助からなかった。

この町に越してきてお葬式は2度目。
子供たちが小さい上に、ワディーがお葬式の準備や棺おけを担いで霊柩車に乗せたりする役目をになったので、独りで式の間は悪戦苦闘していた私。

全くしんみりお葬式に参加できる状態ではなく、どちらかといえば皆に迷惑がかからないように教会から悪がきどもを外に出すのがやっとだった。

日本のお葬式のようにずっと湿っぽいということはなく、久しぶりに遠方から訃報を聞いて集まった親類たちが顔を合わせる場所でもあるので、途中で笑顔で会話することも珍しくない。

もちろんお祈りの時などはみな、神妙だ。
教会で最後のお祈りをした後は、段の下に置いてあった棺おけを霊柩車に移して、お墓までみな連なって運転していく。
そこでまた、お祈りして最後に花を一輪ずつ棺おけの上に乗せてお別れをする。

本人の直接の家族で無い限りやはり、あまりぴんと来ないものだけれども、最後のお別れの後は気丈に笑顔を見せていた彼の父親も大声で泣いていた。
ずっと育ててきた息子が、つまらないケンカの末に暴力でしか威力を示せない奴らにいとも簡単に殺されて・・・いったいどんな気持ちなのだろう。

子供を持つ親としては想像を絶する気持ちなのだろう、と思う。
親が子を葬る、というのはやはり何にも比べようのないせつなさ。

彼を撃った男たちはすぐに捕まり、今は裁判の日を待っている。
どんな判決が出ようとも、彼がもういないことには変わりはない。

このことで銃社会のアメリカが怖い、とも私は思わない。

日本でだって通り魔が刃物で、とか電車を降りて刺されたとかニュースが尽きないもの。
こればかりはやっぱり、運なのかな。





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最終更新日  2006年10月22日 12時55分47秒
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