「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」(2005)
"THE CHRONICLES OF NARNIA: THE LION, THE WITCH AND THE WARDROBE" 監督・・・アンドリュー・アダムソン原作・・・C・S・ルイス出演・・・ウィリアム・モーズリー、アナ・ポップルウェル、スキャンダー・ケインズ、ジョージー・ヘンリー、ティルダ・スウィントン、ジェームズ・マカヴォイ、ジム・ブロードベント、他。出演(声)・・・リーアム・ニーソン、ルパート・エヴェレット、他。 ・物語序盤・第二次世界大戦下のイギリス。ドイツ軍の空襲を受け、市街地は危険な状況だった。ペベンシー家の4人の子供達、ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーは、母親と離れ、田舎にあるカーク教授の屋敷に疎開する事に。ハウスキーパーは厳格な婦人だったが、子供達は広い屋敷の中で隠れんぼをして遊び始める。隠れる場所を探していた末っ子のルーシーは、空き部屋で大きな衣装箪笥を見付ける。その中に隠れようとしたルーシーだったが、何故か奥は深く、真冬の森に繋がっていた。唖然とするルーシーの前に、半分獣の姿をした不思議な人物タムナスが現れる。彼はここがナルニアという国で、百年もの間、白い魔女によって冬が続いている事を教える。初めは白い魔女を恐れて、ルーシーを魔女に差し出そうと考えていたタムナスだったが、考え直して、彼女を逃がす事に。無事に元の世界に戻ったルーシーだが、他の兄弟は彼女の話を全く信じなかった。 かなり前から映画館では予告編が流れておりました。最初に観た時は、またファンタジーで続編モノ?という感じで、期待感ゼロ。この手の作品は「指輪物語」が映画化されたので、もう充分だろうというのが本音でした。更に制作会社は私の嫌いなディズニーですから、何をどう楽しみにしていいのか判らない状態で。でもとにかく観るだけは観ないとと思って、チェックしてきました。全然期待していなかったのと、原作の筋書きを知らなかった事で、思いの外、楽しめたかなという感じでした。物語の時代設定も知らなかったので、最初に戦争シーンが出てきて、ちょっと驚きました。ペベンシー一家の子供達は、空襲を逃れて、田舎に疎開するというお話だったのですね。第二次大戦の時、イギリスの子供達も疎開していたという事実は知らなくて、変な所で感心してみたり。日本の子供達だけじゃなかったんですね。全体的には御伽噺なんですけど、大人の鑑賞にも堪えうる出来栄えだったと思いました。子供達が主人公なので、「指輪物語」よりも御伽噺的な色彩が強いですけどね。あと、喋る動物達が出てきたりしますから、子供が観たら喜びそうかな。ライオンがリーダーなのは、あまりに常套すぎる発想ですが、映像的にはよく出来たライオンでした。声はリーアム・ニーソンなのですね。他の動物も、上手く映像化されていました。映像だけ観ても、結構見応えはありましたよ。ストーリーを全く知らない状態だったので、展開を楽しみながら鑑賞できたのが良かったです。エドマンドのチキンぶりが面白いというか。4人兄弟はずっと行動を共にしているのかなと思っていたので、エドマンドの単独行動には意外な感じがしました。お菓子が欲しくて、こっそり女王の所に行くなんて、お前は姑息すぎ(笑)最終的には、ナルニアの王様の一人に落ち着いていましたが、お前にその資格があるのか、と軽くツッコミ入れました。また長男のピーターは、剣を授かるのですが、戦いでは物凄く強かったので唖然としてしまいました。君は普通の子供だったでしょ…。御伽噺だからと言ってしまえば、それまでですけどね。個人的には末っ子のルーシーが可愛かったです。最初に箪笥からナルニアに行ったのもこの子でしたし、わりと出番が多いキーパーソンでした。兄弟の疎開先屋敷の主人カーク教授は、優しい人物だったのですね。家政婦さんが厳しいだけで、教授自身は人懐っこい性格で、箪笥の秘密も知っていたご様子。白い魔女役のティルダ・スウィントンは、初めて見る女優さんでしたが、冷徹な女王ぶりに貫禄を感じました。理解できないものの恐怖を出そうとしたと話していた通り、心の内側の読めない人物を演じていましたね。次回作も制作が決定しておりますが、またペベンシー兄弟が出てくる話なのですか?ナルニア国の物語は、時代的に凄く長いような事が書いてあったと思うのですが、またあの箪笥から、別の時代に飛ぶのかな?訊いてないで、原作を読めって?(^^ゞラストの締め括り方が、夢オチとも取れるような内容で、個人的に「全部、妄想と違うのん?」という印象もありました。「指輪物語」や「ハリーポッター」が、独自の世界の中で繰り広げられるお話なら、こちらは現実世界をペースに置いた夢物語という感覚ですね。でも、そこそこ面白かったので満足していますが。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。