カテゴリ:家族
今日もいつものように祖母にお線香をあげてきた。
実家に着くと母は私に『毎週お線香あげてくれてありがとう』と言った。 私にはこれくらいしかできない。 おばあちゃんが生きているうちに私はどれくらいの孝行をしてあげられただろうか。 初めて一人暮らししたときも、研修やら何やらでたくさんの寮を転々としたときも、おばあちゃんはいつも手紙と一緒に、そっと一万円を入れて送ってくるのだった。 いつも『ありがとう』と感謝をしていたが、どう表現してよいかわからず、何だかおばあちゃんの喜ぶことしてあげられたかなぁと今になって思う。 もっとたくさんおしゃべりするんだったなぁ。 仕事が忙しいなんてかこつけて、お見舞い行くのも遅くなったし。 『おばあちゃん、私は今、とっても幸せに暮らしているんだよ!』 と、もっと伝えたかった。 だから、私には今、お線香をあげることしかできない。 母と、父方の祖父母とおしゃべりをしていると、母が奥の部屋から何やら持ってきた。 母子手帳だった。 私と兄のもの。よくこんなにキレイにとって置くなぁと感心した。 中を見ながら母と笑った。 父の血液型が間違っていた(笑) 母の職業が【農業】で、しかも、労働時間10時間。休憩30分。って働きすぎ(笑) 私の性別が初め、男に丸がついてあった(笑) 【満一歳の記録】とてもうるさい。障子等をよくやぶる。髪の毛等を引っ張る。外に出たがるので鍵をかけておく。形のある物を食べない。(笑) ひどいよ。お母さん。鍵、かけたのね(笑) それにしても手のかかる子だったと母は笑った。 お母さん、ありがとう。 手のかかる子だったでしょう。 でも、あなたのおかげで私こんなに大きくなりました。 何不自由なく生きていく知恵を、あなたから学びました。 ありがとう。 『これはもう、あなたにあげるわ。』 と言われ、喜んで母子手帳をもらって帰った。 早く私もあなたのような母親になりたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.02.02 23:14:37
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